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前田 芳信 院長の独自取材記事

オーラルケアステーション本町歯科

(大阪市中央区/本町駅)

最終更新日:2020/04/01

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「オーラルケアステーション本町歯科」は、地下鉄御堂筋線・中央線の本町駅7番出口直結、ビルの4階に位置する。待合室には一人掛けのソファが並べられ、リラックスした雰囲気が漂う。また、待合室に隣接してガラス張りの滅菌室があり、衛生管理に細心の注意を払うクリニックであることを実感できる。前田芳信院長は、長年にわたって大学病院で診療と学生の指導にあたり、豊富なデータや治療ノウハウを蓄積。将来予測に基づいた治療で、しっかりと自分の歯で噛める状態を保つことに注力している。前田院長に歯科医師としてのこだわりやクリニックの特色について話を聞いた。
(取材日2018年2月8日)

長年にわたって、大学院で診療と教育に取り組む

歯科医師になろうと思われたのはいつ頃ですか。

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読んだ本に影響を受けやすい性格なので、最初は航海記を読んで船乗りに憧れました。その後、ワトソンとクリックがDNA二重らせん構造の研究でノーベル賞を受賞した本を読み、生化学に興味を持ちました。ところが科学者をめざし理学部を志望したものの受験に失敗して、再度理学部にチャレンジするか、別の道に進むか選択を迫られました。その時、ある方に医学部や歯学部なら生化学のことも学べるとアドバイスされ、歯学部への進学を決めました。

大学で専門的に学ばれたことを教えてください。

なくなってしまった歯や歯茎を補う補綴(ほてつ)の研究科で、入れ歯について学びました。興味を持っている領域は他にもありましたが、将来、臨床に携わるために、自分が最も不得意なことをやろうと、開業医としてニーズが高い入れ歯を選んだのです。当時はまだ徒弟制度の雰囲気が残っており、技術などを「見て盗め」という感じだったので、見よう見まねで技術を覚えていきました。

修了後も大学院に残られたのは研究を続けるためですか?

もともと臨床が好きだったので、大学院に残ることはあまり意識していませんでした。ただ海外志向があり、大学院で海外に行く機会を得られればと思ったのです。文部科学省の在外研究員としてカナダの大学に2年間行きましたが、そこで今でも行き来しているカナダ人の補綴科教授たちから学ぶ機会が多くあり、年齢とともに失われてゆく歯や咬む機能を補綴の重要性にあらためて気づくとともに、「本当に歳とともに歯が失われてゆくのがあたりまえなのか」という疑問を持ち始め、「失われないためにはどうすればいいのか」という高齢者歯科のテーマを意識するようになりました。

どのような経緯で地域医療に取り組まれるようになったのでしょう。

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結果として大学院に最後まで残り、病院長も経験しました。今も特任教授として週に1回大学に通っており、大学とずっと密接な連携を保っています。医院を開設することになったのは、同窓生に大阪の化学メーカーの社長がいたからです。彼から口腔ケア製品の開発のために、モデルとなるような診療所がないだろうかと相談を受け、私が新しく診療所を設立することを提案しました。それまでは大学にいたので研究や教育も忙しかったのですが、もともと臨床指向で、もっと患者さんにできることがあると自負していました。特に専門の義歯の分野では、それまで「入れ歯」は難しい治療で、術者によって結果が大きく変わるものだったのです。しかし、ヨーロッパで開発された方式をもとに研究、改良し、患者さんに満足してもらえる義歯を提供できる方法が確立できました。その方法を広める講習会を開くことも本院の目的としています。

自分の歯でなんでもしっかり噛める状態をめざす

クリニックの設計でこだわられたポイントはどこですか。

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待合室の隣にガラス張りの滅菌室を設置しました。入室した患者さんに、当院が使用する器具の消毒、滅菌など高度な衛生管理に力を入れていることを視覚的に実感いただけるようにしたかったからです。スタッフ、患者さんに見られているので、良い意味での緊張感を持って働けます。診療室については、周囲のことを気にせずリラックスした気持ちで治療やケアを受けていただけるように、プライベート感も大切にし個室にしました。

診療において大切にされていることは何ですか?

今この治療を行えば将来どうなるのか、行わなければどうなるのかを予測し、先に手を打つことで悪くならないようにする、歯を失わないようにする必要があります。長く大学にいたので、学生時代に診た患者さんを、40年後も診ることができ、お口の変化と、その原因を分析する機会をいただきました。患者さんから実に多くのことを教えていただき、その結果として、20代の方が30代、40代、50代と今後どう変化していくのか、ある程度予測して患者さんに応じて予防的な処置や最小限必要な治療についてご提案しています。その中には最小限のインプラントを用いることや再生療法を積極的に用いることも含まれています。

今痛いところを治せばいいという患者さんもおられませんか?

今悪いところだけを治す治療を行っても、その原因と対策を理解しないといつかまた再び悪くなって治療が必要になります。確かに、今痛いところだけを治してほしいという患者さんはおられますが、そういう方についても、原因と今後の予測も含めてご説明します。そうすることで、次に治療が必要になって受診された時には、原因と結果をきちんと示すことができ、予防の大切さを実感していただくことにもつながるのではないかと期待しています。

先生の治療の目標を教えてください。

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しっかり噛める状態にすることです。残った歯で噛むのではなく、なんでも前歯と奥歯できちんと噛める状態を保つことが目標です。歯の状態が悪い方も「なんでも食べられる」と言われることがありますが、それは「食べられるものであれば」ということ。そういう方の食生活調査によると「食べられるもの」というのは、麺類やパンなど、あまり噛まずに食べられる糖質の食品が中心。糖質に偏った食事を続けていると、メタボリックシンドロームや糖尿病などのリスクが高まります。生活習慣病になると薬を飲むことになりがちですが、お口の中の状態を整えてバランス良く食べることが基本であり予防になることに気づいていただきたいと思います。しっかり噛むには、方法はさまざまありますが、当院は患者さんの希望やライフスタイルを尊重し、最小限度の介入で最大効果が得られる治療やメンテナンスを提供したいと思います。

ノウハウを共通化し、治療のレベルアップを図る

スポーツ歯科にも取り組んでいますね。

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ラグビーのマウスガード作成を依頼されたことがきっかけで始め、スポーツ用のマウスガード、睡眠時無呼吸症候群のマウスピースの作成を行っています。始めた当初は質の良いものがなく、もっと快適に使えるものを提供するために、理事を務めている日本スポーツ歯科医学会でワークショップを開いて、共通のセオリーを構築しました。近年はとてもいいものが作れるようになっています。日本ではノウハウを継承、共有するという意識が薄く、「名人」といわれる方が亡くなるとまた振り出しに戻ってしまうことが多くあります。実は、義歯についても同様の状態だったので、全国の補綴の教授を招いて、共通のセオリーをつくったのです。治療する人が変わっても一定水準以上の結果に到達、治療全体の水準を上げることになりました。

休日の過ごし方についても教えてください。

あるセミナーで一緒になった東京の先生が、休日は皇居を5周走ると聞いて、ジョギングを始めました。走ってみるとかなり気持ちよく、音楽を聴きながら10キロ程走っています。電話がめったにかかってこないので、集中できてアイデアが浮かぶところもいいポイントです。

今後の目標があれば教えてください。

大学と密接に連携を取っていますので、必要な場合は大学病院に紹介して、その後のケアは当院で引き継ぐことが可能です。また、開院したばかりで、進んだ治療をここで行うという状態ではありませんでしたが、医院の体制も整ってきたので、大学の先生の力も借りながら、学際的な治療にも取り組んでいきたいです。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

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大学に長くいたので研究家タイプと思われるかもしれませんが、もともと臨床が好きで、大学でも患者さんといろんなことを話し、時には冗談をいいながら治療にあたってきました。どんなことでもお気軽にご相談くださればと思います。健康のためには、自分の歯でしっかり噛めるというのが理想です。できるだけ早い時期にそのことを意識して、予防に取り組まれることをお勧めします。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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