森山 泰成 院長の独自取材記事
森山クリニック
(泉佐野市/泉佐野駅)
最終更新日:2023/09/28
南海本線・泉佐野駅より徒歩9分。「森山クリニック」は、長年基幹病院で数多くの泌尿器疾患の手術を担当してきた森山泰成(ひろしげ)院長が、2017年に開業したクリニックだ。日本泌尿器科学会泌尿器科専門医であり、泌尿器疾患を軸に診療を行っている。さばけた話しぶりの中にユーモア精神がにじむ森山院長は、患者が何でも聞ける雰囲気づくりを大切にしている。森山院長とスタッフの仲も良く、インタビュー中にはちらりとのぞきに来たスタッフとの掛け合いもあり、思わず笑みがこぼれた瞬間もあった。話しているうちに気づけば心を開いてしまう気さくさが魅力の森山院長に、開業の経緯や診療方針、患者やスタッフへの思いについて、たっぷり話してもらった。
(取材日2023年9月1日)
豊富な手術経験を生かして、地域医療に貢献したい
先生は、長らく基幹病院にお勤めだったそうですね。
僕は、近所にあるりんくう総合医療センターを中心に、勤務医として数多くの泌尿器疾患の手術を手がけてきました。今後はどうしようかと悩んでいたタイミングで、いろいろなご縁があった結果、ここ泉佐野市で開業する運びとなりました。前の職場から徒歩2分と、かなり近い場所に開業したのですが(笑)、やはりこのエリアの医療状況を鑑みたときに、大きな病院にかかる前に頼れるクリニックのニーズは大きいと感じていたんです。ですので、最初の窓口として患者さんの診断をつけて、必要があれば専門の病院を紹介するというクリニックの在り方が、とてもしっくりきています。
現在の患者層について教えてください。
やはり、この近隣や周辺にお住まいの方が中心ですね。当クリニックの患者層としては、下は赤ちゃんから上は高齢者まで、幅広いと思います。長年勤務医として多くの手術を手がけてきたこともあり、これまで診てきた患者さんで、引き続き通ってくださる方もいます。中には、20年以上のお付き合いになる患者さんもいるんですよ。あとは、クチコミで来院される方が多い印象を受けています。泌尿器疾患は、なかなか気軽に人に相談できないお悩みが多いと思うのですが、その分、「森山クリニックがいいよ」と勧めていただけているのかなと思うと、ありがたいですね。
先生が医師をめざされたきっかけは何でしょう?
実は、最初から医師をめざしていた訳ではないんです。部活で野球をやっていて、野球選手になりたかった(笑)。高校に進んで進路を選択する時期になって、何になれるんだろうと考えた時に、理系だったので医師になるのもいいな、と思ったんです。今思えば、家族が看護師として勤めていたクリニックの先生の影響もあるかもしれません。産婦人科が専門の先生で、開業してからは地域のかかりつけ医のような存在として親しまれていたんです。とても優しくて、何より聞き上手の先生で。子ども心にも、「あ、こういう先生いいな」って思う人だったんですよ。僕にとっては、将来を選択するきっかけの一つでもあり、医師としての姿勢においてもモデルにしている先生です。泌尿器科に進んだ理由はいくつかありますが、診断から治療、手術、術後のフォローまで一貫して携われることに惹かれたのが一番大きな理由です。
患者にとって、何でも聞けるクリニックでありたい
先生の診療方針を教えてください。
まず大切にしているのは、「何でも聞ける」というスタンスですね。泌尿器科のお悩みは、どうしても恥ずかしいと思ってしまうことが多いと思うんです。ですから、とにかく明るい雰囲気で、患者さんが小さなことでも気兼ねなく話せる雰囲気づくりを心がけています。患者さんが緊張されているなと思ったら、雑談をするようにしていますよ。僕は野球好きなので、患者さんと野球の話ができると思ったらついつい脱線してしまいがちですが(笑)、それで心を開いてもらえるんだったらいいやって思うんですよ。そうしていくうちに、患者さんとは互いに遠慮なく話ができるようになりますね。20年来の付き合いともなると、かなり直接的な言い方をすることもあります。そのくらい、「医師と患者」としてではなく、「人と人」として接することを大事にしています。
現在も手術をされていると伺いました。
当クリニックでは、毎週月曜日を手術日にしていて、診察して手術が必要な患者さんで、僕が対応できる疾患の場合は、近隣の病院に場所を移して手術をしています。これまでたくさんの泌尿器疾患の手術をしてきた経験を頼りにして来院される方もいるでしょうし、僕としても、診察から術後の経過まで一貫して担当したいという思いがあります。もちろん、専門的な病院での治療が必要な患者さんには別の病院を紹介しますが、一人の医師が責任を持って診ることで、患者さんにも安心していただけるのではないかと考えています。
患者さんと接する時に、心がけていることはありますか?
僕は、患者さんの反応によって接し方は変えても、医師としてのスタンスは変えないようにしています。やはり、患者さんによって医師としての方針がブレてしまうのは、ちょっと違うと考えているんです。診療方針とも重なりますが、医師としての意見はきちんと伝えることを大切にしています。その患者さんの年齢や疾患によって言い方こそ変わりますが、患者さん一人ひとりにとって何が一番大事で、何をしっかり伝えなければいけないのかは、医師として意識しているポイントですね。僕は和歌山弁や泉州弁が混じっていて、あんまり上品な話し方ではないのですが(笑)、僕なりに患者さんに対してフェアで、正直でありたいと考えています。
小さなことから相談できて、笑顔で帰れる場所として
先生が、患者さんにもっと知ってもらいたいと思うことは何でしょう?
まずお伝えしたいのは、「年齢のせいだと片付けないでほしい」ということですね。例えば、夜間頻尿は年のせいだとおっしゃる患者さんも多いですが、もし2回以上夜中にトイレに行っているなら、何か病気が隠れているかもしれません。泌尿器科で治療すれば改善が望める場合もありますし、中には、別の科での診察が必要な疾患につながっている場合もあります。その時は、信頼できる病院を紹介しますので、ご安心ください。「もう年だから仕方ないよね」と片付けず、ぜひ泌尿器科に相談してみてほしいと思います。また、最近は男性更年期障害のお悩みも多いですね。テストステロンの低下によって、体や精神、性機能に症状が出ることは、もっと知られてもいいと思いますね。「ストレスのせいかな」と思わずに、最近ちょっと気持ちが沈んだり、何となく笑えなくなったりした方は、クリニックに行ってみてほしいと思います。
先程から笑い声が絶えませんが、スタッフさんとも仲が良いのですね。
そうですね。20年以上の付き合いになるスタッフも多いので、医師と看護師、医師とスタッフというよりは、もうざっくばらんな関係です(笑)。僕はよく患者さんと野球の話で盛り上がってしまうのですが、すぐ後ろから「先生、話が長いですよ。巻いてくださいね」と突っ込まれるんですよ。そのくらい、スタッフとは忌憚なく話せる仲です。常々、スタッフには「責任は僕が取るから、伸び伸びやってほしい」と伝えています。何かあったときはお互いにすぐ相談しますし、僕も安心して任すことができています。僕もこんな調子ですし、先輩スタッフたちも気さくですし、われながら働きやすいクリニックだと思います。当クリニックは患者数も多いので、ゆくゆくはもっとスタッフの数を増やしていきたいですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
泌尿器科のお悩みは、医師にも話しづらいと感じている方は多いと思います。デリケートなお悩みだからこそ、当クリニックは、患者さんが笑顔になれる場所でありたいと考えています。当クリニックは、医師もスタッフも患者も、みんなにとって何でも話せる雰囲気づくりを心がけています。一度お越しいただけたら、待合室で笑い声が聞こえて、安心していただけるんじゃないかと思います。また、当クリニックは現役の大学教授にも外来で来てもらっていますし、地域の皆さんにとって頼りになるクリニックであり続けられるよう、医療水準を高く保ちたいと日々励んでいます。小さなことでも相談しやすくて、通っていただきやすい環境が整っていますので、まずは気軽にご相談ください。スタッフ一同、笑顔でお帰りいただけるよう、お力になります。