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柴谷 匡彦 院長の独自取材記事

しばたに整形外科クリニック

(宝塚市/中山観音駅)

最終更新日:2022/12/14

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中山観音の参道につながる駅前ロータリー。その角にあるクリニックビルの2階が「しばたに整形外科クリニック」だ。同院のあるエリアは古くから住むシニア層や、働く世代と子育て世代、子どもや学生など、多くの年代が住んでいる。柴谷匡彦院長は、自身がスポーツを通して股関節を痛めたことがきっかけで開業を決意。同院では、患者の状態をより詳しく診るために超音波検査機器を導入し、正確な診断に努める。柴谷院長は患者だけでなく、スタッフも大事に思っている。「スタッフは協力者だと考えています」と言う院長は、日々の会話を大切に、働きやすい環境を院長自らつくり出す努力をしている。今回のインタビューに、柴谷院長はネイビーのシャツを身にまとい、静かに熱い思いを語ってくれた。

(取材日2022年11月17日)

勤務医時代の経験を生かしこだわり詰まった医院を開業

まずは開業のきっかけを教えてください。

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漠然とでしたが、いずれ開業したいとの思いはありました。ただ開業に必要な課題を考えるとどうしても踏み切れず。ずっと勤務医を続けていたんですが、ある時、股関節を痛めてしまいました。痛みで長時間立っていられないこともありました。当時は部長という立場で、指導のために手術に入ることが多くあり、2時間を超える手術になるとつらくなってしまって。実働できない医師が後進を指導できるんだろうかと悩み、そこで開業を決意しました。幸いなことに勤務医時代のさまざまな経験が、開業後も生かせています。勤務医時代は股関節の疾患だけでなく、肩の症例も多く診てきたため、得意としています。また、開業にあたり院内の雰囲気にもこだわりました。好きな色の青色を取り入れており、机やタオル、機器の部品もオプションで青に変えてもらいました。青は落ち着く色なので、患者さんやスタッフもリラックスしてもらえたらうれしいです。

ご自身も空手や柔術をされているとか。

最初は有名なアクション俳優に憧れて空手を始めたんですが、そこから合気柔術という護身術を学ぶようになり、今でもずっと続けています。僕は何かを始めたら突き詰めるタイプの人間なので、合気柔術に関しては皆伝師範位をいただきました。それに柔術は全身を連動させて動くものなので、自然と仕事でもそういう目線で見るようになりました。例えば腰の痛みを訴えてる患者さんがいた場合、僕は腰だけを診ることはせず、いろいろと調べることで本当の原因や適切な治療を探ることに努めます。普段から、一点に捕らわれず全体を見るように心がけています。

その他、診療する上で気をつけていることはありますか。

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情報収集ですね。勤務医だったときは、多くの医師が働いていましたから、ほかの医師から情報が流れてくることも多かったです。しかし開業してからは日々の診療や雑務に追われて、知識や技術をアップデートする時間が取れていませんでした。しかし、僕が恐れているのは、いつの間にか自分の知識と技術が古いものになってしまっていることに気づかず、診療をし続けてしまうことです。そうならないために、新しい情報の収集を続けています。今後もさまざまな活動を通して知識をさらにアップデートしていきたいと思っています。

超音波検査機器(エコー)を導入。保存治療を諦めない

整形外科でエコーを置いているというのは珍しいのではないですか。

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まだまだ整形外科でのエコーの普及率は高くないですが、クリニックで置いているところは増えてきており、当院でも設置しました。というのも、手術や専用の設備が必要な検査といったものは大きな病院でしかできないんですが、それ以外のことをできるようにしたかったんです。「うちじゃその検査できないからあっちの病院に行ってね。それからこっちの病院でこの検査もね」なんて言うのは簡単ですけど、患者さんからしたら病院を行ったり来たりするのは大変でしょう。だからエコーを設置しました。特に肩の診療をする際には、必ずと言っていい程エコーを活用しています。エックス線だけでは見られない細かいところを見るために、とても役立つんです。当院では診療にはなくてはならない、相棒とも呼べるものかもしれません。

まずは保存治療を、というのがポリシーと伺いました。

手術は最後の手段で、まずは諦めずに保存治療をしていきたいんです。これは僕の体験を通して感じたことでもあります。僕自身、股関節の疾患で早々に手術が必要だと言われましたが、ピラティスや体の動かし方を変えたりするなど、痛みに対して工夫していました。もちろん、自助努力でどうにかなるものか手術が必要かは、専門家として慎重に見極めています。それから当院では、ロコモティブシンドロームに警鐘を鳴らしています。ロコモティブシンドロームは介護になる一歩手前の状態で、筋力やバランス能力が低下することで、自立した日常生活が送れなくなることを指します。40代から症状が出始める方もいらっしゃるんです。そのため、当院には基本的なトレーニングマシンも設置しました。高齢の方でもマシンを利用していただいています。高齢だからロコモティブシンドロームが当然とは思わないでほしいです。

骨粗しょう症の早期発見・治療にも力を入れているのですね。

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骨粗しょう症とは、骨密度が低下し骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。初期には目立った症状がなく、骨折や検査結果で知る人が非常に多いです。若い頃は何てことなかったケガでも寝たきりになり健康寿命が縮まる恐れも。超高齢化社会を迎えた日本では増加傾向にあり、当院でも先進機器を設置し早期発見に力を入れています。そのため、別の目的で来院された患者さんでも、痩せて小柄な方や閉経後の女性など、骨粗しょう症になりやすい条件の方には、骨塩定量検査を勧めることもあります。もし骨粗しょう症と診断された場合、血液検査を行い患者さんに合った薬を見極め、主に薬剤療法で治療を行います。ただ、治療の一環として重要になってくるのが食事と運動です。毎日の食生活で、骨に必要な栄養素の摂取を心がけ、適度な運動習慣を身につけることは進行の抑制に大切です。日常生活の中で習慣化できるような運動のアドバイスをすることを心がけています。

「スタッフは協力者」。風通しの良い職場環境をめざす

スタッフの方について教えてください。

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整形外科というのは多くのスタッフが必要な診療科です。そのため、僕はスタッフを「協力者」だと考えています。僕のやりたい医療を、スタッフに手伝ってもらっている感覚ですね。クリニックに医師は必要ですが、医師だけではやっていけませんから。僕だけでなく、スタッフ全員が働きやすい職場を作ってくれています。スタッフの中には、子育て真っ最中で、お子さんの行事や体調によっては急に勤務できなくなることも少なくありません。そうしたとき、誰かしらが穴を埋めてくれるんです。スタッフ同士がカバーし合ってくれるんですよ。

スタッフの方を大事にする秘訣はありますか。

コミュニケーションを積極的にとり、対等な関係性を大切にしています。ほかのところがどうかわかりませんが、僕はよくスタッフの話の輪に入っていきます。オヤジギャグもよく言います(笑)。仕事の話はもちろんのこと、時には日常生活の話もしたりと、風通しのいい職場だと僕は思っています。必要な指導をする際も、相手に納得してもらえるように言葉を選ぶことを心がけています。おかげで当院はスタッフからよく意見が上がってくる職場になりました。ありがたいことです。これからも当院の自慢のスタッフと共に、より地域の方々から親しまれるクリニックをめざしていきたいです。

最後に、クリニックの理念について教えてください。

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当院の理念は「安心・信頼・研鑽」です。患者さんが明るい気持ちで帰れるような診療をめざしています。患者さんの中には、治らないとわかっていて受診される方がいます。その方が求めているのは無理な診療ではなく「大丈夫」の言葉なんです。その一言で安心して帰る方もいらっしゃいますから。患者さんが何を求めて来院したのか、よく観察して会話するようにしています。それから患者さんとの信頼関係。医療を提供するためには、僕もスタッフも患者さんに信頼してもらわなければなりません。信頼というのは言葉ひとつで簡単に崩れますから、同じ内容でも患者さんによって言葉選びを変えています。そして信頼してもらうためには、知識と技量が必要です。僕もスタッフも、研鑽を積んでいくことが自身のスキルアップにつながり、患者さんのためになると考えています。

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