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長谷川 義高 院長の独自取材記事

内科・糖尿病・内分泌 はせがわ内科クリニック

(刈谷市/一ツ木駅)

最終更新日:2021/10/12

長谷川義高院長 内科・糖尿病・内分泌 はせがわ内科クリニック main

名鉄一ツ木駅から徒歩8分ほど、寺院や住宅が立ち並ぶ落ち着いた地域に「内科・糖尿病・内分泌 はせがわ内科クリニック」はある。院長の長谷川義高先生は、内科系疾患の中でも糖尿病や甲状腺の病気の診断、治療が専門で、生まれ育った地域に貢献できればと地元に開業した。会社員の経験を生かし、「残業や一人暮らしなど働く人たちの不規則な生活習慣を整えるために、まず何ができるか一緒に考えたい」と語る長谷川先生。187cmの長身をかがめて話を聞いてくれる穏やかな先生だ。一男一女の父で、休日はもっぱら子どもたちと過ごすのが楽しみとか。開業して1ヵ月の同院で、患者への思いや今後の展望について語ってもらった。

(取材日2017年11月17日)

会社員の経験生かし、働く人の立場で考える

先生は医師になられる前、会社にお勤めをされていたそうですね。

長谷川義高院長 内科・糖尿病・内分泌 はせがわ内科クリニック1

はい、大学院の理学部でバイオインフォマティクス、簡単にいうと生物のDNAについてコンピュータで解析、比較する研究をしており、その後は製薬会社に入社、東京で6年間会社員生活を送っていました。やりがいのある仕事でしたが、30歳になる前に、この先の人生を考えたとき、実際に薬を服用している患者さんと向き合う医師という仕事が選択肢の一つとして浮かんだのです。それでチャレンジしたいと思い、3年間だけと期間を決めて休日や夜間に勉強をし、2年目に弘前大学医学部に合格しました。卒業後は愛知県内の総合病院で経験を積み、生まれ育ったこの地に開業したわけです。ここは私の父と祖父が建てた工場があった場所で、駐車場も16台分、院内もゆったりした空間にすることができました。

クリニックのこだわりを教えてください。

待合室から相談室までは、くつろいで過ごしていただけるようカーペットを敷き、相談室内は茶系の落ち着いた空間にしました。椅子は1人ずつのひじ掛け椅子にしています。診察室や処置室は医療行為を行う場ですので白色にしました。設備については糖尿病に関する機器はひととおりそろえ、特に甲状腺ホルモンの状態を調べる機器は専門のクリニックならではだと思います。大きな病院だと時間がかかりますが、当院では20~30分で検査結果が出ます。甲状腺の病気は女性に多く、妊娠、出産を控えて不安のある方にも適切に検査を行うことができます。

糖尿病や内分泌を専門にされたのはなぜですか?

長谷川義高院長 内科・糖尿病・内分泌 はせがわ内科クリニック2

一般企業で働いていた経験から、働いている人を少しでも支えられるようになりたいと思ったからです。お勤めの方は大抵忙しく、残業や飲み会、さらに単身赴任だったり夜勤があったりすると、食事や生活リズムも不規則になりがちです。糖尿病は生活習慣病の一つであり、生活習慣を少しでも整えていくことが重要なので、私自身の会社員の経験を生かして、どんなことから整えていけるか一緒に考えることができるのではないかと思いました。刈谷市には多くの企業があるので、お勤め帰りにも来ていただきやすいよう、週1回火曜日は19時半まで診療しています。クリニック名に専門分野を掲げたのは、糖尿病や内分泌、つまり甲状腺ホルモンの病気の方に安心して来ていただきたいという思いから。内科として風邪や発熱などの疾患ももちろん診ています。

人とのつながり、気づきを大切にした診療体制

シンプルでモダンな外観に、黄色のロゴマークが印象的ですね。

長谷川義高院長 内科・糖尿病・内分泌 はせがわ内科クリニック3

当院のロゴマークは、「人」と「ビックリマーク」がモチーフになっています。人と人が手をつないでいて「つながり」を表しており、それは医師と患者さん、スタッフなど、自分の周りの人たちとのつながりを意味しています。「ビックリマーク」は、生活習慣を整えていく際、ちょっとしたきっかけが大きな変化につながることがあります。そのきっかけを患者さんに「気づいて」いただくことで、実行し、継続いただけると考えています。そんな「気づき」が大切、ということを「ビックリマーク」は表しています。そんなふうにデザインには自分が大事にしている想いを込めました。長谷川の「H」の形もさりげなく入っています(笑)。

患者と向き合う中で心がけておられることはありますか?

糖尿病は痛い、苦しいなどの症状がなく、治療のモチベーションを保つのが難しい病気ですので、例えば検査結果の数値など、患者さんに合った目標を作ることが大事だと思います。患者さんに最初にお話しするのは、急に習慣を変えようと頑張りすぎないこと、それから、状態が「(良いところで)変わらない」ことも大事だということです。糖尿病は付き合っていかなければならない病気であり、「変わらない」というと「良くならない」という意味に受け止められがちですが、糖尿病でいう「変わらない」は、「薬を飲んで食事も気を付けているから、この良い状態を保っていられる」という意味で、大切なことなのです。もちろん悪いまま変わらないのは、困ったことではありますが……。また、生活習慣を「直す」「変える」という言い方はしないようにしています。患者さんは悪いことをしているわけではないので、「生活習慣を整えましょう」というふうにお話しています。

言葉一つも大切にされているのですね。

長谷川義高院長 内科・糖尿病・内分泌 はせがわ内科クリニック4

お世話になった先生が「糖尿病は近眼のようなもの」と患者さんに言っておられ、それを私も使わせていただいています(笑)。私も近眼で眼鏡をしていますが、服薬も食事もいったん習慣になれば、眼鏡をかけるように生活の一部になります。ただ、それでも検査結果が悪くなることがあります。そんなときはまず「何かありましたか?」とお聞きするようにしていますね。仕事上の異動や転勤、親の介護など生活リズムががらりと変わって、それが原因となることもあります。また、テレビやインターネットの情報を信じて、薬をやめてしまう人も中にはいます。しかし、患者さんの体を一番知っていて、患者さんのことを一番に考えているのは主治医なんです。薬は状態に合ったものを処方し、飲み忘れのないよう工夫してお渡ししているので、疑問や不安は必ず相談するようにしてください。

専門スタッフとともに多方面から患者を支える

糖尿病を専門とするクリニックはこの地域では少ないそうですね。

長谷川義高院長 内科・糖尿病・内分泌 はせがわ内科クリニック5

そうですね。当院には専門の糖尿病療養指導士もおり、万全の体制を整えています。インスリン治療を始めるにあたっては独自のチェックシートを作り、丁寧にご説明していきます。患者さんは、注射は嫌だという人、インスリンを打てば何を食べてもいいと思っている人などさまざまなので、きちんとお話しした上で安全に治療を始められるのが専門のクリニックとしての強みでしょうか。インスリン治療は、血糖値が下がればよいというものではありません。皆さん高血糖は気にされますが、実は低血糖のほうが危険で、意識を失い、生死に関わることもあります。インスリン治療は自分で血糖値測定し、状態を把握できるので、治療にも前向きになれると思います。

糖尿病療養指導士だけでなく、管理栄養士の方もおられるのだとか。

はい、相談室で食事指導を行っています。より効果的な指導とするため、実際に食事を作っておられる家族の方に同席を依頼することも多いです。糖尿病も甲状腺の病気も、医師だけで患者さんを支えるのはなかなか難しいと思っています。看護師、糖尿病療養指導士、管理栄養士、それぞれ専門の切り口から患者さんを診ていくことが大切なのです。皆チームワーク良く、自分の仕事のみならずお互いの仕事にも心配りをしてくれていますので助かっています。患者さんにとっては医師よりスタッフのほうが話しやすいということもありますので、治療を継続する上で多職種のスタッフが関わることは本当に重要ですね。クリニック全体でサポートし、患者さんがだんだん良くなっていくことを実感できたらうれしいですね。

これからどんなクリニックにしていきたいですか?

長谷川義高院長 内科・糖尿病・内分泌 はせがわ内科クリニック6

先に言いました「人と人とのつながり」と「気づき」をモットーに、地域の方々と長いお付き合いをしていきたいと思います。特に糖尿病や甲状腺の病気は定期的な通院が必要ですので、患者さんに「また来ようかな」と思っていただける、いつでも安心してかかっていただけるクリニックでありたいですね。われわれも専門的な知識、技術に基づいた医療を提供していきます。当院の近くには眼科のクリニックもあり、先生には「糖尿病網膜症の患者さんを紹介しますのでよろしくお願いします」とごあいさつしました。病診連携はもちろん、診療所間の連携も大切です。専門性を生かし、地域の患者さんの健康のお役に立ちたいと思っています。

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