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村上 盛彦 院長の独自取材記事

いなざわこころのクリニック

(稲沢市/国府宮駅)

最終更新日:2019/08/29

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「いなざわこころのクリニック」は、村上盛彦院長が2018年4月16日に開院したメンタルクリニックだ。待合室は天井が高く、木目の梁が見える造りになっており、開放感がある。あえて医療関係以外を多く経験している設計士に依頼することで、病院独特の無機質さを払拭し、温かい雰囲気の院内を演出したという。また、心休まるオルゴールの音楽が流れるなど、「患者に気軽に足を運んでもらえるクリニックでありたい」という村上院長の患者に寄り添う思いが院内の随所に見られた。今回、村上院長に開院したばかりの同院についてはもちろん、開業に至るまでの経緯などたっぷりと話を聞いた。
(取材日2018年4月23日)

地域に恩返しをしたいという思いから開業を決意

まずはじめに、ご専門に精神科を選ばれた経緯を伺えますか?

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研修医として各科を見学したときに、検査で診断のつく診療に比べて、患者さんそれぞれの背景を考慮して、症状の原因を探っていく精神科の奥深い診療に興味をひかれました。患者さんによって毎回ケースが異なるので、その都度自分で対処法を考えることが必要とされます。しかし、患者さんのためはもちろん、生涯自分のためにも勉強になり、精神科での診療は一生興味を持って向き合えると思い、専門に選びました。

開業場所にこちらを選ばれた理由はありますか?

津島市民病院で研修し、直近では上林記念病院に5年間勤務していたことから、私はこの地域で医療を学ばせていただいたと思っております。そこで、この地域に恩返しをしたいと思い、一宮、稲沢、津島付近での開業を考えていました。中でも稲沢市にはメンタルクリニックが少なく、お悩みの方のお力になれるのではないかと思い、こちらでの開業を決めました。ほとんどの患者さんが車でいらっしゃるのと、グループホームの患者さんも今後請け負いたいと思っておりますので、大きな車も駐車できるように、駐車場を多く設けています。車でお越しいただきやすい環境を整備したり、あえて大通りから一つ奥に入った通りにクリニックを構えたのも、患者さんにとって足を運びやすい場でありたいという思いからですね。実際に一宮市、稲沢市の患者さんにも多くご利用いただいています。

精神科と心療内科の違いは何ですか?

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精神科では幻覚、妄想、うつ病などの重度な症状を扱うのに対し、心療内科では、例えば緊張によって起こる動悸など、お体に表れる症状を扱います。大学病院をはじめとする専門の医療機関では、精神科と心療内科は分かれているのですが、それ以外では精神科の医師が心療内科も合わせて診療していることがほとんどで、一般的にメンタルクリニックとして知られています。患者さんにとってはメンタルクリニックのほうが身近で、かかりやすいのではないかと思いますね。

丁寧にヒアリングし、患者の希望に沿って診療

クリニックへはどのようなきっかけでかかったらよいでしょうか?

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眠りにくい、緊張しやすい、といった気になる症状でお悩みの方や、お悩み相談という感覚で患者さんにはお越しいただければと思っております。お悩みの症状が医学的治療を必要とするものなのか、それとも必要のないものなのか、という判断はご自身では難しいものです。実際に、他の診療科で検査をしても問題がなく、対処のしようがないと言われてしまった患者さんがこちらにいらっしゃることもよくあります。困りに困って足を運んだ先が私のクリニックで、その患者さんの症状が改善されていくのを見ると、私も医師をやっていてよかったな、と思いますね。

診療はどのように行われますか?

混雑状況によりますが、初診では診察の前にカウンセラーがヒアリングいたします。そして私が診察をして、こちらでの治療が必要かどうかを判断させていただきます。治療の必要がなくても、それを知って安心いただくためにも足を運んで損はないと思いますね。そしてできるだけ患者さんのご希望に沿いたいと思っております。早く端的な治療を望まれているのか、それともじっくりと時間をかけた治療を望まれているのか、といったご要望や、それぞれの生活背景などを考慮し、患者さんに合った治療プランを立て治療のゴールまでをご説明しています。

治療に際し、患者さんに注意してもらいたいことはありますか?

お薬の服用を途中でやめてしまったけれど、怒られるのが怖くて嘘をついてしまう患者さんがいらっしゃいますが、そうするとこちらは服用している上で効果が表れていないと判断し、別の治療法を考えてしまうので、正直にお話しいただきたいと思いますね。けれど、精神科はまだ偏見を持たれがちな診療科であり、患者さんがお薬の服用に不安を抱く気持ちもよくわかります。そこで当院では、どれだけ服用したら安全または危険かといったお薬のご説明もしっかりとしております。また、お薬を使用するとしても、できるだけ少量にとどめて治療を行っているのも当院の特徴です。

最近見られる診療傾向はありますか?

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意外と知られていないのが、認知症の治療も精神科で行っていることです。忘れっぽいのが気になる方、入院先の病院で認知症の疑いがわかり精神科にかかるように促された方、あとはご家族が連れて来られる方の来院が増えましたね。その場合はまず、提携先の医療機関でMRIを撮っていただいて、こちらで治療を行っていきます。それから昨今はストレス社会ですから、適応障害や不眠症の患者さんも多く来院されます。ただ、不眠症の場合、ショートスリーパーと呼ばれる方など、日中の生活に支障を来していなければ問題はありません。またこれまでの私の経験から、当院では、お子さんはもちろん、成人の発達障害の診療も行っています。ご本人と周りの方がそれを特性と捉え、困難が生じていなければ問題はないですが、そうでなく社会生活に困難が生じるようであれば一度受診ください。

患者にとって気軽にかかれるクリニックをめざす

診療する上で心がけていることがあれば教えてください。

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患者さんがお話ししたがらないことは、話したくない理由があるからだと思うので、こちらから深くお聞きすることはありません。中には、メンタルクリニックへ来たら何でも話さなければならないと思われる患者さんもいらっしゃるでしょうが、お話しいただくタイミングは患者さんにお任せしており、無理強いはしませんのでご安心ください。それから患者さんにとって精神科とは、敷居が高く、勇気を持って来院される場所だと思うんです。ですから患者さんには、どんなお悩みであろうと嫌なお気持ちを残すことなく、満足してお帰りいただきたいという思いで診療しています。

続いて、診療時間外の過ごし方もお伺いできますか?

知的障害者施設で産業医を務めています。そちらでは施設の患者さんの診療だけでなく、そこに勤めるスタッフさんのストレスチェックや、施設の環境チェックを行っています。休みの日は、開業してから運動不足になりがちなので、知人と一緒に運動を始めようと思っているところです。

最後に今後の展望をお聞かせください。

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私は地域医療に関心があり、今後も患者さんにとってかかりやすいクリニックづくりをめざしたいと思っています。町の各所に当院の立て看板を設けているのも、たくさん目にすることで親近感を持っていただきたいという思いからです。患者さんの意識を変えることは簡単なことではありませんが、今後もそうした努力を続け、受診することなく困っている方を医療に結びつけられたらうれしいですね。精神科、心療内科にできることはたくさんありますので、お困りのことがあれば気軽にご相談ください。

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