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三木 武寛 院長の独自取材記事

みき歯科三越通りクリニック

(高松市/片原町駅)

最終更新日:2021/10/12

三木武寛院長 みき歯科三越通りクリニック main

高松駅から徒歩10分、丸の内エリアに位置する「みき歯科三越通りクリニック」。ユニバーサルデザインが徹底された院内は、駐車場から診察室まで一切段差がないバリアフリー対応。障がいがある人もない人も、高齢者も子どもも安心して通えるような環境を整えている。障害者歯科に詳しい三木武寛院長は、障がいがある人に対するアプローチを大事にしている。「一次医療機関として少しでも障がいがある方の受け皿になれるよう努めています」と語る三木院長。モットーは、すべての患者に対し等しく公平に適切な歯科治療を提供すること。爽やかな笑顔の中に歯科医師としての強い信念を持つ三木院長に、日々の診療について、また障害者歯科に対する想いを聞いた。

(取材日2021年6月3日)

障がいの有無に関わらず誰もが安心して通えるように

歯科医師を志したきっかけと開業までの経緯を教えてください。

三木武寛院長 みき歯科三越通りクリニック1

医療への道を志したきっかけは、幼い頃から医療ドラマや医療漫画がとても好きでその影響が強いですね。主人公の医師に憧れを抱いていました。小学校高学年には「僕も医療の道へ進む」と決めていて、大学進学時にもその気持ちは変わらず、神奈川歯科大学へ進みました。卒業後はUターンし、香川大学医学部附属病院で臨床研修医となり大学病院からの出向でかがわ総合リハビリテーション病院に4年間在籍しました。その経緯の中では、歯科の領域だけでなく、医科も含んだ全体のフィールドでの麻酔科について学び、同時に全身麻酔を使用した心身に障がいがある患者さんの歯科治療も経験しました。その後、特別なニーズをお持ちの方だけを診る障害者歯科にて責任者も務め、有病者、障がいのある方の歯科治療に数多く携わったことが財産となり、現在の開業へとつながっています。

開業時のこだわりを教えてください。

かがわ総合リハビリテーション病院の障害者歯科に勤めた経験から、障害者歯科の専門的な知識を習得しています。そのため、開業にあたり一番こだわったのはユニバーサルデザインの徹底です。駐車場から診察室まで一切段差のないバリアフリーになっており、車いすの方もエントランスから診療台、トイレに至るまで安心してご利用いただけます。例えば手洗いの流しの下は収納を設置することが多いのですが、そこを空けることで車いすの方も使えるようになります。高さを抑えてあるので子どもも使いやすいし、186cmの僕ももちろん使えます。ほかにも、治療中に患者さんがうがいをする部分が90度回転するユニットを採用するなど、障がいがある方もない方も、高齢者も子どもも、誰もが安心して通えるように環境を整えています。

先生の得意分野は何でしょう。

三木武寛院長 みき歯科三越通りクリニック2

一番専門とする分野は障がいがある方へのアプローチですね。精神的・身体的な理由で歯科治療を受けることができなかった方に対して、これまで何が問題で、どこを取り除いてあげるとストレスフリーになるのかを丁寧にヒアリングし、治療計画を立てていきます。治療自体は特別なことをするわけではなく保険診療内の一般的な治療ですが、ストレスを感じずに安心して治療を受けてもらえるように環境づくりをしています。それに加え、僕は口腔外科出身ですので、親知らず抜歯や歯茎の切開、外傷など外科的な処置も専門です。お子さんが転んで顔を強打し、歯がグラグラするなどの外傷の処置にも慣れていますので、突発的なトラブルにも対応可能ですよ。

すべての患者に対し等しく公平な歯科治療を

障害者歯科の現状とクリニックの取り組みをお聞かせください。

三木武寛院長 みき歯科三越通りクリニック3

香川県内で「障がいがある方を診ます」と掲げているのは、以前勤務していたかがわ総合リハビリテーション病院と県の救急センターくらいで、当院のように地域の歯科医院で扱っているところは珍しいと思います。提供しているクリニックが少ないのは、障がいがある方への対応方法やマンパワーの問題など、経営的な視点でも一般の開業医院では難しいと感じられているのでしょう。しかし、押さえるポイントをしっかりと押さえてあげると、健常者と変わらない流れで治療は可能です。当院では、患者さんによって治療範囲や所要時間を変えていません。「ノーマライゼーション」といって、健常者・障がい者関係なく、どの患者さんにも等しく公平に、適切な歯科治療を受けてもらえるような環境づくりと、速やかかつ丁寧な技術の提供を心がけています。この取り組みを他院でもモデルにしてもらい、障がいがある方が通える歯科医院が増えていってほしいと願っています。

障がいがある方を診る歯科医院を開業しようと思ったきっかけは何ですか?

以前勤務していた病院で患者さんに、なぜこちらを選ばれるのか伺ったことがあり、「障害者歯科だから」「障がい専門だから」という回答がほとんどでした。障がいを理解してほしい、知識を持って対応してほしいと望んでおられるのだと感じました。そしてその障害者歯科には、毎日あふれるほどの患者さんがおみえになり飽和状態で、次の予約は数ヵ月後、急患の方も2週間以上も痛い中お待ちいただかなくてはならない状態がしょっちゅう。これは社会的にも、医療的にも問題だと強く感じました。この状態が少しでも改善されるためには、一次医療機関である地域の歯科医院が受け皿となる必要があるという考えに至りました。そして、その第一歩のモデルとなれるようにこのクリニックを開業しました。

診療で大事にされていることは?

三木武寛院長 みき歯科三越通りクリニック4

患者さんの想いに沿った治療計画を立てることです。そのため、カウンセリングには力を入れています。初めての方には特にしっかりとお話を伺うのですが、言えない・伝えられない患者さんもいらっしゃいますので、カウンセリングシートもチェック項目形式を採用しています。痛い箇所だけ治したい、メンテナンスまでしっかりしてほしいなど、患者さんが望まれることを最優先にしています。診療方針は、残せる所は極力残すこと。スモールステップで少しずつ削り、治療を進めていきます。ただし、いたずらに全部残すのではなく、残したことで悪化すると判断した場合は取り除きます。健康な部分はなるべく残す、それが一番大事だと思い治療にあたっています。

障害者歯科の担い手を増やすために

印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

三木武寛院長 みき歯科三越通りクリニック5

以前勤めていた病院では、障がいがある方と地域の方とがふれあえる夏祭りがあって、僕は趣味でギターを弾いているので、当時の同僚たちとバンドを組んでステージで演奏しました。それを見た患者さんたちがすごく喜んでくれて、とてもうれしかったですね。ほかにも、床に座って競技するシッティングバレーにも障がい者と健常者が同じチームとなり参加したり。そうやって、障害者歯科だけではなく、スポーツや音楽を通じて皆さんと関わることができたことが、最も印象に残っていますね。障がいがある方々との関わりは社会福祉全体ともつながるものです。地域の方と関わったり、患者さんが外に出るきっかけになったり、そのような企画を今後は当院からも発信していきたいです。

今後の展望を教えてください。

開業5年目となり、ありがたいことに患者さんも日増しに増加しています。診てほしいと言っていただける限りキャパシティーは増やしたいと考えています。オフィス街という場所柄、仕事の合間に歯のクリーニングを受けに来られる方もいらっしゃるので、そういったニーズにも対応するために1階にスペースを増設する計画を立てています。ただ部屋を増やすだけではなく、きちんとスタッフも増員して、忙しくなればなるほど、より丁寧により正確に対応させていただきたいと考えています。対外的には、僕自身が障害者歯科の専門性を講演する機会が増えています。経営的にも成り立ち、社会貢献度も高い当院の取り組みをモデルケースとして広め、障がいがある方の歯科医院の選択肢を増やしていく、その役割を担っていきたいと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

三木武寛院長 みき歯科三越通りクリニック6

当院は障がいがある方は県内全域から、ない方は高松市内を中心に、お子さんから高齢の方まで幅広い患者さんにお越しいただいています。急に痛くなっても対応できる環境づくりと、急に痛くなるようなことが少ない、健康で安心して生活できる歯科医療をご提供したいと思っています。歯の健康について患者さんが納得して通ってもらえるように、会話を通してご説明はしっかりと行っています。僕たちに会いに来るくらいの気持ちでいらしていただけるとうれしいですね。

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