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宮田 哲 院長の独自取材記事

糖尿病・代謝内科 宮田クリニック

(大阪市福島区/福島駅)

最終更新日:2019/08/28

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糖尿病に関する研究や治療に長年尽力してきた宮田哲(さとし)先生は2017年に大阪環状線福島駅から徒歩5分の場所に「糖尿病・代謝内科 宮田クリニック」を開業した。この地を選んだ理由は、JRと阪神電鉄、京阪電鉄などを利用できる利便性の良さと院長の出生地でもあるという縁だという。HbA1cや血糖値など糖尿病の指標はもちろん、コレステロールや中性脂肪、肝機能、腎機能、貧血検査まで診察当日にわかる院内検査が可能で、医師・看護師・管理栄養士は糖尿病治療の専門スタッフが常駐。院内はコンセントを設置したカウンター席や会話しやすい丸テーブルが設置され、まるでカフェのよう。「少しでも居心地の良い空間を」と患者目線でのクリニックづくりにこだわる院長に、じっくり話を聞いた。
(取材日2018年10月11日)

専門的なチーム医療で糖尿病患者を支える

医師になった経緯をお聞かせください。

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学生の頃は理系の科目が好きでしたので、進学も理系を考えていました。理系といっても幅広いですが、人と接する仕事をしたいという思いがあり、医師をめざすことにしたのです。大学卒業後の研修医時代に、ある糖尿病患者さんに出会いました。その方は、重症の合併症を複数持っておられ、それらが、その方の人生に大きな影響を与えていることを知り、合併症の進展を抑制することの重要性を実感しました。そのような時に、教授から頂いた研究テーマが、糖尿病合併症の成因に関するものでしたので、やりたかったことと合致しました。数年間、アメリカに留学して研究にまい進していた時もありますが、帰国して、実際に患者さんを担当することも多くなり、少しでも、合併症進展を防ぐことができるように尽力しています。

どのような患者さんが多く通われていますか?

7~8割の患者さんが糖尿病の方です。年齢層は10代の方から90代の方まで幅広く通院されており、50歳前後から70代の方が最も多いです。中には、糖尿病まで至ってはいない肥満症の方もおられます。高血圧、コレステロールや中性脂肪が高い脂質異常症、痛風、高尿酸血症などの方も多く通われています。これらは代謝がうまく行われていないために起こる病気で、複数が合併していることも少なくないですが、共通している原因がコントロールできれば一斉に落ち着いてくることもよく経験します。当院はこれらに関連した主な検査を院内で実施し、1時間前後で結果をご説明しています。専門的な治療を求めてインターネットで調べてお越しになられる方が多いですが、風邪や花粉症など一般内科の診療も行っておりますので、どなたでもお越しいただければと思います。

チーム医療を大事にされていると聞きました。

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はい、当クリニックではお越しいただいた時に看護師や管理栄養士からお声がけし、近況や不安事などを聴いてから診察させていただくようにしています。糖尿病看護のスペシャリストや糖尿病の療養について専門的に勉強しているスタッフがいますので、些細なことでも気軽にご質問いただければと思います。医師からだけでなく、いろいろなスタッフから話を聞くことで、理解を深め納得される患者さんは多いですね。ただしスタッフ間での意思統一は必須ですので、普段からコミュニケーションは密に取るようにしています。「これをしなさい」「これはだめ」ではなく、患者さんの希望に沿うことができないか、指導するよりも、どうにかして悩みを解決する方法はないか一緒に考えることが大事だと思っています。

心の負担を軽減するようなアドバイスを行う

糖尿病の原因についてお聞かせください。

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多くの方が生活習慣の乱れだと思っておられるかもしれませんが、一概には言えないのが糖尿病の難しいところです。糖尿病は誤解を受けやすい病気です。その原因は幅広く、必ずしも暴飲暴食などが原因とは限らず、たまたまなりやすい体質の方が発症したというだけのこと。まったく関係のないことが原因の方もおられ、はたして生活習慣病という枠の中に入れてしまっていいのかとすら思うことがあります。一度発症すると治ることも難しく、心に重荷を抱えてしまう患者さんがたくさんいらっしゃいます。ご本人は食事や運動などに人一倍気をつけているので、どうしたらいいのかわからず戸惑っている方が多いですね。そんな方々が何でも聞けて、来ると心が軽くなって帰っていけるようなクリニックになりたいと願っています。

患者さんに対するアドバイスで気をつけていることはありますか?

長引く通院のモチベーションを保つために、たしなめたり怒ったりはしないようにしています。例えば、「ストレスで昨日いっぱい食べちゃった」と聞くと、「気持ちがしんどい時はあまり頑張らなくていいから、どうにか現状維持を心がけて悪化だけはしないようにしましょうね」などと声をかけています。また、通院の際に行う検査結果に一喜一憂される患者さんは多いですが、数値に振り回されないようにお伝えしています。例えばHbA1cで血糖コントロール状況を予想しますが、その数値だけでは細かなところまで評価することはできません。全身状態の評価には、肝機能、腎機能、コレステロールなどの脂質、尿酸値、尿検査を含めたいくつかの検査の総合的な判断が必要になります。患者さんには、数値がなかなか良くならないということで治療をストップすることがないようにしていただきたいですね。

患者さんからのお悩みや相談はどういったものがありますか?

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そうですね、薬を減らしたいという相談はよくお聞きします。せっかく良くなっているところで、再悪化しないか躊躇しがちですが、状況をみて減らせるチャンスがあれば思い切って減らしてみるようにしています。好きな物を食べたいとかお酒を飲みたいという要望にも、食べるタイミングなどの工夫を提案したり、長くお酒を楽しめる人生を送るために休肝日を設けるよう勧めたり、負担を軽減できるアドバイスをするように心がけています。スタッフともよく話すのですが、私たちは患者さんの病気を治してあげられているわけではありません。だからこそ、患者さんの目線で悩みを共有し、患者さん中心の診療が行えるようにしたいと思っています。

いつか患者の「頑張ってない」という声を聞きたい

クリニックではイベントも行っているそうですね。

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はい。開業した年は、11月14日の世界糖尿病デーに合わせて、気軽に参加できるイベントを行いました。通院されている患者さんからご自身の病気についてもっと知りたいという要望があったので、今後は、糖尿病を周知できるようなものにしたいと思っています。普段も、待合室には、「この検査はこんな目的で、これを調べるためにやっています」というような案内を貼り出しているのですが、それをもっとわかりやすく、楽しみながら学べるような内容にするつもりです。知識を広げる場を提供し、個々の理解が深まることで偏見や悩みが少しでもなくなってほしいですね。

ところで、どうして福島に開業されたのでしょうか?

私の出生地でもあり、開業する前にこの近くのJCHO大阪病院(旧・大阪厚生年金病院)で勤めていたことが縁で福島にしました。私は神戸大学出身で、神戸での開業も考えたのですが、8年くらい大阪に勤めた間に糖尿病診療に携わっている人々とのつながりができ、ここに残りたいなという気持ちが大きくなりました。またアクセスの良いところも気に入っています。私の趣味は美術館巡りなのですが、京阪神どこへでも行きやすいので、大阪だけでなく、神戸や京都などいろいろな美術館へ通ってリフレッシュしているんですよ。

将来的にめざす糖尿病医療や先生の夢はありますか?

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糖尿病は画一的な治療方法では対処できない病気です。まずは生活の質を損なうことなく、一人ひとりに合った治療法を見つけてあげたいですね。そしていつか患者さんが頑張らなくても、病気をコントロールできる方法を探すことが目標です。当院は糖尿病の患者さんだけが行く医院だと勘違いされる方も多いですが、実は健康診断で調べるような生活に身近な病を専門とした、敷居の高さを感じにくいクリニックです。健康診断で指摘は受けているのに、その後の詳しい検査を先延ばしにしている方も多いでしょう。今すぐにでもご家族の検査結果をよく見てあげてください。そして重症化してから来るのではなく、できるだけ早いうちにお越しください。

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