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鎌田 洋一 院長の独自取材記事

K’sデンタルクリニック

(海老名市/海老名駅)

最終更新日:2024/02/26

鎌田洋一院長 K’sデンタルクリニック main

海老名駅東口から徒歩3分。県道40号線沿いのクリニックモールに、2018年3月に開院した「K’sデンタルクリニック」がある。予防歯科に注力し、歯を傷めずにばい菌を取り除く先進のクリーニング機器を導入しているクリニックだ。鎌田洋一院長は、予防の大切さを重視し、虫歯になる原因や、虫歯を再発させないためにはどうしたら良いかを患者に説明し続けてきた。個室のカウンセリングルームでは、カウンセリング専門のスタッフが患者の話をじっくりと聞き、予防を含む将来を見据えた診療について相談に乗るという。「患者さんの本当の望みを知り、解決したい」と語る鎌田院長に話を聞いた。

(再取材日2020年3月12日/更新日2024年2月16日)

予防歯科で健康寿命を延ばしていくことを知ってほしい

まずは、海老名で開院した経緯からお聞かせください。

鎌田洋一院長 K’sデンタルクリニック1

大学の先輩が、ここで歯科医院を開いていたんです。先輩の体調が悪くなって続けられなくなり、やらないかと声をかけていただいたことがきっかけで開院に至りました。僕が一番やりたいのは予防歯科。この建物は医療モールで、小児科や産婦人科、整形外科などが入っています。幅広い世代が来るこのモールは、予防の大切さを多くの人に伝えやすい理想的な場所です。僕のクリニックに来た患者さんだけではなく、家族全員、親御さん、これからお母さんになる世代の人たち、生まれくる赤ちゃんにも「どうやって虫歯に感染するのを防ぐか」というのを伝え、予防歯科の必要性について周知していきたいと考えています。

予防歯科に力を入れるようになったきっかけを教えてください。

20年くらい前になりますが、予防歯科を長年手がけてこられた山形県の先生が初めて東京で開催するセミナーを受講したことがきっかけです。当時の僕は、大学を卒業して数年たち、いろいろなことができるようになってうれしいのに、何か釈然としていませんでした。しかし、そのセミナーで、僕が今までやっていた診療は「対処でしかなく、根本的解決をしていない」という話を聞き、目からうろこが落ちました。もちろん虫歯の治療も大事ですが、虫歯を再発させないという診療をしなければ、本当の治療ではないんです。ちゃんと虫歯の原因にも目を向けていかなければいけない、そうでなければただの自己満足なのだと知りました。そこから予防に目を向けるようになったんです。

こちらのクリニックで行う予防歯科は、どのような内容ですか?

鎌田洋一院長 K’sデンタルクリニック2

まず、現状を知っていただきます。皆さんは、自分の口腔内にこれから病気になるリスクが隠れている可能性があるということを知りません。その部分を伝えることから始めています。口腔内の菌は動脈硬化や糖尿病など、さまざまな病気と関連しています。お口の健康は全身の健康と深く関わっているのです。虫歯や歯周病で来院された患者さんには、原因や再発を防ぐ方法をお伝えしています。失った歯は再生することができません。繰り返す治療に終止符を打ち、メンテナンス中心の診療で口腔内の状態を良好に保つ予防歯科を理想としています。なお、クリーニングでは、歯は傷めずに歯茎の中までクリーニングできる先進の機械を導入し、お口の中のお掃除をしています。

カウンセリングを通して患者の本当の望みを知る

診療の際に心がけていることを教えてください。

鎌田洋一院長 K’sデンタルクリニック3

なるべく痛くしないこと。再発させないために、原因を考えながら対処するということです。緊急ではない患者さんには、今の状態になった原因を伝え、原因を取り除くためにまずはクリーニングをしていただき、その後で虫歯の治療に取りかかります。もちろん、緊急の患者さんや早く治したい方は治療を優先しますが、ばい菌を残したまま治療をするので、再発するリスクが高くなることはお伝えします。患者さんにお口の状態をわかりやすく説明するため、口腔内カメラを使うこともあります。お口の中を撮影し、患者さんに映像として見てもらうことで理解してもらいやすいです。また、カウンセリングルームでお話を伺う態勢が整いましたので、気軽にご相談いただければと思います。

カウンセリングルームはどのように活用されているのでしょうか。

当クリニックでは開院当初より、完全個室のカウンセリングルームを設けています。患者さんの話をじっくり伺うことで、本当の望みを解決し、将来を見据えた診療につなげるための場所です。患者さんは何かしらの訴えや目的を持って来院されます。例えば痛みを訴えている場合、治療用の椅子に座ったら、これからどんな治療をされるのだろうと考えてしまうでしょう。その時に治療以外の予防の話などをお伝えしても、記憶に残りにくいんです。ですから、診療前にカウンセリングルームで患者さんから話を伺い、その後に本日の診療内容を伝えるようにしています。加えて、治療内容の確認、予防や健康寿命の話を交えつつ、患者さんの気持ちに寄り添う場でありたいです。

カウンセリングについてお聞かせください。

鎌田洋一院長 K’sデンタルクリニック4

カウンセリングを行うカウンセラーは口の中は触りません。あくまで話すだけ。患者さんの立場に一番近い感覚を持ち、気持ちに寄り添う立場でいてほしいので、特別な資格は持っていません。専門知識はなくても、僕が教えたことを理解して語ってもらえたら、それが一番患者さんに伝わると考えたからです。歯科医師にとって当たり前の知識も、患者さんにとって当たり前じゃないことが多いですから。カウンセラーがいることで、患者さんと歯科医師や歯科衛生士をうまくつないでくれることを期待しています。また、カウンセリングを通して予防の必要性をお伝えすることで理解が深まり、予防の定着が進みます。定期的なメンテナンスにつなげ、長期的に患者さんとお付き合いしていける関係性を築いていきたいです。

地域の健康ステーションのような役割を担う歯科医院

印象に残っている患者さんのエピソードはありますか?

鎌田洋一院長 K’sデンタルクリニック5

歯科医院が嫌で大泣きしながら来た子どもがいるんです。その子が、最終的には「来るのが楽しい」と言ってくれて、定期検診に来るまでになってくれたのがとてもうれしかったですね。最初の1ヵ月は椅子にすら座れなかったんです。そのため、ここは怖いところじゃないと理解してくれるまで待ち、治療内容もすべて子どもに説明して「痛くしないからね」と約束し、納得してもらってから治療していました。本当に、仲良くなって友達になる感覚で接していました。

将来の展望や希望を聞かせてください。

当クリニックでは、海老名市で取り組む「オーラルフレイル健診」にも対応しており、患者さんの口腔内の健康を維持する機能が確保されているか、調べることができます。発音の変化や食べこぼしは筋力が影響していることもあります。お口の筋力トレーニングを行うことで、誤嚥性肺炎などの予防にもつなげていきたいと考えていますので、ぜひ相談してほしいです。また、お口の中をクリーニングしないとさまざまな病気のリスクが上がることが医学的にもわかっています。歯科衛生士によるクリーニングは必要不可欠。メンテナンス中心の診療で予防歯科の大切さを伝え続け、全身の病気予防を期待してもらえるクリニックにしていきたいです。そして、地域の人々から頼られる健康ステーションのような役割を担えたら幸いです。

読者へのメッセージをお願いします。

鎌田洋一院長 K’sデンタルクリニック6

口腔内の状態を知るために、ぜひ歯科医院に足を運んでみてください。自分自身の口腔内の状態について、健康かどうかは案外わからないものです。”痛くない=健康”ではないので、チェックをしてみると病気のリスクが隠れている場合もあるんですよ。放っておくと虫歯や病気に進行し、治療の期間やお金、ひいては健康など、失うものが多くなります。まずは、今のご自身の状況を知ってほしい。ご自身の体に興味を持ち、今の状態は本当に問題ないのか、健康なのかということを調べてほしい。不健康であれば、それを治す何かのアクションを起こしてほしいと思います。当院では歯科アプリケーションを導入しており、予約から受付、受診、お知らせ確認までできますので、ぜひご活用ください。

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