秋田 彰一 院長の独自取材記事
あきた産科婦人科クリニック
(北九州市八幡西区/折尾駅)
最終更新日:2026/07/24
西鉄バス、宮ノ下バス停から徒歩1分ほど。多くの飲食店や企業などが集まる地域に位置するのが、「あきた産科婦人科クリニック」だ。白やベージュ、ピンクを基調とした院内は、清潔感がありながらやわらかい雰囲気に満ちている。大阪出身であり、山口・北九州の地で医師として研鑽を積んできた秋田彰一(あきた・あやかず)院長は、長年にわたり地域の女性患者を支えてきた。2023年4月に分娩の取り扱いを終了し、現在は女性が抱えやすい全身の不調・病気に対して、漢方薬を取り入れた診療に注力するようシフトしたという。「人に相談しづらい悩みや、ちょっとした体調の変化があればいつでも話しに来てほしい」と優しい笑顔で語る秋田院長に、診療モットーや患者への想いについて聞いた。
(取材日2023年5月10日/情報更新日2024年4月24日)
全世代の女性のかかりつけ医として、地域に貢献
先生のご経歴や、開院された経緯をお聞かせください。

私は生まれも育ちも大阪でして、山口大学医学部への進学が地元を離れるきっかけになりました。大学卒業後は同じく山口大学の大学院に進み、大学院修了後は大学病院で研究にも従事しましたよ。その後は大学の関連病院で研鑽を積んでいたのですが、医師のコミュニティーを通じてお声がけをいただいたのを機に、この場所で2007年に開業しました。
来院する患者さんの年齢層や主訴を教えてください。
思春期から90代の方まで、年齢層はかなり幅広いですね。というのも、女性は思春期・成熟期・更年期・老年期とそれぞれの年代でホルモン環境が異なるため、その変化に体が適応できず、不調を来し病気になってしまうケースが多いからなんです。そのため、当院でも各年代で悩みを抱えた患者さんに日々対応しています。中には、以前当院で生まれたお子さんが成長して来院することもあり、親子2世代でつながりがある方も多いですよ。主訴に関しては、最近思春期の方でよく診るのが、月経不順や心の悩みです。一方、成熟期以降になると子宮卵巣の腫瘍、性感染症、ホルモン異常などの婦人科系疾患で来られる方が増えます。2023年3月まで分娩を取り扱っていたこともあり、近隣だけではなく広い範囲から患者さんが来られていますね。
外来のみの体制になったことで変わった点はありますか?

2023年4月からは、「地域の女性の健康管理やエイジングケアの相談窓口」としての役割に重きを置いた診療方針に変わりました。分娩を取り扱わなくなった理由の一つに、一人ひとりの患者さんと話す時間を十分に取り、地域の女性たちのかかりつけ医としてさまざまなケアをしていきたかったということがあります。これまでは、どちらかというと出産する患者さんたちをサポートする時間が多かったのですが、現在は、女性が抱える悩み・病気全般に対して、きめ細かな診療を行うようになりました。エイジングケアに関しても、本格的に始めてから希望される患者さんが増えましたね。また、内科など他の診療科の治療でよくならないと言われた方が、漢方治療を希望されて来院することもあります。もちろん、これまでの経験を生かして妊婦健診や胎児超音波検査も継続して行っています。
漢方治療に尽力し、女性の不調や病気をトータルに診療
漢方治療を求めて来られる方が、近年増えているそうですね。

最近は頭痛などの内科的な症状をはじめ、めまいや耳鳴り、冷え性、自律神経系の異常、ニキビなどの皮膚疾患のほか、腰痛症や首・肩の痛みといった整形外科的な症状まで、さまざまなご相談をいただくようになりました。中には「耳鳴りとめまいがひどく、耳鼻科を受診したが原因がわからなかった」「10年以上頭痛に悩まされ、他の病院を転々として薬を飲み続けたが治らなかった」という方も当院を受診されます。そういった患者さんに対して、当院では漢方治療を役立てています。婦人科の領域に限らず、幅広い視点で診療していますので、もし原因不明の不定愁訴にお悩みで、どの診療科にかかれば良いかわからないとお困りの方がいらっしゃれば、一度ご相談にいらしてください。
漢方薬を取り入れた治療について、詳しく教えてください。
体に明らかな異常がないと処方が難しい西洋医学の薬と違い、漢方薬は「検査で何も異常がないが、なんとなく調子が悪い」といった不定愁訴の治療に役立てることもできるのが大きな特徴です。そこで、当院では女性が抱える原因不明の体調不良などに対して、まず東洋医学的な診療を行い、必要に応じて漢方薬を処方します。例えば、更年期障害の諸症状や月経時の情緒不安定のほか、頭痛やめまい、冷え性といった症状についても漢方薬で改善をめざすことがあります。漢方薬は必ずしも長期間飲まないといけないわけではありませんし、一般的な西洋医学の薬と比べて副作用のリスクも少ないと思いますので、あまり抵抗感なく服用していただける方が多いのではないでしょうか。医師の診断のもと、一人ひとりに合った漢方薬を服用できたなら、西洋薬と同等、あるいはそれ以上に有用なのではないかと考えています。
診療をされる際、心がけていらっしゃることは何ですか?

婦人科疾患に限らず、女性の全身の不調や病気を診るスタンスを大切にしています。というのも、婦人科の領域には更年期障害や月経前症候群など不定愁訴を引き起こしやすい病気がありますが、その延長線上に婦人科疾患以外の病気が潜んでいることも少なくないからなんです。近年、ご相談の多い頭痛やめまいも、不調の起きている箇所だけに原因があるわけではなく、全身のさまざまな不調が絡みあって引き起こされるケースもあると思います。また、「イライラする」「憂うつだ」など精神的なお悩みを抱える方は特に、悩みを打ち明けられずに我慢して一人で解決しようと頑張ってしまうことが多いのではないでしょうか。心と体はつながっていますから、悩みが大きいほど体の不調が出てきやすいですし、対処が遅れると回復にも時間がかかってしまうことがあります。当院では女性の悩み全般に応じていますので、気軽にご相談ください。
患者との対話を大切に、病気の裏に潜む真の原因を追求
患者さんと接する際に、大切にされていることはありますか?

時間をかけて、じっくり患者さんのお悩みや体の不調について伺うことですね。なぜなら、会話を重ねていくことで、表面的に見えている病気だけでなく心の問題に気づけることもあるからです。病気の裏に潜む「本当の原因」を探るには、患者さんの話をきちんと聞くことが一番だと思っています。また、話しているうちに信頼関係も生まれてくるものです。「あの先生だったら私のことを何でもわかってくれている」というところまで信頼してもらえるよう、誠意を込めて患者さんと対話します。悩みがあるのに誰にも打ち明けられないという人が孤立しないよう、精神面でもサポートしていきたいですね。その思いはお子さんがいる、いないに関わらず、すべての女性に対して同様です。
超音波検査の経験も豊富だと伺いました。
そうなんです。私は日本超音波医学会超音波専門医の資格もありますので、必要に応じて超音波を活用しながらしっかり診断させていただいています。これまで深く研究をしてきたからこそ、精密な超音波検査を通じて患者さんの体調改善に貢献できるはずです。体調不良など何か異変を感じて来られた場合、精度の高い診断で、必要な処置を行いますのでぜひ安心して受診していただきたいです。また、今は分娩を行っていませんが、これまでの経験と知識を生かした妊婦健診や胎児検査を行っています。さらに、経験豊富な助産師が3人在籍し、育児相談などの産後ケアにも対応していますので、「こんなことを聞いてもいいのかな」と思えることも遠慮せずご相談ください。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

今後も地域の女性が抱える悩みや病気全般に対する健康サポートに力を注いでいきたいです。当院のスタッフは全員長く勤めているベテランばかりですし、情報のアップデートと共有のため、スタッフを集めての勉強会なども定期的に行ってきました。患者さんには、どんな小さなお悩みでも打ち明けていただき、心身ともに健康に過ごしていただきたいですね。一方、女性として美しさを追求することも心身の健康維持のためには大切なことですから、エイジングケアに関するお悩みもお待ちしています。その他、人工妊娠中絶や流産手術、子宮内膜・子宮頚管ポリープの切除など日帰り手術にも応じていますので、困ったことがあればお一人で抱え込まずご相談にいらしてください。

