澤田綾院長の独自取材記事

さわだあや矯正歯科

(高崎市／井野駅)

最終更新日：2022/09/20

高崎駅・前橋駅・高崎インターなどから車で20分圏内。かわいらしい羊のキャラクターが描かれた緑の看板が目印の「さわだあや矯正歯科」。白と茶を基調とした外観にも、明るく清潔な院内にも澤田綾院長の人柄そのままの優しい雰囲気が漂うクリニックだ。子どもの来院も多いため、おむつの交換台やキッズルームを備え、バリアフリーにも配慮が行き届く。対象が子どもであれば、性格や顎の成長予測、大人であれば学業や仕事など生活環境や希望に合わせて矯正計画や装置を複数提案。患者に選択してもらうスタイルをとりながら、患者の希望にできる限り寄り添った診療を心がける澤田院長に、矯正にかける想いや今後の展望について聞いた。

（取材日2022年6月15日）

矯正歯科医師として故郷に恩返し
幅広い世代の患者と幅広いニーズに寄り添う
バランスを大切に矯正と向き合い続ける

矯正歯科医師として故郷に恩返し

矯正歯科医師をめざされた理由からお聞かせください。

高校生の時に、音楽部に所属をしていたことがもともとのきっかけですね。私がいた音楽部というのは、ミュージカルをやっていて舞台で人前に立つということが多かったので、歯列矯正をしていた子が身近にたくさんいたんです。きれいな歯列が自信につながっているのか、笑顔が素敵な友人たちを間近に見て、矯正歯科に興味を持つようになりました。あとは、女性の場合、妊娠・出産で一時的に仕事を離れることがあるので、何か医療系の資格を持っていると仕事に復帰しやすいかな、というのも頭の片隅にありました。高校2年生ぐらいから具体的に歯科医師をめざし、歯学部へ進学後も、矯正歯科への興味が薄れなかったので、そのまま矯正科に大学院生として入局しました。

こちらに開業されるまでの経緯を教えてください。

卒業後は、矯正歯科医院に勤務し、矯正について学びながら診療経験を積んできました。その後、出産を経て、都内でフリーランスの矯正歯科医師として働きながら、30代は生活と仕事基盤をつくる準備をしていた感じです。上の子が小学校に上がる前に、子どもたちをもっと伸び伸びとした環境で育てたいと実家の近い高崎に来て、子育てしながら自宅で開業して働くというスタイルに落ち着きました。おかげさまで、開業以来順調に患者さんが増え、手狭になったので、隣の土地を買い取り、2022年3月に今の場所に移転して新規オープンしました。矯正を通じて故郷に貢献できるようになったのはうれしいことですね。

どんな患者さんが多いのでしょうか。

当院が高崎市の北部に位置しているので、渋川とか安中方面からきてくださる方が意外と多いですね。開業する際、女性歯科医師が診療していることを皆さんにわかってもらいたくて、悩んだ結果フルネームをクリニック名にしたのですが、それが功を奏して、女性歯科医師に診てもらいたいという患者さんが、遠方からも足を運んでくださっています。患者さんの割合としては、大人の患者さんとお子さんの患者さんがだいたい半々ぐらいです。

幅広い世代の患者と幅広いニーズに寄り添う

診療にあたり大切にされていることを教えてください。

矯正を始める前に、まず丁寧な説明を大事にしています。矯正プランの説明をする時には、何パターンか用意して、患者さんのご希望を聞くことにしています。矯正は、ある程度長い期間が必要なのですが、歯科医師の側が勝手に決めてしまうと、不満のほうが大きくなってしまうと思うんです。ですが自分で選んだ方法なら、皆さん頑張ってゴールまで行けるのではないかと。なので、患者さん自身に決めてもらうことを大切にしています。あと、その人の持っている歯や骨格によって、できること、できないことは当然ありますし、金額についても矯正法や症状によっては費用もだいぶ変わるので、事前に納得いただけるまでしっかりご説明するようにしていますね。そして矯正開始後は、半年後、1年後と、タイミングを見て途中経過報告しながら、ゴールについて患者さんとあらためて共有するようにしています。

矯正にはどのぐらいの時間が必要なのですか？

歯が移動するスピードというのは決まっていて、1ヵ月に0.1mm～0.3mmしか移動しないんです。だから、たくさん歯を動かさなくてはいけない人だと時間がかかりますが、ちょっとしか動かさなくていい人なら1年ぐらいで終了することもあります。その人の希望や口の中の状態にもよるのですが、当院ではよほどのことがない限り、長くても2年半をめどに終了するようにしています。ただ、患者さんがお子さんの場合には、またちょっと話は変わってきます。歯の生え代わりのペースと、年齢と、体の発育、骨格の発育と精神発育のペースが全部バラバラなので、全部の条件がそろうのは難しいんです。例えば、歯の発育的には矯正開始のベストタイミングだけれど、装置を口の中に入れるのは怖いと本人が思っていたりすると絶対うまくいかないので、もう少し大きくなってからにしましょうというお話をしたりします。いつ始めるかでかかる期間も変わってきます。

大人と子どもでだいぶ違いがあるのですね。

そうですね。お母さんもお子さんもやる気で来ているけど、まだ歯が生えていないというケースもあります（笑）。そういう場合には、半年後にまた来ていただくとか、時期を見ます。大人と特に違うのは、子どもは成長発達過程にあるということ。例えば、受け口気味な子の場合、上顎の発達を促してバランスを整えるということも発達過程にあるからこそ可能で、成長を利用できるのが特徴です。身長の伸びる時期は骨格も変わっていくので、タイミングが大事ですね。タイミングによって、できることも費用もだいぶ変わります。大人の方の場合、今ある骨格と歯の状態を、患者さんが満足する状態、ゴールまでもっていくにはどうしたらいいかを考えてプランを組み立てていきます。患者さんの中には部分矯正を希望する人もいますし、歯が少ない人もます、今その人の持っているもの、希望しているものの中で一番いい落としどころを探っていくという感じです。

バランスを大切に矯正と向き合い続ける

やりがいを感じるのはどんな時ですか？

矯正をすることで、自信や自分を大切にする気持ちが芽生えるという方は多いと思います。歯の矯正は、歯だけでなく心にも大きな作用がある。そう感じた時やりがいを感じますね。骨格や歯並び、性格など皆さん全然違うので、一つとして同じ症例がないというところもやりがいや面白さを感じるところです。あとは、患者さんから「先生やスタッフさんが親切で良かった」と言っていただけるととても励みにもなります。そういう患者さんたちの声は、私だけでなくスタッフのやりがいにもつながりますよね。

お休みの日はどのようにリフレッシュされていますか？

時間のある時は、バレエのレッスンに通っています。週2回のレッスンから始めて今は週4回。立ち居振る舞いもきれいになるので、仕事にも生きています。実は、矯正とバレエって似ているなと思う部分もあるんです。バランスが大事なところ、というか。バレエには筋力と柔軟性の両方が必要で、筋力がないと立っていられないし、姿勢もキープできません。また柔軟性がないと足も上がらず形もきれいに決まりません。矯正も歯だけではなく、骨のことと筋肉のこと両方考えないといけないしですし、プラスその人の生活背景なども考えてバランスを取りながら、1ミリ単位の美しさを追求していくので、そういうところがバレエと似ていると感じます。私が矯正が好きだから、つい共通点を見出してしまうのかもしれませんが（笑）。

読者へのメッセージをお願いします。

今は、たくさんの情報が発信され、誰でも簡単に手に入れられる時代ですが、その中には間違った情報も混在しています。ネット上の情報については参考程度にして、きちんと専門機関でご相談されることをお勧めいたします。矯正クリニックというのは「実は長年悩んでいたんです」とおっしゃって来院される方が少なくないのですが、お悩みがある場合は、ぜひお早めにご相談ください。来ていただければ、予算やご希望に応じた矯正のご提案ができるので、お悩みになるのはそれからでも遅くはありません。一人で悩みを抱え込まなくて大丈夫。一緒に考えていきましょう。