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北山 輝彦 院長の独自取材記事

きたやま乳腺クリニック

(北九州市小倉南区/北方駅)

最終更新日:2026/06/12

北山輝彦院長 きたやま乳腺クリニック main

北九州モノレールの北方駅から徒歩7分。大通りに面したわかりやすい場所に「きたやま乳腺クリニック」はある。院長の北山輝彦先生は、日本外科学会外科専門医、日本乳癌学会乳腺専門医の資格を有し、一般外科、消化器外科、乳腺外科の医師として長年にわたり臨床、研究に携わってきたベテランドクター。前任地である北九州総合病院において、乳腺に特化した外来の立ち上げに尽力した経験も持つ。地域のクリニックとしてより多くの患者に貢献したいという想いから、2017年8月に同院を開業。以来、一人ひとりの心に寄り添った医療の実践をめざしている。優しい笑顔が印象的な北山院長に、クリニックの特徴や診療にかける想いなどを聞いた。

(取材日2021年5月8日)

運命の導きで、乳腺外科の道へ

乳腺外科をご専門とされたきっかけを教えてください。

北山輝彦院長 きたやま乳腺クリニック1

もともと上部消化管の再建術に興味があり、大学を卒業後、当時の広島大学医学部の第二外科の門を叩きました。乳がんが外科領域であることは知っていましたが、正直当時はそれほど興味がなくて。関連病院で4、5年ほど研鑽を積んだ後、医師としての見識をより深めるために大学院に進学し、学位取得を契機に北九州総合病院に勤務することになりました。そこでの当時の院長が、広島大学第二外科の同門で乳腺専門の先生だったんです。私が研修医時代から築いてきた乳癌診療での実績がその先生の目に留まり、2人で乳腺専門の外来を立ち上げることに。今にして思えば運命的なものを感じます。ほとんどゼロからのスタートで、知り合いが誰もいない乳がん研究会に1人で片っ端から飛び込み、顔を覚えてもらうためにあいさつして回っていました。こつこつと人脈と経験を重ねて知識を深め、ようやく乳腺専門の医師としてのスタートを切りました。

開業に至った経緯をお聞かせいただけますか?

かつては乳がんをはじめ乳腺に対する関心は今ほど高くなく、一般外科の先生が担当すべき一疾患という立ち位置でした。手術方法も画一的で今では治療の主体となる薬物療法も確立されてはいませんでした。そんな中、北九州総合病院で乳腺の疾患に特化した外来を立ち上げたのが2004年。エビデンスに基づいた治療がようやく行われるようになってきた時期でした。いろいろ新しいことも学べて、仕事にも十分にやりがいと責任を感じていました。ただ、大規模病院では診療以外の仕事も多く、外来診療枠の都合上、患者さんと接する時間が限られてしまい、それが自分の中では“もったいない”と思っていたんです。乳がん患者の数は年々増加しているのに対し、乳腺を専門に診る医師は圧倒的に足りていません。もっと多くの患者さんに寄り添い支援したい、患者さんの悩みに応えられ安心した医療を提供したいという想いから開業を決意しました。

実際に開業されてみていかがでしたか?

北山輝彦院長 きたやま乳腺クリニック2

勤務医時代と比べて、患者さんと接する時間は圧倒的に増えました。県外からもたくさんの患者さんが来られますよ。乳がんの罹患数は、年々増加傾向にあり、マスコミにも取り上げられるケースも増え、皆さんの意識が高まっているのを実感しますね。ただ、乳腺専門のクリニックは全国的に数が足りておらず、患者さんの需要と医療の供給のバランスが取れていないのが現状で、地方に行くほどその傾向が強くなります。一人でも多くの方が安心して診療を受けられるよう力を尽くしていきたいです。なかなか大変で思い通りにならない面もありますが、患者さんが満足して笑顔で帰っていく姿を見ると、自分の存在意義を感じます。ですが、まだまだ奮闘の毎日です。

初診から終末期まで、責任を持って見届けたい

こちらのクリニックではどのような症状の方を対象にされているのですか?

北山輝彦院長 きたやま乳腺クリニック3

乳がんをメインに、乳腺の病気全般を対象にしています。具体的にいえば、マンモグラフィやエコー装置による乳腺の検査と診断、治療、術後のフォローアップなどです。一番多いのは、乳がん検診ですね。公費補助による一次検診の方、一次検診で異常を指摘された二次検診の方ともにいらっしゃいます。20代から40代の若い世代は、乳房に痛みを感じて心配して来られる方が多いです。それ以外では「授乳中におっぱいが張って痛い」「乳房が熱を持っている」といった授乳中のトラブルにも対応しています。乳腺の病気というと女性特有の病気と思われがちですが、週に2、3人は男性の方も来られるんですよ。性別年齢を問わずご相談に応じています。

クリニックの特徴を教えてください。

当院では、乳腺疾患の検査・診断から、治療・術後のフォローアップまで、私が責任を持って診療させていただきます。クリニックでは対応が難しい高度な検査や手術、化学療法が必要であれば、提携した信頼のある総合病院をご紹介しますが、その場合もそちらの治療や手術にも共同診療という形で可能な限りスタッフとして参加します。治療後、経過が安定すれば、当院でフォローアップを行いますのでご安心ください。再発治療も含めて、一貫して患者さんをサポートできるのが特徴です。当院は、女性が受診しやすい、垣根の低いクリニックづくりに努めています。バリアフリーで女性専用エリアのほか、パウダールーム、授乳室やキッズスペースも設けていますので、高齢者やお子さん連れでもご遠慮なくお越しください。

診療時にどのようなことを心がけていますか?

北山輝彦院長 きたやま乳腺クリニック4

皆さん不安があって来られている方ばかりですので、できるだけ不安要素を取り除くことを心がけています。乳がんと診断された場合も、適切な治療をすれば完治が見込めることもお伝えします。落ち込んで悲しんでいる方には希望の光が射すように、静かに寄り添い、可能な限り患者さんの希望に沿ったかたちで治療を進めるように努めています。不安だと何度も同じ質問をしてしまうことがありますよね。また、ショックで頭が真っ白になったときは、説明された内容をまったく覚えていないことも多いので、わからないことがあれば、何度でもお聞きください。患者さんにも「何回でも話をお聞きしますし、納得いくまで説明しますよ」とお伝えしています。

寄り添う心を大切に、日々の診療に取り組む

乳がん検診では、マンモグラフィとエコー検査は両方受けたほうがいいのでしょうか?

北山輝彦院長 きたやま乳腺クリニック5

マンモグラフィにエコー検査を併用した場合、マンモグラフィのみに比べて乳がんの発見率が高いことが、統計上データで明らかになっています。ですから、理想は両方行ったほうがいい。乳がんの発生率が増加してくる30代後半から40代にかけては、2年に1回は受診するのが理想です。検査を受けたくない理由の一つに「マンモグラフィが痛そう」というのがあると思うのですが、当院では先進の検査機器を導入し、痛みの少ない撮影を心がけています。それから皆さんに推奨したいのが自己検診です。乳がんの多くはご自身による触診で発見されています。定期検診ももちろん大切ですが、それと同時に自己検診を習慣化していただきたいですね。

スタッフの方についても教えてください。

受付事務4人、看護師4人、放射線技師が2人の10人体制で、私以外は全員女性です。マンモグラフィの話に戻りますが、痛いかどうかというのは、放射線技師の対応でも全然違うと思います。流れ作業のようにぞんざいに扱われると、どうしても不安や緊張を感じてしまいますよね。それが圧迫時の痛みを強めてしまうことがあります。当院では放射線技師が率先して「よく頑張りました」「いい写真が撮れていますよ」といった前向きな声かけをしてくれるので、患者さんもリラックスして検査に臨んでいただけるようです。受付や看護師に対しても時々お褒めの言葉を頂きます。私から特に接遇の指導をしていませんが、皆さん「優しく接してもらった」とおっしゃいます。頼れるスタッフに恵まれてありがたいですね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

北山輝彦院長 きたやま乳腺クリニック6

クリニックの規模を大きくしようとか、診療の幅を広げようとかいったことは考えていませんね。今の路線は大きく崩さず、足りないところは補い、悪いところは修正して、よりクオリティーの高い診療を提供し、地域医療に貢献していきたいと思っています。全国的に乳がん検診の受診率は低く、徐々に増えていますが、理想には程遠いです。不安や悩みを抱えていても「恥ずかしい」「痛そう」「近くに検査できる病院がない」といった理由で、受診をためらっている方も多いかもしれません。しかし、早期発見・早期治療のためには、定期検査を受けることが重要です。ぜひ勇気を出して、検診を受けてみてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

エコー検査/5500円