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菅沼 勝義 院長の独自取材記事

すがぬま整形外科クリニック

(西宮市/西宮駅)

最終更新日:2020/04/01

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JR神戸線西宮駅の北口を出て徒歩5分、川向こうの風情ある円形広場を眺めながら東川を渡り、住宅街へ入っていったところにある「すがぬま整形外科クリニック」。阪神間で日曜も診療を行う整形外科医院は少ないそうで、その受け皿となるため第2・第4日曜も診療を行っているという。勤務医時代から日曜診療のある医院はないかよく尋ねられ、必要性を痛切に感じていたという菅沼勝義院長。実際、診療のある日曜日には伊丹・垂水・大阪市内・丹波など遠方からの来院も増えるとのこと。患者のニーズに応えることを重視している様子がうかがえる。注力するリハビリテーションやスポーツの外来、また診療へのこだわりから地域医療への取り組みまで、日々全力で真摯に向き合う菅沼院長の熱い思いに焦点を当てて話を聞いた。
(取材日2019年6月3日)

研鑽を積んだからこそ、必要な治療が見極められる

医師をめざすようになったきっかけを教えてください。

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両親ともに、また親戚にも歯科医師が多く、姉も歯科医療の道に進んだのですが、私は高校3年生の時にテレビで観た救命救急医療番組の影響から、医科への興味を持ち始めました。反骨精神もなかったわけではないのですが、全身を診ることでより人の助けになれると思ったのです。両親も後を継いでほしい気持ちはあったと思いますが、医師になることを喜んで応援してくれました。専門は徳島大学医学部時代から外科を選択すると決めていて、特に脳神経外科に関心がありましたね。ただ大学病院では開頭手術においても腫瘍摘出など特殊な症例が主体で、24時間、また48時間に及ぶ大手術がほとんどになります。さすがにそれは厳しいと感じ、泌尿器科も考えましたが、やはり全体を診ていくことのできる整形外科を選びました。

卒業後から開業までの経緯を聞かせてください。

大学病院と系列病院において骨折や外傷など相当件数の手術に携わり、外来、入院患者さんの診療・ケア、また、カンファレンス関連の諸事も含め多岐にわたる業務を担っておりましたから、平均4時間ほどの睡眠で奮闘する毎日でした。今のように時間外労働規制がある時代ではなく、宿直も頻繁にある中でスキルを磨きキャリアアップしてきたわけですが、地域密着で長く患者さんに寄り添える診療に従事するには開業しかないと考えるようになりました。そして、これまで培ってきた医療技術を、生まれ育った地元への恩返しとして提供したいという気持ちから、この西宮にクリニックを構えたのです。

勤務医時代のご経験で特に役立っているのはどんなことですか?

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執刀経験を重ねてきたことで、本当に必要な手術であるのかを見極められることです。骨折に関してはほとんどが手術必須となりますが、いわゆる慢性疾患による脊椎や膝に関しては、選択基準として「症状」が大事であることをお伝えしています。日常の動作や歩行に支障のない範囲であれば手術は不要なのですが、痛みが強い、つらくて動けない、日常生活が困難な場合などは選択肢の一つとなってきます。当院は疾患部位の状態と症状を見定めた上で、適切な手術のための病院を紹介するという立場になりますので、第三者的な目線からお話しすることができます。患者さんにとっても、現在の状況や将来的な展望が把握しやすくなる分、手術推奨ケースとしてお伝えしたときも納得に至りやすいという印象を受けます。

総体的な診療を支える土台づくりは問診から

診療方針など伺わせてください。

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当院では患者さんの抱えておられる疾患に対して遺伝や体質、生活背景・習慣など総合的な観点から、一人ひとりに合った治療法の提案を心がけています。そのために一番肝心なのは問診ですから、問診票への詳細な記載をお願いしています。ご本人の病歴・治療歴だけでなく、家族構成やご家族の病歴なども含めた患者さんの全情報から複合的な診療を行うことで、より的確な診断が可能になると考えています。また、生活習慣など問診票から踏まえるべき内容を重視した上で、じっくりお話を伺っていきます。ですから、記載が不十分の方には受付スタッフの協力も得て、追記をお願いしているくらいです。同じ病名でも痛みの程度や症状は人それぞれですから、いかにその方個人のための診療で成果につなげられるかが大切だと考えています。

リハビリテーションにも力を入れておられるようですね。

加齢による運動器のリハビリに限らず、スポーツ障害など若い方にも必要とされる全般的なリハビリのために、理学療法士・作業療法士・柔道整復師が常勤し、さまざまなケースに対応できる多角的なアプローチを行っています。特定分野だけに限った起用ではなく、基本的なところは同じと考え各々の特性を生かしてもらっていますが、あまりにも特殊なケース、例えば手の機能だけに支障がある場合などは作業療法士の専門として任せています。また、一定期間経過後変化が見られなければ、他のフィールドからの療法を試みることで機能回復・症状改善に結びつくよう連携してくれています。物理療法では低周波、マイクロ波、頸椎・腰椎のけん引、マッサージ機などを備えています。そのほか、ウォーターベッドや温熱用パックも備えています。

スポーツの外来のニーズも高いそうですね。

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足関節・膝関節などの靭帯損傷や骨折・ケガ・捻挫、同じ箇所の酷使による故障など、スポーツにより生じてくる障害全般を診療しています。少年野球やサッカークラブ、学生さんの部活動では、外傷の治療以外にも、練習のしすぎによる過度の連続的な負担にセーブをかけることも重要です。また、診療のある日曜日はスポーツやレジャーでケガをされた方や、休日しか受診できない方がインターネットで探して遠方からも来院されます。患者さんたちのクチコミで、草野球やマラソンなどスポーツをされる仲間の皆さんも通って来られるようになりました。私自身大学時代所属していたボート部の試合や練習で、ケガを負わない体の使い方を研究していましたので、非常にやりがいを感じています。

正しい認識による受診、バランスのとれた予防が肝心

読者の方へのメッセージをお願いします。

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どこか痛い場合は早めに整形外科に来てほしいですね。接骨院・整骨院もありますが、それは医療の補助という分野で、医師の担う医療分野・医療行為とは別のものになります。ですから順序としては、先に医療として診察を行える整形外科を受診されておくことが望ましいと言えます。診断がつくと医療補助行為を受けてよい状態であるかどうかの見極めもできます。どんな病気なのか正確に把握できないままでは回復にも時間がかかってしまいますし、見落とされてしまう病気も心配です。より精密な診断のためのエックス線撮影も医療機関でしか行えません。ご自身の抱える症状を知るためにも、治癒に向かうためにも、早期に受診していただけることを願っております。

骨密度の検査でも専門性の高い機器を扱えるのは医療機関になるのですね。

当院では骨粗しょう症の検査において測定精度の高さが期待でき、治療経過観察ができる利点を持つDEXA(デキサ)法の装置を導入しています。骨密度を上げる、維持するためにはカルシウム摂取とよくいわれますが、適切な運動や日光浴もセットで必要です。「小魚をよく食べている」「牛乳をたくさん飲む」という方の骨密度を測った際数値が低いことが多い理由は、食べて吸収することだけに偏っているからと考えられます。高齢になるにつれ吸収率も低下しますから食べるだけではなく、自分で動いて筋肉を働かせることが重要です。筋肉を使うということは重力を骨に感じるので、骨も強化されると考えられますし、そうしたバランスのとれた予防を心がけていただきたいですね。

最後に今後の展望を聞かせてください。

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地域密着で地元に貢献できる医療をめざし開業しましたので、デイサービスなど介護に関する分野にも関心を持っています。ただ、自分の目の届く範囲でと考えると、まだしばらくは先になりそうです。あと、大学院で細胞を扱う研究をしていたときに、理にかなった治療法だと感じていた再生医療は、認可が降りればすぐにでも取りかかりたいですね。保険適用までは期待できないようですが、症状緩和が見込めるけれど手術は受けたくないなどの理由で、定期的な注射に通われている患者さんに、新たな治療法の一つとなってくれればと期待しています。

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