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大西 健二 院長の独自取材記事

カンナ外院クリニック

(箕面市/北千里駅)

最終更新日:2019/08/28

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箕面市外院2丁目の府道9号線沿い、阪急バスの外院停留所からすぐのビルに「カンナ外院クリニック」がある。外科、循環器内科のクリニックで、地域に質の高い専門的な治療を提供すべく2017年に開院した。院長の大西健二先生は、長年にわたって基幹病院の心臓外科を中心に経験を積み、数多くの手術も行ってきた。生命に関わることも多い心臓の疾患に対して、的確で素早い診断と適切な治療を追求している。また、近隣の基幹病院には教え子やかつての部下も多く、ネットワークを生かしたスムーズな医療連携を実現している。大西院長に、地域医療にかける思いや心臓疾患について気をつけたいポイントなど、さまざまに話を聞いた。
(取材日2018年4月10日)

心臓外科分野を切り開き、先頭を走り続けてきた

医師になろうと思われたきっかけを教えてください。

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僕はもともと工学部に行って、月にロケットを飛ばしたいと考えていました。ちょうどアポロ計画が進んでいる頃で、ロケットの燃料を作りたいと思っていたため、進学の際は工学部に興味を持っていましたが、いろいろと考えた結果、医学部に進もうと決めたのです。3歳上の兄がずっと喘息で悩んでいたため医師になって誰かを助ける仕事がしたいと思ったからです。家族や親戚に医療関係者はいなかったのですが、両親は私が医師をめざすことを支持してくれました。

外科を専攻されたのはなぜですか。

いろいろな知識を覚えるというより、手を動かすほうが性に合っていたので、外科が合っていると考えたわけです。当時は今のように医局が細分化されておらず、母校の附属病院に外科の医局が2つしかなかったので、扱う臓器の種類が多い医局を選んで心臓外科のグループに入りました。ちょうど教授が心臓外科を立ち上げられたところで、僕はその一期生です。先生は助教授時代に心臓を扱ったことがきっかけになり、教授になられた方でした。もっとも、学生の僕らにしてみれば、「心臓という限られた部分しか扱わないので、楽なのでは」という期待もあったのですが(笑)。

さまざまな病院で診療を経験されていますね。

母校の附属病院、地元の関連病院だけでなく三重や四国の病院にも行き、1974年にはケニアの国立病院にも行きました。愛媛の病院から母校に呼び戻されて、教授から「大西、お前ならやれるから行ってこい」と言われたのです。現地で心臓外科を立ち上げるのが目的で、僕は隊長を任されました。日本から送ったはずの医療機器が届いていないといったトラブルもあり、現地の行政関係者との交渉は骨が折れましたね。それでも1年間の滞在期間に、心臓手術を行えるように設備を整え、私自身も執刀しました。

病院勤務時代の思い出深い出来事を教えてください。

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和歌山の病院に心臓血管外科を開設するために赴任したときに、生まれつき心臓の心室が一つしかない赤ちゃんの手術を担当しました。当時は前例がない手術とのことで、話題となりました。その赤ちゃんはその後順調に成長されて、別の病院に勤務している頃に「先生のおかげで命拾いしました。ありがとうございました」と、ごあいさつに来てくださいました。また、解離性動脈瘤についても数多く担当しており、書籍も出版しました。ただし、あまりに多くの症例を担当して、過労で倒れたことがあります。家族には止められましたが、自分が担当すべき患者さんがいるので休めないと思い、翌日には復帰していましたね。

豊富な経験を生かし、適切かつ迅速に対応

クリニックの治療姿勢について伺います。

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病院での長年の経験と知識を生かして、地域の方々に質の良い医療を提供することをめざしています。外科、循環器内科を掲げており、現在のところ多いのは循環器内科を受診される方ですね。地域の方々の循環器疾患を早期に発見して、的確な診断、適切な診療により命を救うことが、僕の役割だと考えており、院内には循環器系の詳しい検査が行える設備を備えています。実際、昨年夏に開院した直後にも、まだ若い方が「胸が痛い」といって受診されました。症状の様子から、動脈がけいれんを起こしたようになる「安静時狭心症」と判断して、すぐに提携先の病院につないで事なきを得ました。循環器疾患は一刻を争うケースが多く、速やかな対応が求められます。近隣の基幹病院の外科、循環器科には僕のかつての教え子や部下が責任者を務めているところが多く、スムーズにつなげるのは当院の強みだと思います。

外科ではどのような症例が多いのですか。

クリニックでは大がかりな手術はできませんので、一般外科としてケガややけどの治療、できものの摘出手術などを行っています。先日も手のひらのほくろが気になるという患者さんが来られ、除去手術を行いました。心臓外科専門の医師として細い血管をつなぐ手術をたくさん経験していますので、細かな部分も丁寧に施術する自信はありますよ。また、基幹病院で手術をして退院された方の術後のフォローアップや、内科的な生活習慣病のコントロールも地域医療に携わる当院の役割です。地域のクリニックなので風邪やインフルエンザなどで受診される方もおられますよ。

特に印象に残っている患者さんはおられますか。

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足が腫れて歩けず、長く寝たきりになっているという方を訪問で診療したことがあります。病院を受診してリハビリを受けておられましたが、なかなか改善しないので診てほしいと依頼があったのです。診させていただくと、静脈が血栓で詰まったときの腫れ方とは違いました。そこで、足を高くして20分間横になってもらうことにしました。その間、ご家族とお話をして、帰り際にも「今夜から足を高くして寝てください」と伝えたのですが、その方が立って見送ってくださったのには驚きました。下肢にたまった血液が心臓に戻ってくるためには、心臓がきちんと働くとともに、血液を押し上げる足の筋肉が必要です。その方は、心臓の働きが弱かったことに加えて、座ってテレビばかり見るような生活だったので、血液が足にたまったままになって腫れが起こっていたのです。数回通ううちに元気になられて、最終日には道路まで出て見送ってくださいました。

問題ないという安心を提供するのも医師の仕事

患者さんに接するときに心がけておられることを教えてください。

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心臓の病気は、発症の仕組みなど一般の患者さんにはわかりにくい部分があるので、図表や写真、模型などを使って、できるだけわかりやすく説明するようにしています。また、心臓に問題がある場合、急な発作を予防するためには、運動制限を行うことが必要になります。来院される際にも、ご家族に同伴していただくなど、負担がかからない方法でお越しになっているかきちんと確認しています。

自覚しやすい心臓疾患の兆候はありますか。

先ほどお話しした寝たきりの方のように、心臓の収縮力が不足して、普段から運動不足の方は、下肢に血液が滞って脚が腫れます。脚がむくむという方は多いのですが、運動不足を自覚しておられる方は要注意です。こういう場合は、速やかにご相談ください。心電図を取れば狭心症かどうか診断ができます。また、健康診断などで不整脈を指摘されたという方もいらっしゃると思います。不整脈にはそれほど深刻でないタイプと生命に関わるタイプがあり、「特に治療は必要ない」といわれるのは前者です。しかし、生命に関わるタイプに移行することもあるので、定期的に検査を受けて、必要なら薬を用いた治療を受けると安心です。

心臓疾患というと手術が必要というイメージがあります。

状態によって、すぐに手術が必要というケースももちろんありますが、手術は行わずに現状より悪くならないように薬による内科的な治療を行うケースも少なくありません。例えば、心臓の冠動脈の流れが徐々に悪くなって詰まった場合、動脈には自然にバイパスを作る仕組みがあります。この段階では、自覚症状はないのですが、自然にできたバイパスは十分な量の血液を流すことができず、狭心症を起こすリスクが高いので要注意です。大切なのは、こうした変化をできるだけ早い段階で見つけて、冠動脈の状態が造影できるCT検査やMRIを受けることです。

読者にメッセージをお願いします。

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気になること、心配なことがある方は、どうぞためらわずにご相談ください。何も問題がなければ、それに越したことはありません。何も問題がないことを見つけ出すのも僕の仕事です。

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