井畑 匡人 先生の独自取材記事
西堀歯科千駄ヶ谷
(渋谷区/千駄ケ谷駅)
最終更新日:2026/01/15
「西堀歯科千駄ヶ谷」は、1971年に千駄ヶ谷の地で産声を上げた。JR中央・総武線の千駄ケ谷駅の向かいに立つビルの4階に位置し、地域の歯の健康を50年以上にわたって守り続けてきた。同院の強みは歯周病治療。歯周病の手術や歯周組織再生療法を行うだけでなく、歯周病治療に携わる後進育成にも携わっている。「補綴治療もインプラント治療もすべての歯の治療は歯周病が鍵です」と語るのは、日本歯科大学で歯周病を専門に学んだ後、同院に勤務し11年目を迎える日本歯周病学会歯周病専門医の井畑匡人(いばた・まさと)先生。今回の取材では、井畑先生にクリニックの特徴や診療方針などを中心に話を聞いた。
(取材日2025年10月30日)
歯の健康を守るため、歯周病治療に尽力する
こちらのクリニックの特徴を教えてください。

当院は1971年の開業以来、歯周病治療と定期的な検診に力を入れてきました。港区にある当グループの歯科医院3院と連携を取りながら地域の口腔の健康を支えています。当院の院長である西堀雅一先生を含む、グループ内の4人の歯科医師がペンシルベニア大学で歯周病と歯周補綴を学んでいたことから、当院も歯周病治療への専門性が高いことが特徴です。グループ全体で週に1回勉強会を開き、新たな文献を学びそれを治療に落とし込んでいます。私も歯周病専門医の資格を保有していますが、歯周病治療はその後のインプラント治療や補綴治療、歯列矯正などあらゆる歯科治療の根幹になる大切な治療だと日々感じています。
どのような治療が受けられるのでしょうか? 主訴や患者層も教えてください。
一般歯科はもちろん根管治療や歯周病治療、インプラント治療、歯周病の手術や歯周組織再生療法、マイクロスコープを使用した精密治療など歯科治療全般を行っています。また、月に1回、昭和大学から矯正専門の歯科医師が来て、矯正歯科も行っています。がんや腫瘍などの口腔外科の治療が必要な際は、慶應義塾大学病院や東京医科大学病院をご紹介しています。主な訴えは歯周病治療や歯周病の検査ですね。歯を失った方が治療の選択肢を聞きに来られたり、他院から紹介されて歯周病やインプラントの治療に来る方も多いです。当院は開業から50年を越えているため、比較的ご高齢の患者さんが多い印象ですね。一方で患者さんのお子さんたちにも来ていただいています。子どもの患者さんの場合は、親御さんに歯磨きや仕上げ磨きの指導を行っています。そのため虫歯のお子さんは少なく、クリーニングなど歯のメンテナンスを行うケースが多いですね。
力を入れている治療と歯周病治療について教えてください。

当院は歯周病治療を得意としているため、歯周病、インプラント治療、補綴治療に力を入れています。当院の歯周病治療の特徴はなるべく歯を残すようにしていることですね。日本人特有の疾患といわれる「すれ違い咬合」で噛み合う歯がない場合でも、残っている歯を有効に使用するために、インプラントや入れ歯を入れる治療を行います。歯周病は悪化するまで痛みを感じないという難点があります。歯周ポケットから入った汚れが歯の先端から神経にまで入り込むと上行性歯髄炎を起こし大変な痛みを伴います。そうならないためには定期検診が重要です。歯周病が中等度になると積極的な治療に切り替える必要があります。場合によっては歯周組織再生療法や外科処置を行い、歯を支えている骨をケアし、歯の寿命を少しでも長くしていくことが肝要です。
丁寧に説明し、自分に合う治療方法を選択してもらう
歯周組織再生療法とはどのようなものでしょうか?

まず、歯の周りの骨がなくなった所を麻酔して歯茎を開き、汚れや歯石を取り除きます。その後、歯根膜を延ばすための薬を使用し、骨を復活させることをめざす治療です。薬の代わりに人工の骨を使用する方法もあります。これらの方法でも効果が見込めない歯の場合、メンテナンスをします。使える限り歯を残し、手の施しようがなくなるまで抜歯は行いません。また、歯根破折といって歯が縦にひび割れを起こしている場合、どれだけ歯磨きをしても歯の中は磨けないため歯の中に入り込んだ菌が歯周病を悪化させるケースがあります。この疾患はどれだけメンテナンスをしても防げないため、歯科医師にとって天敵のようなものなのです。
診療の際に心がけていることは何ですか?
患者さんの話をよく聞き、治療方法の説明を丁寧に行って治療について理解してもらうことです。患者さんの話は途中で口を挟むことなくすべて聞き、その後わかりやすい言葉で説明をします。治療方法は自分の持つすべての引き出しを使って説明し、新規の文献によるデータも紹介します。それぞれのメリットとデメリットはもちろん、費用についてもご説明します。その上で患者さんに納得する治療方法を選んでもらって治療に進みます。初診時は1時間ほど時間を取り、まずじっくりとお話を聞き、歯周ポケットの検査やエックス線撮影、口腔内撮影などその方に必要な検査を行います。
スタッフとの連携はいかがですか?

当院は歯科衛生士の教育に力を入れているクリニックのため、向上心の高い歯科衛生士が多いですね。月に1回、歯科衛生士のための勉強会を開き、私が監督を務めているのですが、そこでコミュニケーションの輪も広がっています。また、グループ全体で年に2回レクリエーションを行っている他、当院では初夏に大掃除とその後の食事会も行っています。当院には5人の歯科医師が在籍していますが、治療の方向や志は皆同じものを抱いています。私は治療の際にアシスタントなしで一人で行うことが多いのですが、こちらの状況を見ながらスタッフが片づけや次の治療の準備、時には患者さんの前回の状況を伝えてくれたりするので、治療に集中することができて助かっています。
1本の歯の価値を大切に、将来困らない口腔をめざす
院内の機材はどのようなものがありますか?

マイクロスコープを導入しているため、診療時に細部までしっかり診ることができます。また、口腔内スキャナーも活用し、詰め物の型採りや診査・診断にも使用しています。口腔内スキャナーでは精密な詰め物が作れる上、従来のガムのようなものを噛まなくて済むので嘔吐反射のある方にも向いています。根管治療やインプラント治療、歯周病治療の診査・診断の際にも有用で、患者さんの状態を適切に判断でき、精度にこだわった治療が提供できます。また、治療器具はオートクレーブ滅菌を行っているので、清潔な環境で治療を受けていただけます。
先生の今日までの歩みと、休日の過ごし方を教えてください。
父が歯科医師なので、幼い頃から歯科医師という職業は身近に感じていました。いざ歯科医師になってみると、とても仕事が楽しくこの道を選んで良かったと思っています。歯科大学5年になると先生の治療を見学しながらそのアシスタントを行う授業があります。現場でさまざまな治療を見て、インプラント治療もかぶせ物の治療も、まずは歯周病を治さなければ良くならないと実感し、歯周病を学ぶことの重要性を感じたことが今日につながっています。虫歯は昔よりも減ってきましたが、歯周病はそうではないため専門に選んで良かったですね。大学を卒業後、母校で研修医を務めた後、縁あって当院に入り11年目となりました。休日は3歳になる子どもと遊んだり、おいしいものを食べに行ったり、主にアクション系の映画鑑賞をして過ごしています。セミナーや勉強会が入ることも多いですね。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

虫歯、歯周病とも歯のメンテナンスがとても大切で、3ヵ月に1回の定期検診は必ず受けてほしいですね。昔、抜歯する歯を間違えたことによる裁判で賠償金額が数百万円という判決が出た判例がありました。1本の歯とは、そのくらいの価値があるのです。歯を大切にするには定期検診によるメンテナンスが一番です。痛い時だけ歯科医院に行くスタイルは、治療の繰り返しでコストが高くつくだけではなく、歯を失うリスクも高いのです。入れ歯は噛めないとか、痛いという訴えをよく聞くので将来のためにもできるだけご自分の歯を残すようにしてほしいと思います。当院は駅の前ですし、しばらく歯科にかかっていないという方も気軽に来ていただけるとうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/1本55万円~、矯正/80万円~、歯周組織再生療法/15万円~

