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黒田 誠 院長の独自取材記事

くろだファミリークリニック

(桑名市/桑名駅)

最終更新日:2021/10/12

黒田誠院長 くろだファミリークリニック main

桑名駅から車で5分ほどの距離にある「くろだファミリークリニック」は、2017年に開業した地元のかかりつけクリニックだ。木目調の外観はサロンのような落ち着いた雰囲気で統一され、院内には明るい日差しが降り注ぎ開放的な空間が広がっている。院長である黒田誠先生は日本内科学会総合内科専門医、日本肝臓学会肝臓専門医に加えて日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格を持つ消化器のスペシャリスト。多くの総合病院に勤務して培った技術と専門的な知識で地域医療に貢献したいとの思いで開業を決意した。真摯な姿勢で患者から信頼を得ている黒田先生に、開業に至った経緯や診察のモットーなどをじっくり聞いた。

(取材日2019年2月19日)

地域医療に貢献したいとの思いで開業を決意

患者さんはどのような年齢層の方が多いですか?

黒田誠院長 くろだファミリークリニック1

この辺りは駅の周りにマンションが沢山建設されていますが、駅から離れると昔からある工場や田園が広がる地域です。田んぼや海もあり公共交通機関より道路が発達している土地柄、車を利用する方が多いです。患者さんは桑名周辺や揖斐川を渡った長島のほうまで周辺地域の方に多く来院いただいており、患者層はお子さんからご高齢の方まで幅広く、特に40代50代の働き盛りの世代が想像より多くお越しくださっています。ファミリークリニックという名前はお子さん連れから親御さん、高齢者まで家族みんなに親しんでもらいたいという思いでつけ、クリニックのマークも親子をモチーフにしています。

医師を志したきっかけを教えてください。

実は学生時代は機械をいじったり分解することが好きで街の電気屋さんに憧れていました。大学受験の際に私立大学は工学部を受験しましたが、学費が安い国立大学だけ医学部を受験したんです。結果、医学部に合格できたことで医師を志しました。国家試験を受けたのち、どの専門分野を学ぶか悩みましたが、患者さんの全身を診られる医師になりたいと思い内科を選びました。同じ内科でも心臓や消化器など、専門が細分化している病院も多いですが、僕が学んだところでは全身を診られるよう勉強できたのでそこが良かったと思っています。当初は開業は考えていませんでしたが、父の死をきっかけに地元である桑名に戻り、それまでは勤務医を務めていましたが、だんだんと患者さんともっとじっくり向き合って地元の医療に貢献していきたいとの思いが高まり、縁あってこの地に開業を決めました。

こだわりの施設や設備について教えてください。

黒田誠院長 くろだファミリークリニック2

設計士さんには南国のヤシの木のような明るい院内にしたいとお伝えしました。また診察室の他に検査室、エックス線室、処置・点滴室に加え内視鏡検査のための待合室を造りました。検査室は患者さんが楽に移動できるようにストレッチャーを使うこともありますので、できるだけ広いスペースを確保しました。そして、内視鏡検査を受ける患者さんに少しでもリラックスしていただけるよう、リクライニングチェアを置いた待合室も設置したのです。診察室は2つあり、検査の説明やエコー診断などの際は患者さんが移動するのではなく医師やスタッフが移動することで患者さんの負担軽減をめざしています。そのために、スタッフが診察室や検査室を行き来できる裏通路を確保するなど、よりスムーズな診察のためにこだわりを持って動線を考えました。

かかりつけ医として、注意深く患者を診ることを大切に

診察の際のモットーを教えてください。

黒田誠院長 くろだファミリークリニック3

よく意識しているのは、患者さんが診察室に入ってきた瞬間から注意して見ることです。顔色や表情など細かな点でも大切な判断材料ですし、患者さんの訴えをしっかり聞くことを大切にしています。自分の症状を説明するのが苦手な方にはこちらから質問するなど、患者さんの言葉を引き出すよう工夫しています。病状を説明する時もこちらが一方的に話すのではなく、なるべくわかりやすい言葉で専門用語を使わないようシンプルに説明します。その際も患者さんの表情を見ながら、モニターを利用して実際の画像をお見せするなど、患者さん一人ひとりに合わせた丁寧な対応を心がけています。画像も専門的な部分は診てもわかりづらい部分もありますが、例えばポリープであれば塊を見るだけでもイメージは伝わるものです。ご自分の病気を理解してもらえるように、患者さんには納得するまで説明は繰り返すようにしています。

地域のかかりつけ医として多くの方が相談に来られると思います。

そうですね。患者さんは全身を診てもらっているという思いで通われています。例えばですが、血圧の異常で通われている方の自覚症状がない胃の異常を見つけることは医師の側からは難しいです。しかし、患者さんをしっかり観察しつつ、必要に応じてこまめな検査をすることで病気を早く発見することは可能だと思っています。頻繁に来院される方でもしっかり話して、早めに病気を見つけられるよう、普段と違う点はないか診察室に入ってくる時から出ていく時まで見逃しがないよう注意しています。

勤務医だった頃と違いはありますか?

黒田誠院長 くろだファミリークリニック4

勤務医だった頃はずっと病院にいて昼間外の天気を見ることもありませんでしたが、今は外の天気もわかりますし、心にちょっと余裕ができたかもしれません。患者さんと向かい合う時間もしっかり取れるようになり、開業して良かったと思います。設備のそろった総合病院と比べて対応できる検査にも限りがありますが、異常がないかをしっかり見極め、必要であれば専門の病院を紹介するようなかたちを取っています。

苦痛軽減を図った内視鏡検査で病気の早期発見をめざす

ご専門である内視鏡検査について教えてください。

黒田誠院長 くろだファミリークリニック5

僕自身は肝臓を専門に診察をしていました。もちろん胃や大腸についても経験を積んでいます。消化器の検査はバリウム検査が減って今はエコーと内視鏡が主流です。胃や大腸の内視鏡は苦手な人も多い検査なので、寝ているような状態で検査ができるよう鎮静剤も使っています。カメラは鼻から入る細いものを使用していますが、鼻の骨が小さくて鼻から入らない方もいらっしゃいますので、口からでも鼻からでも患者さんに合わせてフレキシブルに対応しています。大腸カメラは検査前に絶食が必要であるなど、ハードルが高く嫌がる患者さんも多いですが、内視鏡によって見つけやすい病気もあります。健診で引っかかったり、おなかが痛い、血便が出るなどの異常があれば一度検査にお越しいただければと思います。もし何も病気がなければ安心できますからやって損なことはないでしょう。

一般的に内視鏡検査が怖いという方は多いと聞きます。

僕自身も、内視鏡検査は嫌な検査で積極的には受けたくないものです。ですので、不安だろうという患者さんの負担を少しでも軽減したいという思いで準備を整えています。鎮静剤については、前に勤務していた病院で使用を開始したところ希望する患者さんが多かったので、当院でも使用しています。中にはあえて鎮静剤を使わない病院もあるそうですが、患者さんが希望されるのであれば、僕としては使用したいと思っています。検査中はなるべく患者さんに今何をしているか話しかけて、安心させてあげられるよう心がけていますが、看護師さんが背中をさすってくれるのが一番安心できるという患者さんも多いですね。スタッフの協力がなければ医療行為はできません。みなベテランばかりで、非常によくやってくれるスタッフばかりです。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

黒田誠院長 くろだファミリークリニック6

消化器やおなかの内科を専門に多くの経験を積んできました。患者さんの期待や希望に沿うかたちで医療を提供したいと思っています。特に40代50代は検査が大事になってくる世代です。胃カメラや内視鏡検査はハードルが高いですが、まずは健診を受けて引っかかったら早めに病院に行く、異常があれば早めに相談することを心がけてもらえればと思っています。肝臓などは自覚症状がないことが多いですから、見つかった時に症状が進行している場合もあります。少なくとも健診だけはしっかり受けて、自分の体の異常を見つけられるように、そして健診で指摘があれば早めに病院にお越しください。地域の方に親しまれる拠点になれればと思ってスタッフ一同、親身な対応を心がけております。おなかのことに関しては責任を持って対応していますので、困っていることがあればなんでもお気軽にご相談ください。

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