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白石 将史 院長、白石 奈々子 副院長の独自取材記事

白石クリニック

(高槻市/高槻駅)

最終更新日:2022/06/02

白石将史院長、白石奈々子副院長 白石クリニック main

JR高槻駅から北へ徒歩3分の「白石クリニック」は、1階に整形外科、2階に内科と消化器内科、3階にリハビリテーション専用スペースを備える。整形外科が専門の白石将史院長と、院長の妻で消化器内科専門の奈々子副院長が、それぞれ専門を生かした包括的な地域医療をめざして2017年5月に開業。内科では専門の消化器疾患だけでなく風邪などの一般内科の診察を行い、内視鏡検査では副院長をはじめスタッフ全員が女性であることが特徴だ。整形外科では整形外科全般の他、リハビリや骨粗しょう症の治療に力を入れ、地域住民の健康をサポートしている。一人の患者に内科的観点と外科的観点、両方からアプローチするメリットは大きく、かかりつけ医として果たす役割も幅広い。診療の心がけや予防医療の内容など詳しく聞いた。

(取材日2017年12月12日)

外科と内科の両面から患者をサポートするかかりつけ医

どんなクリニックをめざされていますか?

白石将史院長、白石奈々子副院長 白石クリニック1

【白石院長】私は整形外科、妻は消化器内科が専門です。例えば、私のところにリハビリテーションで来院された患者さんがおなかの調子が悪いなど、内科的な症状を訴えられた時は、すぐに内科で診てもらえます。その逆もまたしかりで、従来なら2つの病院に行かなければならない患者さんの時間や手間が、当院なら大幅に軽減できます。私たちはあくまで、かかりつけ医として地域に貢献したいので、同じ患者さんを外科的観点、内科的観点から診られるメリットは大きいと感じています。また、私たちは2人とも高槻で育ち、出身大学も高槻にある大阪医科大学ですので、地元である高槻で地域医療に貢献したいという気持ちは人一倍強く感じています。

勤務医時代の経験が現在の診療に役立つことはありますか?

【白石院長】勤務医時代は高齢者の転倒による骨折で手術をすることが多かったのですが、術後に機能回復がうまくいかず、寝たきりになる患者さんを目の当たりにすることがしばしばありました。そうした経験から、転倒予防の重要性を感じました。手術をしなくていいように転倒を未然に防ぐ、地域のかかりつけ医がその予防に取り組むべきだと確信させてくれたのも、当時の経験があればこそだと感じています。

かかりつけ医として注力されていることは何ですか?

白石将史院長、白石奈々子副院長 白石クリニック2

【白石院長】整形外科疾患の治療、リハビリはもちろんですが、プラスアルファとして高齢者の転倒予防にも力を入れていきたいです。前述のとおり、転倒による骨折で手術が必要になった場合、ご高齢の方は体への負担が大きく、生活に及ぼすダメージは甚大です。その予防として、バランス運動や歩行訓練などを行うことが大切です。当院には理学療法士がおりますので、理学療法士による運動機能の維持・改善に力を入れることで、高齢者の転倒予防につなげていきたいです。大きな病院では疾患の治療がメインで予防まで手が回りません。当院では疾患の治療もしつつ、予防にも力を入れていきたいと考えています。

転倒防止に加えて、骨粗しょう症の治療も推進したいと聞きました。

【白石院長】筋肉や関節などの障害のため、立つ・歩くといった移動機能が低下した状態を「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」といいます。ロコモが進行すると要介護のリスクが高くなります。年齢を重ねても健康な生活を送るには、転倒予防トレーニングなどでロコモに陥らないことが重要です。また骨折を防ぐには、骨折リスクが高まる骨粗しょう症の治療も重要です。骨粗しょう症は知らない間に進行するため、皆さん予防や治療にあまり熱心ではないのですが、いわゆる「いつのまにか骨折」や将来寝たきりの原因になる可能性があります。当院では、骨密度の測定を積極的に行い、骨粗しょう症の早期発見と対策に努めていきたいです。ロコモや骨粗しょう症の正しい知識や予防法を理解してもらうための講座等の開催にも取り組んでいきたいですね。2021年にはその一環としてデイケアを開始し、高齢者の筋力と体力の維持をめざし体操などを行っています。

女性スタッフによる内視鏡検査

内科でも内視鏡検査など予防に注力されるのでしょうか?

白石将史院長、白石奈々子副院長 白石クリニック3

【奈々子副院長】内視鏡検査はまだ受診率が低く、特に女性は大腸内視鏡検査に対する抵抗が強いですよね。でも、当院では私が女性医師ということで、開院以来、検査を希望される女性が増えています。内視鏡検査は1回やって終わりというわけではなく、基本的には1年に1回、継続的に受けていくことが必要な検査です。最初に苦しい思いをすると継続検査が難しくなるので、私はできる限り患者さんの負担が軽い検査を心がけています。検査の際はご希望があれば鎮静剤を使用しております。通常、大腸内視鏡検査では腸管を膨らますのに空気を使用しますが、当院では体内に吸収されやすい炭酸ガスを使用しています。これにより検査中・後のおなかの張りも少なく、より楽に検査を受けていただくことが可能となりました。また、検査にあたるのは全員女性スタッフなので、特に女性の方はぜひ安心して検査を受けていただきたいですね。

さまざまな配慮がありますね。

【奈々子副院長】患者さんに対してできる限りのことはしようと考えています。ただ、いくら大腸内視鏡検査が必要な検査とはいえ、初めて受けていただく方々は大きな不安を抱かれると思います。そこで、当院の2階には検査前や後に休憩できる個室スペースを用意しています。ソファーやテレビ、トイレもあるので、できるだけ普段どおりに過ごして、普段どおりの気持ちで検査を受けていただきたいですね。また、初めての検査で疲れるとも思いますので、この部屋を利用して休んでほしいとも思います。

診療での心がけを教えてください。

白石将史院長、白石奈々子副院長 白石クリニック4

【奈々子副院長】私は女性ということもあってか、勤務医時代から話しやすいと言っていただけることがよくありました。「こんな話を先生にしていいの?」「男性の先生には話せなかった」など、今まで医療機関で相談できなかった内容のお話を聞くことが多いんです。体調不良は日々の生活全般、どこに起因しているのかは、なかなか判断できません。一般外来では言っていいことと悪いことを決めつけず、本当になんでも相談してほしいと思います。検査については先ほどもお話ししましたが、特に大腸内視鏡では、違和感を感じる箇所が個々人で違うので、挿入の仕方も患者さん一人ひとりに合わせて行っています。また従来は高周波電流で切除していた大腸ポリープの内視鏡的切除では、より出血のリスクが少ないというコールドポリペクトミーの方法を取るなど、できる限り患者さんの負担軽減に取り組んでいます。外来も検査も患者さんの立場に立った診療が基本ですね。

患者のライフスタイルすべてを理解する

ご専門を選んだ理由を教えてください。

白石将史院長、白石奈々子副院長 白石クリニック5

【白石院長】私の家系は曽祖父の代から医師が多く、実は父も兄も整形外科の医師です。幼い頃から父をはじめ周りの環境から、自然と医師をめざすようになりました。整形外科の医師を選択したのは、やはり父の存在が大きかったですね。
【奈々子副院長】私は両親がどちらも医療関係者ではない中で、医学を志しました。消化器を選んだ理由は、内科の中でもいろんな処置や手技があり、比較的外科寄りで面白そうだと感じたからです。その中で内視鏡検査に魅力を感じ、今も専門としています。

休日は何をして過ごされますか?

【白石院長】普段は診療中心の生活ですので、休日はなるべく子どもたちと一緒に過ごすようにしています。
【奈々子副院長】子どもが3人います。子どもたちには自然の中でさまざまな体験をしてほしくて、休日は季節ごとの味覚狩り、夏はキャンプやバーベキュー、冬はスキーなどを楽しんでいます。

かかりつけ医として、今後の抱負はありますか?

白石将史院長、白石奈々子副院長 白石クリニック6

【奈々子副院長】毎日患者さんのお話を伺っていると、新しい発見ばかりです。自分では気づかない生活上の不便・不安を、患者さんの話の中に私たちが取り組むべきさまざまなヒントがあります。かかりつけ医の果たす役割は今まで以上に幅広くなっているので、しっかり地域の皆さんの健康を支えたいですね。
【白石院長】かかりつけ医は病気を診るだけでなく、患者さんの食生活や家庭環境など、病気以外の情報も把握して診療にあたることが大切だと感じています。患者さんに信頼され、安心して通っていただけるようなクリニックをめざしていきたいです。健康面で心配事がございましたらどんなことでも構いませんので、まずはお気軽にご相談に来ていただければと思います。

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