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松前 宏信 院長の独自取材記事

まつまえ循環器内科クリニック

(京田辺市/三山木駅)

最終更新日:2020/07/14

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JR三山木駅から徒歩3分の場所にある「まつまえ循環器内科クリニック」。日本循環器学会循環器専門医である院長の松前宏信先生は、高血圧や不整脈、狭心症、心筋梗塞など循環器内科疾患の治療を行うほか、心臓血管病を抱える患者が今よりももっと質の高い生活が送れるようになればと、2020年8月から心臓リハビリテーションを開始予定だ。また日本内科学会総合内科専門医の資格を持ち、子どもの風邪から中高年の生活習慣病の治療、高齢者の健康管理まで幅広い内科疾患に対応している。診療では患者とのコミュニケーションを重視し、地域のかかりつけ医として多くの人に親しまれる松前先生に、診療スタンスや心臓リハビリについて話を聞いた。
(取材日2020年7月2日)

循環器以外にも幅広い内科疾患に対応するかかりつけ医

循環器内科に進んだ理由、専門的に携わった診療分野について教えてください。

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学生の頃は、危篤に陥った人を自分の手で救う医師に憧れ、救急科や緊急手術に対応する科に入りたいと思っていました。循環器科は心筋梗塞や狭心症などの急性疾患に携わる科であることから、愛媛大学医学部卒業後は京都大学医学部の循環器内科に進み、その後、三菱京都病院、静岡県立総合病院などで循環器内科医師として勤務しました。専門分野としては心臓疾患が中心で、心臓カテーテル技術を磨くことができました。心臓という臓器は理解を深めた分だけ、どうすれば良くできるかがつかめてくる理路整然としている臓器だと思っています。学べば学ぶほど、自分の手で悪くなった人を元気にできる可能性が広がることに、大きなやりがいを感じていました。

クリニックを開業されたのは、どのような考えからですか?

治療した患者さんが退院していくことに充実感はありましたが、狭心症や心筋梗塞といった病気の根底には、血管の動脈硬化があります。詰まった血管を治療して危機を脱したとしても、病気の原因が解決されないままでは再発する可能性が高く、完全に治ったとは言えません。基幹病院で勤めていた頃は入院患者さんの診療が中心でしたので、退院された後はその方がどのように回復していき、どのような生活を送っているのかを知る機会がほとんどなかったんです。急性期の治療だけでなく、慢性期、回復期まで患者さんを長い目でサポートしていきたい、そんな想いからいつかクリニックを開業したいと考えていました。また、勤務医の頃から外来診療で患者さんと話すのが好きだったんです。研究に没頭した時期もありましたが、人と接する医療がしたいという気持ちは昔から持ち続けていました。

ご専門である循環器内科ではどのような診療をされていますか?

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循環器内科では高血圧や不整脈をはじめ、血管や心臓の病気を中心に診療し、術後のフォローも行っています。胸が苦しい、息切れがする、脈が早いなど自覚症状があって受診される方、健康診断で血圧の数値を指摘されて訪れる方など、来院理由はさまざまです。高血圧の治療に関しては、その方の血圧の傾向を見極めた上で、お薬や食事内容の見直しが必要かどうかを判断しています。高血圧は特に目立った症状がないため、お薬の服用を中断してしまう人も多いのですが、血圧の治療は継続しなければ意味がありません。患者さんには病気の特徴や治療内容を十分理解してもらってから治療をスタートするようにしています。動機づけがきちんとなされていると治療に対する意欲も高まり、「塩分を控えるようになりました」「なるべく歩くようにしています」など、前向きな姿勢で取り組んでくださる方も多いんです。

治療の適切な筋道を示す地域のゲートキーパー的な存在

循環器内科以外の診療で訪れる患者さんも多いそうですね。

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この辺りは昔ながらの住宅街もあれば新興住宅街もあり、また近くに同志社大学があるので一人暮らしの学生さんも多く住むエリアです。当院にも風邪や腹痛といった一般的な内科の症状や生活習慣病の治療などで、幅広い年齢層の方が受診されています。私は日本内科学会総合内科専門医の資格を取得しており、循環器系の疾患だけでなくさまざまな内科疾患にも対応が可能です。健康診断や禁煙専門の外来、睡眠時無呼吸症候群の治療、アレルギー検査など行っているほか、スギ花粉やダニのアレルギー反応を弱めるための舌下免疫療法にも対応しています。今後も患者さんの診療ニーズに可能な限り応えていきたいと思っています。

めざすクリニックの形とは、どのようなものですか?

体調で不安なことがあれば、とりあえずあの先生に相談しよう。地域の方にそう思ってもらえるような、かかりつけ医をめざしています。専門の循環器疾患であればここで解決できることは多いと思いますし、それ以外の症状についてもできる限りここで対応して、専門的な検査や治療が必要だと判断した場合は適切な医療機関を紹介するようにしています。その場合も、「専門外なのでほかで診てもらって」と患者さんを突き放すのではなく、「このような病気の可能性があるので、別の科を受診してもらうのも1つの方法です」というように、適切な解決の筋道を示すようにしています。地域医療のゲートキーパー的な役割を果たすことも、良医の条件だと私は考えています。

診療では患者さんとの会話を大切にされているそうですね。

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検査数値だけでは、病気を正しく診断することはできません。患者さんの訴えにしっかり耳を傾けて少しでも多くの情報を引き出し、その方の背景まで把握してこそ、適切な診断と治療につながると考えています。また、患者さんの話を注意深く聞いていると、別の病気に気づくヒントが隠れていることもあります。風邪のような症状だと思っていたものが、実は心不全の前兆だったということもありますので、何げない世間話であっても重要なヒントを聞き逃さないように心がけていますね。また、患者さんとの会話を重視しているのは、私自身が人が好きだからでもあります。スタッフも同様に、人と人とのコミュニケーションを大切にする人がそろっていて、患者さんと楽しそうに話している声が院内のいろんなところから聞こえてきますよ。

健康寿命延伸のため、切れ目のない医療を提供したい

2020年8月に、心臓リハビリテーションがスタートするそうですね。

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心筋梗塞などの手術を受けた後は、しばらく安静に過ごす期間があり、手足の筋力や体力が落ちた状態で退院しなければならないという場合があります。症状に変化が見られたとしてもどこまでのことができて、元の生活レベルまで戻せるのかといった患者さんの疑問に対し、答えが出せないままでした。今から10年ほど前は循環器科医師の間でも心臓リハビリの必要性はそれほど理解されていませんでしたが、リハビリを行うことで早い社会復帰がめざせ、健康な人と同レベルの寿命を全うできるのではないかとする海外の文献が数多くあり、静岡の病院で勤務していた時に、「心臓リハビリをやりましょう」と上司に訴えたんです。その提案が採用されて、心臓リハビリの立ち上げに関わり、いつか自分のリニックでも実現したいと考えていました。

スポーツジムで運動するのと心臓リハビリとでは、どういう点が違うのでしょうか?

自己流だと心臓にどれぐらい負担がかかっているのかわからないまま、トレーニングをしていることがほとんどだと思います。人によっては心臓に負荷をかけ過ぎていたり、もう少し負荷をかけても大丈夫だったりすることもありますが、心臓リハビリでは心肺運動負荷試験(CPX)を行って、医学的見地に基づいた適切な運動量と運動負荷を割り出し、その人に合ったオーダーメイドのメニューに沿ってリハビリを行っていきます。心臓に病気を抱えた患者さんが対象なので、常に安全を第一に考え、リハビリ中は心電図をモニターして体調管理を行いながら運動することになりますね。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

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開業して今年で3年。当院をかかりつけ医として、気になる症状や健康に不安を感じた時に相談してくださる方も増えてきました。今後の展望は、地域の方々が苦痛を抱えることなく、快適に生活できる年月を少しでも伸ばしていけるように、患者さんに切れ目のない医療を提供していきたいと考えています。また8月には、念願の心臓リハビリテーションを開始します。まずは京田辺市内で認知度を上げていき、既存の運動施設などとも連携を図りながら、心臓リハビリを根づかせていきたいです。

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