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長引く咳は深刻な病気の可能性も
自己判断せずに呼吸器内科へ

マツオカそらいろクリニック

(神戸市東灘区/摂津本山駅)

最終更新日:2022/11/15

マツオカそらいろクリニック 長引く咳は深刻な病気の可能性も 自己判断せずに呼吸器内科へ マツオカそらいろクリニック 長引く咳は深刻な病気の可能性も 自己判断せずに呼吸器内科へ
  • 保険診療

咳が出ても、多くの人はあまり気にはしない。少しくらい長引いても、「大したことない」「忙しいから」など、さまざまな理由をつけて医療機関を受診しないことも少なくない。しかし、咳が長引くと、心身への負担などから生活の質が低下するだけでなく、深刻な病気にかかっていることもあると、「マツオカそらいろクリニック」の松岡弘典院長は話す。一定期間咳が続く場合は、自己判断せず早めに医師に相談して、診断に基づいた治療を受けることが大切と力説する。咳が長引く場合はどのような病気の可能性があるのか、診断や診察はどうやって進められるのか、気になる疑問について松岡院長に答えてもらった。

(取材日2022年10月22日)

長引く咳の原因はさまざま、適切な診断に基づいた治療を

Q咳が長引く場合、どのような病気が考えられますか?
A
マツオカそらいろクリニック 長引く咳の影には重篤な病気が隠れていることもあるという

▲長引く咳の影には重篤な病気が隠れていることもあるという

長引く咳で受診される患者さんの多くは喘息、咳喘息です。一方で、「喘息の治療を受けているのに良くならない」という方もおられ、診察すると逆流性食道炎やアレルギー性鼻炎が原因といった場合もあります。逆流性食道炎で胃酸が逆流すると喉などが刺激されて咳が出るし、アレルギー性鼻炎の場合は鼻水が喉のほうに落ちて咳の原因になります。また、こうした病気のほかに肺炎、結核、肺がんなど生命に関わる病気の可能性もあります。結核は過去の病気と思われがちですが、いまだに少なくない病気です。このため、咳が長引く場合は決して放置せず、2週間程度たっても改善しない場合は再度受診することをお勧めします。

Q長引く咳に対してはどのような検査を行いますか?
A
マツオカそらいろクリニック さまざまな病気の可能性が考えられるため各種検査を組み合わせる

▲さまざまな病気の可能性が考えられるため各種検査を組み合わせる

特に注意が必要な病気にかかっていないか確認するために、胸部エックス線撮影を行います。肺炎、結核、肺がんといった深刻な病気は、エックス線検査である程度判断できます。また、肺活量を測定したり、呼気に含まれる一酸化窒素の量を測定することで喘息の診断を行います。こうした検査は、どれも苦痛や痛みを伴うものではないので心配は不要です。ただし、長引く咳の原因を確実に診断できる検査法はないのが現状です。そこで、咳がよく出る時間帯やこれまで似たような症状があったかどうかなど、問診をもとに診断をする必要があり、長引く咳の診断には、多くの診療経験が必要とされます。

Q患者さんが多いという喘息について教えてください。
A
マツオカそらいろクリニック さまざまな治療法があり患者に合ったものを提供する

▲さまざまな治療法があり患者に合ったものを提供する

喘息はお子さんの病気というイメージがありますが、急に発症される大人の方も少なくありません。典型的な症状は、長引く咳と息苦しさ、息をするとヒューヒューと音がする喘鳴(ぜいめい)などで、朝と夜間に症状が強くなるのが特徴です。咳喘息では喘鳴は見られませんが、症状が軽いからと放置すると、典型的な喘息に移行する恐れがあります。発症の原因はさまざまです。風邪をひいた、衣替えでホコリを吸い込んだことなどがきっかけになることもあります。急な発症の場合、治療でいったん症状が治まることもありますが、再発することもあるので、患者さんの状態に合わせて治療の期間や方法を検討します。

Q喘息の治療について教えてください。
A
マツオカそらいろクリニック 丁寧な説明を受けながら検査や処置を受けることができる

▲丁寧な説明を受けながら検査や処置を受けることができる

肺の炎症を抑え、気管支を広げる吸入ステロイド薬を使った治療が中心です。ステロイド薬に抵抗がある方もいますが、服用量は微量で肺に作用するものなので全身への副作用は心配しなくても大丈夫です。初めての発症の場合は、3ヵ月を目安に治療を行い、症状が落ち着いているか、肺活量が正常かなどを調べて、治療を継続するか判断します。通院は症状が特に強い時期以外は月に1回程度です。喘息の症状は幅広く、最初の数ヵ月の治療だけでその後何年も症状が現れない方がいる一方で、定期的に症状が現れ、治療の継続が必要な方もいます。症状が軽くなるとお薬をやめる方もいるので、当院では治療継続の大切さを丁寧に説明するよう心がけています。

Q呼吸器内科を受診するメリットを教えてください
A
マツオカそらいろクリニック 呼吸器疾患について話す松岡院長

▲呼吸器疾患について話す松岡院長

患者さんの症状や状態に合わせて吸入薬を使い分けることができ、肺活量の検査を行える機器などを設置している点はメリットだと思います。「喘息の治療を受けているのに症状が改善しない」という場合は、診断に問題があるほか、診断は適切だけれど吸入薬が合っていないことが少なくありません。また、吸入薬をきちんと吸入できていないことも考えられます。吸入薬の中には、吸入の手順が少し複雑で紛らわしいものや、ある程度の吸い込む力が必要とされるものもあります。このため当院では、実際に患者さんに吸入薬を使ってもらい、きちんとお薬が吸入できるように指導することもありますね。

ドクターからのメッセージ

松岡 弘典院長

咳に悩んでいる方、喘息の方は予想以上にたくさんおられます。以前は、少しくらい咳が出ても医療機関を受診する必要はないと考えるのが一般的でしたが、新型コロナウイルス感染症流行を経験したことで、最近は咳で受診される方が増えてきました。1回咳をすると約2キロカロリーを消費するといわれ、1日に何回も咳をすると体にとってかなりの負担になります。苦しい咳が続くと、精神的にも落ち込みやすくなります。咳が長引く場合は決して自己判断したり放置したりせずに、早めに医療機関を受診して治療を受けてくださいね。

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