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大幸 和加子 院長の独自取材記事

上野くろもんクリニック

(台東区/湯島駅)

最終更新日:2020/04/01

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江戸の情緒が残る湯島の地で、乳がん検診など乳腺に関する診療を中心に展開する「上野くろもんクリニック」。家族をトータルでサポートしたいとの想いから内科の診療にも対応し、地域のホームドクターとして親しまれている。クリニックに入ると温かな雰囲気に包まれるのは、大幸和加子(だいこう・わかこ)院長をはじめ、朗らかで明るいスタッフたちが迎えてくれるおかげだろう。スタッフは全員子育て経験のある女性だといい、子連れでの受診やデリケートな内容の相談にも配慮を心がけながら対応している。「乳がん検診をもっと気軽に受けてもらいたい」とさまざまな取り組みを行う大幸院長に、診療へかける想いを聞いた。
(取材日2019年7月2日)

乳がん検診への関心を高め不便な受診環境の改善を

先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

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父が小児科医だったのですが、大変なところをたくさん見ていたので、最初は医師にはなりたくないと思っていたんです。しかし高校生の頃に進路を決める際、父に診てもらって良かった、という患者さんが周囲にたくさんいるのに気がつき、その方々から話を聞く機会がありまして。それで医師という仕事はすごく良いことをしているのではないか、と思うようになりました。大好きだった英語の先生にも「あなたは性格的に医師に向いている」と勧められたこともあり、医学の道へ進むことを決めました。ただ、父には最初はとても反対されたんですよ。女性には大変な仕事だからと。生まれて初めて口を聞いてもらえないほどの大げんかもしましたね。しかし母の協力もあり、最後には応援してくれるようになりました。実際に同じ医師という立場になってみて、父に対しては年々尊敬の念を新たにしています。

ご卒業後はどのようなキャリアを歩まれたのでしょうか?

卒業後は大学病院に入り、消化器や乳腺、小児を診る第2外科に入局しました。当初は消化器を専門にしたいと考えていましたが、次第に乳腺や肛門に関して、女性の患者さんから女性医師の需要が非常に高いことに気づいたんです。やはりデリケートな部分ですから男性の医師よりも女性に診てほしいと希望される方が多く、外部の病院に行っても任されることが多かったんですよ。そこで女性の医師にはこういう活躍の場があるのだ、ということを実感しました。女性だからこそできる相談やわかる気持ちもあります。そういう部分で自分なりにお応えできることがあるのではないかと考え、乳腺科をメインにすることに決めました。

開業から2年がたちましたね。

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そうですね。うれしいことに、最近は10代など若い人の検診も増えてきたんですよ。一度検診を受けた方がご自身の知人や家族を連れてきてくださることも多くなりましたし、遠方から来る患者さんもたくさんいらっしゃいますね。乳がん検診や治療を受けたくても、そもそも乳腺科という窓口が少なく、女性医師の数も少ないので、受診に不便を感じている人はたくさんおられると思います。仕事のある方の受診はどうしても土日に集中してしまうため予約が取りづらく、検診は半日がかりで大変。そんな不自由を改善したいと思ったのが、開業したきっかけでした。当院は予約優先ではありますが、完全予約ではないので当日でも診察が受けられますし、検査の結果は即日出すこともできます。また授乳中の乳腺炎など、すぐに診療が必要な方にも対応できるのがメリットです。

子育て経験を生かした優しい心配りを

診療の際はどのようなことを大切にされていますか?

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患者さんがどのようなことで悩んでいるのか、何を心配しているのかをよく聞くことです。その上で選択肢を提案し、患者さんと相談をしながらライフスタイルや希望に沿うかたちで進めていくようにしています。外科の医師であっても内科的なアプローチが提案できたり、あるいは何もしないという選択肢になることもあります。患者さんにも自分の意思があり、決める権利があります。それを、中身をよく知らずに選ぶのと、知った上で選ぶのとでは大きく違いますよね。患者さんが何を重視するかもさまざまです。その中で一番希望に沿うものを一緒に探し、最終的に患者さんの行きたい方向に進む手助けができればと思っています。

乳腺科とは別に内科の診療時間もあるのはなぜですか?

病気は乳腺だけではありませんし、風邪をひくこともあれば、その方にお子さんがいらっしゃることもある。もともと地域に根差したクリニックにしたいと思っていたので、ご家族をトータルで診ることが重要ですし、それには内科は必須だと思ったのです。夜も少し遅い時間まで診療していますが、学校や会社、塾帰りなどに寄っていただけるようにと考えて設定しました。これは自分自身の子育ての経験が大きかったと思います。子どもが風邪をひいても自分とは別の病院に連れて行かなくてはいけないというのは結構負担なんですよね。一緒に診られるものは一緒に診て、こちらで対応しきれないものはご紹介する。そういうルートがあれば、ここに来てくださるママさんも安心かな、と考えました。

女性への配慮、特にママ目線での気遣いを感じます。

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男性の立ち入りを考えて内科の時間は別にしたり、スタッフを女性でそろえたりと、乳腺科ならではの配慮はもちろんですが、ママ世代のサポートには特に気を配りたいと思っています。当院のスタッフは出産や子育て経験のある人間ばかりなので、お子さん連れの方も安心して受診していただけると思います。マンモグラフィ検査の時以外はどこでもお子さんと一緒にいて大丈夫なんですよ。もちろん、お子さんが同席できないときは遠慮なく預けてください。子育てに悩みのあるママさんの相談も歓迎です。

各職種のスタッフも充実しているようですね。

もともと私のママ友達や同級生など、信頼できるメンバーが集まってくれていて、本当に人には恵まれていると感謝していますね。受付スタッフが明るいムードをつくってくれるので、時には診療が終わっても話が盛り上がって患者さんが残っていることもあるんですよ(笑)。レントゲン技師は9人の方にローテーションで来てもらっていて、何かあったときにも無理なくスケジュールを埋め合えるようにしています。内科の時間帯には薬剤師も常駐していますので、お薬の相談や処方もできます。

乳がん検診は早いうちから、2つの検査を

乳がんの啓発活動も活発ですが、医師として感じるところは?

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乳がん検診への意識は少しずつ変わってきていると思いますが、検診できる環境はまだ十分に整っているとはいえないのが現状でしょう。区や会社の検診で対象とならない世代の方は、自費診療だったり病院が混んでいたりと、ちょっとハードルが高いですよね。まだそのあたりのフォローの必要があると思います。それから乳がんについての正しい知識を普及させていくことも大切です。授乳中や妊娠期は乳がんの進行が早くなりがちであること、閉経後であってもがんになる可能性があることなどを知らない方もいらっしゃいます。男性の乳がんもあるんですよ。当院にも相談に来られる男性が増えてきましたね。

検診はいつ頃からどのくらいの頻度で受けるべきでしょうか?

ぜひ、早いうちから乳がん検診を受けていただきたいです。実際に10代から90代の方まで幅広く患者さんを診てきました。マンモグラフィとエコー検査では得意な乳がんのタイプが異なるので、できれば両方受けるのが望ましいです。検診の頻度は年齢にもよりますが、特に患者が増える40代以上や、血縁者に乳がんの人がいる方は毎年、両方の検査を受けることをお勧めします。当院では当日に検査を受けることも可能です。毎年といっても、つい忘れてしまう人もいると思うので、ご希望の方にはお手紙でお知らせもしています。

最後に今後の展望とメッセージをお願いします。

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開業当初から想いは変わらず、乳がん検診や相談をしやすい環境をつくりたい、子育て中の方を含め、皆さんが通いやすいクリニックにしたいと願って診療に取り組んでいますので、今行っていることを今後もしっかりと続けていきたいと思います。がんセンターや、聖路加国際病院、東京都立駒込病院とも密に連携を取っていて、患者さんを紹介したり、手術後のアフターフォローを当院で受けたりもしていますから、万一がんが見つかっても落ち着いて治療に取り組んでいただけると思います。また、地域のホームドクターとして、何科に行けばいいのかわからない症状の相談にも乗っていますので、乳腺のことに限らず気軽に受診してくださいね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

乳がん検診(エコー)/6000円~、乳がん検診(マンモグラフィ)/8000円~、乳がん検診(エコー+マンモグラフィ)/1万2000円~(税別)※すべて視触診・結果説明含む価格

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