浅田 優佑 院長の独自取材記事
AYデンタルクリニック
(相模原市南区/相模大野駅)
最終更新日:2025/07/28

相模大野駅や町田駅、古淵駅からバスでアクセスでき、山小屋風の建物が印象的な「AYデンタルクリニック」。浅田優佑院長は「より地域に密着した歯科医療をめざしたい」と商業施設内にあった同院を移転し、住宅街の中で地域のニーズに応える幅広い診療を行っている。「できるだけ抜かない治療がモットー。患者さんが話しやすい雰囲気で納得して治療を受けていただけるよう心がけています」と話す浅田院長に、同院の特徴や多様な診療内容について聞いた。
(取材日2025年3月19日)
できるだけ歯を削らない方針で治療を検討
2025年にクリニックを現在の場所に移されたそうですね。

もともと同じ院名で、2017年から古淵駅近くの商業施設内で診療していました。ただ、開院当初から「より地域に密着した歯科医療をめざしたい」との想いが強く、いずれは町中にクリニックを持ちたいと考えていたんです。この場所とは縁があったのか偶然知り、住宅街にあって落ち着いた雰囲気で診療できそうだと直感して移転を決めました。以前にここで文京歯科として診療されていた先生とも少し話をさせていただき、院内をリフォームした後、2025年3月から新たな「AYデンタルクリニック」として診療を始めています。商業施設内では新たな設備の導入などに施設側の承認などで時間がかかりましたが、戸建てスタイルになった今後は患者さんのニーズに応えて設備の拡充にも力を入れたいと思います。
診療体制や診療内容の特徴などを教えてください。
基本的に私と非常勤の先生との二診体制で、休診日の木曜日以外は平日も土日・祝日も19時まで診療していますから、お勤め帰りやお休みの日にもご利用いただけるのはメリットでしょう。一部の曜日・時間帯では女性の歯科医師も在籍しています。診療内容は歯科衛生士による定期的な検診・メンテナンスで予防に努め、虫歯や歯周病の治療、親知らずの抜歯、小児歯科、入れ歯治療など幅広く対応。レーザーを使った歯周病治療や根管治療、マウスピース型装置を用いた矯正も行っています。さらに歯科の訪問診療にも開院当初から取り組み、移転前からの患者さんも引き続き担当中です。当院の治療方針は「できるだけ歯を削らないこと」で、虫歯が進んだ場合でも可能な限り神経を残す治療を検討します。また、患者さんが話しやすい雰囲気を心がけ、疑問や不安な点は何でも尋ねて、納得して治療を受けていただきたいと考えています。
歯を残すにはどんなことが大切ですか。

大切なのは日々のブラッシングで、きちんと磨けるなら手磨きでも電動歯ブラシでも構いません。適切に磨けていれば高齢でも歯を残せることがありますし、若くても歯磨きをおろそかにして、定期的な検診も受けないと歯石がたまります。特に30〜50代の方は仕事や家庭で忙しいのか、あまりきれいに磨けていない印象です。当院では歯科衛生士が患者さんに合ったブラッシング指導を行いますから、正しいブラッシングを身につけてほしいですね。また、虫歯のない方は油断して、歯周病が進行することも多いので注意が必要です。歯周病は年齢もリスクですが、寝ている間の噛みしめや歯ぎしりも、1ヵ所に力が加わって歯茎にストレスがかかり、歯周病を加速させる原因になることがあります。歯のすり減りや、歯茎に骨の隆起がある方は、知らず知らずに噛みしめや寝ている間に歯ぎしりをしているかもしれません。顎関節症の恐れもあるので注意してください。
適応を見極めてマウスピース型装置での矯正を提供
レーザーでの治療やマウスピース型装置を用いた矯正について教えてください。

レーザーは主に歯周病治療の際に用いることが多く、例えば歯周病が進んで歯周ポケットの深い部分にたまってしまった歯石に照射することもあります。歯の内側を深く削って歯の根っこ部分を治療する根管治療でも活用されますね。なお、当院でレーザーを使用するのはいずれも保険適応のケースです。また、マウスピース型装置を用いた矯正は上下の前歯を中心とした矯正に用いますが、歯を大きく動かしたいといった場合は矯正期間が長引いたり、矯正が難しくなったりするケースも考えられます。そのため当院では、矯正を希望される患者さんの適応を慎重に見極めます。適応がある患者さんの矯正期間は一般的に1年ほど。基本的に月1回の通院で装置を取り換えて少しずつ矯正を進めていきます。
子どもの予防や治療についてはいかがでしょうか。
怖がるお子さんがほとんどですから、できるだけ怖がられない、そして痛くしない治療を心がけ、無理をさせないようお子さん一人ひとりのペースに合わせて治療します。泣きやまないなどで今日は治療が難しいと思ったら、しばらく日数を置いてから再度受診いただくことも検討します。予防は歯科衛生士によるブラッシング指導とフッ素塗布が中心です。いつも何か口にしているような状態だと歯の再石灰化が起こりにくく、虫歯になるリスクを高めますから、親御さんにご自宅では食事や間食の時間を決めていただくようアドバイスしています。
訪問診療はどのように行っていますか?

現在は昼休みの時間を利用して1日に数件、通院が難しくなった患者さんのご自宅を訪ねて診療しています。高齢の患者さんが中心なので入れ歯の調整なども多いですね。入れ歯がしっくり合っていると話しやすくなり、食事も楽しめます。それにきちんと噛めることは、脳への刺激などさまざまな良い影響があると思います。口腔ケアに関しても週に1回のブラッシングでも歯茎の状態は変わるんですよ。訪問診療を通して高齢の患者さんの口腔内環境を整えていくことで、全身の健康にも役立ちたいと考えています。
地域に根差したクリニックで幅広い分野にも対応
開院までの経緯などをお聞かせください。

歯科医師である私の父に勧められて鶴見大学歯学部に入りましたが、医科にも興味があり、腫瘍の研究をするために専門は口腔外科に。卒業後は東京医科大学病院の口腔外科で手術や当直を経験し、口腔外科に付随する麻酔科と救急科、放射線科でも研修を受けました。並行して大学院で腫瘍の基礎研究にも従事し、毎日忙しく過ごしましたね。その後は29歳で大学院を辞め、神奈川県内のクリニックを3院かけ持ちで診療していました。やはりたいへん忙しく、そろそろこうした生活を変えたいと考えるようになり、地域に根差した歯科医療をめざして2017年に開業したんです。ただ、開業後もずっと土日・祝日は診療していたので、今回の移転の準備でしばらく平日だけの診療にしていたらなんとなく変な感覚で(笑)。どうも毎日忙しくしているほうが私には向いているようです。
院内の設備などにはどんな特徴がありますか?
待合室が2階まで吹き抜けで、広々とした空間なので患者さんもリラックスしていただけるでしょう。診療室はまだ整備途中の部分もあり、もう少し動線を整理して、機能的にスムーズに診療できるようにしたいですね。また、噛む力を測定する装置を導入したことで、外来診療や訪問診療で製作・調整した入れ歯がうまく噛めているかを数値化することができるようになり、きめ細かい調整がしやすくなりました。測定装置は噛んだり飲み込んだりといった口腔機能の状態も調べられるため、今後はお子さんの口腔機能発達不全症、高齢の方の口腔機能低下症の改善にも役立てたいと考えています。また、以前診療していた古淵駅近くの患者さんから「戻ってほしい」とのご希望も多く寄せられており、分院の開設も検討中です。
地域の方にメッセージをお願いします。

大学病院や多様な歯科クリニックで経験を積み、幅広い症状に対応できるのが当院の強みの一つ。歯の痛みや歯並びの乱れなどの困り事はもちろん、口の中の健康について何か困ったことがあれば、土日・祝日も診療している当院にご相談ください。また当院は「なるべく歯を抜かずに残す」ことをモットーに診療しています。抜歯の主な原因である虫歯や歯周病にならないよう定期検診・メンテナンスで予防に力を入れ、治療でもなるべく歯を抜かずに済む方法を検討してご提案します。さらに前歯が少し気になる方などには、マウスピース型装置を用いた矯正も行っています。ご縁があって2025年3月にこちらに移転し、地域密着のクリニックとして長く診療を続ける考えですから、気軽に受診していただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/35万円〜