武藤 亮治 院長の独自取材記事
あざみ野ポプラ歯科クリニック
(横浜市青葉区/あざみ野駅)
最終更新日:2024/06/26
あざみ野駅から徒歩4分の「あざみ野ポプラ歯科クリニック」。院長の武藤亮治(りょうじ)先生が2017に開院したのは「大学病院で経験した歯科治療を地元に還元したい」という思いからだった。武藤先生は補綴治療のエキスパートであり、豊富な経験を持つ歯科技工士とのタイアップで快適かつ耐久性に優れた義歯の作製にこだわっている。一方、横浜労災病院の口腔外科で3年間研鑽を積んだ経験もあり、口の周りのけがの縫合などにも対応可能だ。一度は小児歯科に進もうと考えたこともあるほど子ども好きな一面もあり、小さな患者にも優しく対応している。院内はバリアフリー構造で、ベビーカーはもちろん車いすでも受診しやすい。明るいスタッフが迎えてくれるシンプルで清潔な院内で、武藤先生に診療にかける思いなどを詳しく聞いた。
(取材日2023年5月22日)
職人気質の歯科技工士とタッグを組んだ補綴に強み
まず、開業までの経緯をお聞かせください。
勤務していた鶴見大学歯学部附属病院で行っていた先進的な治療を地域医療にも還元したいと思い、生まれ育ったあざみ野で開業しました。加えて、私は有床義歯補綴学講座に在籍していたのですが、同じ鶴見大学の歯学技工研修科に在籍していた腕の良い歯科技工士の先生が独立されることも、開業の後押しとなりました。差し歯や入れ歯などの補綴には歯科技工士の存在が欠かせません。上手な技工士が作った義歯は、ほとんど再調整が必要なく、長く使える仕上がりがめざせます。質の高い職人技と言えるでしょう。
補綴治療では技工士の存在が大きいのですね。
現在、一緒に仕事をしているのも鶴見大学歯学部歯学技工研修科を卒業した技工士です。職人気質で「下手に削る歯医者とは仕事をしない」というこだわりを持っているので、私も日々怠らずに技術を磨いていかなければいけません。自費になりますが、技工士を当院に呼んで義歯の微調整をすることも可能です。自費ならばそういった治療もできますし使える素材も増えますが、保険だからといってかける時間を少なくするわけではありません。あくまでも患者さんの希望次第でどちらにも対応できます。
どのような患者さんが多いのでしょうか?
年齢層は幅広いですね。私は補綴が専門なので「入れ歯を作ってほしい」という高齢者の方も多いのですが、年齢問わずセラミックを希望する方も少なくありません。口腔外科の経験もあるので、親知らずの抜歯にも対応しています。また、小児歯科に頻繁に足を運び一度はその道も考えたほど、子どもの治療も得意です。泣いているお子さんは時間内に無理矢理というのではなく、ゆっくり時間をかけて治療します。人の一生において、歯科医院は一番長く通う場所の一つになると思うんですよ。だからこそ、子どもの時にトラウマを与えてはいけません。治療して気持ち良く帰ってもらえるようにして、歯科にきちんと通える環境をつくっていけたらいいなと思っています。一生の付き合いになるからこそ、子どもの頃の経験や習慣は大切です。
口腔外科の経験を生かす一方で予防歯科にも注力
平日の夜遅くまで診療にあたっていますね。
水曜以外の平日は20時30分まで、土日の診療もしています。「働いている方が通いやすいように」と始めたことでしたが、このエリアは口腔外科の夜間当直が少ないのか、夕方以降に子どもの外傷を診てほしいというニーズも結構あるんですよ。小さい子が転んで唇や歯茎を切ってしまった際の縫合もできます。夜遅くまで対応してくれるスタッフには感謝しかありませんね。スタッフが患者さんと良いコミュニケーションを取ってくれているので、患者さんは私に話せないこともスタッフには打ち明けてくれたりします。それがスタッフから私に伝わることでより良い治療につながると思います。いつも朗らかで、沈みがちな歯科医院の待合室を明るくしてくれるスタッフたちは、本当にありがたい存在ですね。
予防歯科にも力を入れていると伺いました。
歯科衛生士が頑張ってくれていて、彼女に会いたいからと通い続ける患者さんもいるようです。当院ではとにかく30分以上かけて歯磨き指導をしっかりと行うのを大切にしています。「こんなにさっぱりするんだ」「こんなにきれいになるんだ」というのを味わってもらい、それを自主的に家でも続けたくなるように導いていきたいです。やはり、どんなに良い治療をしても自分できちんと歯を磨けないようでは、すぐにまた問題が起きがちですからね。
診療の際に心がけていることはありますか?
「10年後、20年後を見据えた治療」を常に考えて、日々の診療にあたっています。患者さんには将来にわたって、できるだけ歯を削ったり、痛い思いをしたりすることのない人生を歩んでいただきたいですからね。そのためには、まず、患者さんに現在のお口の状態をしっかり理解してもらい、治療の選択肢がある時には詳しく説明して、お互いに納得し合って治療を進めていくようにしています。快適さと機能性のバランスをどう取っていくか、患者さん一人ひとりのご希望に寄り添っていきたいです。いつの間にか歯科医師になって20年以上たちましたが、今後も患者さんが喜んでくださるように精進していきたいですね。
大学病院レベルの医療技術を地域で提供し続けたい
今後の展望についてお聞かせください。
現在、鶴見大学で非常勤講師をしながら教授の治療にもアシスタントとして携わる機会をいただいています。常に大学病院での先進の治療を目の当たりにできるというのは、なかなかないことです。どうしても、一人で診療にあたっていると甘さも出てしまいがちですが、教授たちが難症例に真剣に対応している姿を見て気を引き締めています。これからも、大学病院で研鑽を積みながら技術レベルを維持して、近隣の方々に質の高い医療を提供し続けたいと思っています。また、鶴見大学に患者さんを送ることもあるのですが、そんな時でも私が患者さんの病室に顔を出せるというのも、一つの安心材料になっているのではないでしょうか。今後ともしっかりと病診連携していきたいです。
お忙しい毎日をお過ごしですがリフレッシュ法などはありますか?
小6の息子と一緒にゲームすることでしょうか。最近は自分が子どもの頃に親しんだ鉄道をテーマにしたゲームをプレーしています。実は、私は電車も好きでいわゆる「乗り鉄」でした。家族旅行ももっぱら電車なのですが、時間ができたら寝台特急に乗りたいですね。もう一つの趣味がバイオリンです。子どもの頃にやっていて大人になって再開して、週に1回レッスンを受けています。ピアノを習い始めた小3の娘といつかアンサンブルできたらいいですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
歯科医院は嫌なところかもしれませんが、勇気を出して来ていただければと思っています。患者さんが気軽に来院できて、笑顔で帰っていただけるクリニックをめざしていますので安心してください。イメージとしては町の洋食屋さんのような気兼ねなく立ち寄れる空間であるよう、院内の雰囲気づくりにも注意しています。もちろん、診断あっての治療なので、大事な神経がきちんと見える画像解像度が高いエックス線装置を導入するなど、設備面にもこだわっています。リラックスできる環境で大学病院レベルの治療の提供が目標です。治療期間を短くするためにも、少しでもお口の中の困り事があれば、できるだけ早く受診してください。
自由診療費用の目安
自由診療とは義歯/金属床:24万2000円~、ノンクラスプデンチャー:11万2000円~、セラミックを用いた治療/セラミッククラウン:10万7000円~、セラミックインレー:5万7000円~