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田水 智子 院長の独自取材記事

たみず皮フ科

(池田市/池田駅)

最終更新日:2022/04/07

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アトピーやニキビ、じんましんや脱毛と、皮膚疾患が見た目に与える影響は大きい。また、痛みやかゆみによって日常生活に支障が起きる場合もある。池田駅より徒歩3分にある「たみず皮フ科」の田水智子院長は「皮膚疾患は命に関わらないと思っている人は多いですが、治らない皮膚疾患によってつらい気持ちを抱えている人は大勢います。つらい気持ちは心をむしばんでいきます。」と語る。実際に、終わりの見えない症状や消えない痕に悩んで、外出すらつらくなってしまう人は少なくない。今回は、そんな人々の想いに寄り添い、笑顔を取り戻すために日々奮闘している田水院長に、医療にかける思いや診療のこだわりについて話を聞かせてもらった。

(取材日2022年3月16日)

長引く肌トラブルは、皮膚科医院で診察を受けてほしい

木がふんだんに使われた美しいクリニックですね。

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ありがとうございます。自分でクリニックをするのなら、足を運んでくださる方が落ち着いた気持ちで過ごせる空間にしたいなと思っていました。皮膚疾患は目に見える部分の疾患ですから、つらい気持ちになっていらっしゃる方も多いです。だからこそ、明るくて、安らげる空間にしたいなと、まずは待合室を広くすることにこだわりました。待合室が狭いと隣の人との距離が近くなるので、人の視線が気になります。だから、待合室は広々と。また、車いすやベビーカーでも気楽に過ごせるようバリアフリーにして、トイレも余裕のある造りになっています。当院は2階にありますが、昇降リフトを設置していますので、ご利用になりたい場合には気軽に声をかけてください。

どのような患者さんがいらっしゃるのですか?

赤ちゃんから高齢の方まで、肌トラブルを主訴にいらっしゃる方が多いです。アトピー性皮膚炎やじんましん、発疹や肌荒れ、ニキビ、とびひ、アレルギーによる症状などですね。また、うおのめやタコ、イボ、円形脱毛症やフケのお悩みもあります。さらにはニキビ痕やしみ、肝斑のお悩みや脱毛・あざに関する相談もあります。女性も男性も関係なくいらっしゃいますので、体の表面のことでお悩みの際には気軽にご相談ください。今はインターネットでさまざまな情報が検索できますし、ドラッグストアに行けば多様な製品が並んでいますが、すべての人に合うものはありません。すぐに治れば問題ありませんが、長引くようなら皮膚科医の診察を受けることをお勧めしたいです。

診療の際、大切にしていることはありますか?

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詳しく説明して、患者さんに理解してもらうことです。なぜこうなったのか、どういう目的を持って治療をするのか、治療にはどんなメリット・デメリットがあるのか、できるだけわかりやすく伝わるようにお話ししたいと思っています。また、肌は自分でお手入れする必要もありますので、例えば洗顔の仕方や洗顔料の選び方、何を使ってどんなふうに保湿をすれば良いかまでいろいろとお話をします。時には患者さんが「飲んでみたいんだけど」とご自分で見つけたサプリメントの相談を受けることもありますよ。中には「長い説明はいらない」と言う方もいらっしゃいますけど、私はやっぱり患者さんとはお話ししたいなと思いますね。

できるだけ痕が残らないような治療で笑顔を提供したい

説明を大切にしようと思うのはなぜですか?

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一つは、自分自身が「なにをされるかわからない」のは嫌だなと思うからですね。肌は見える部分なので、QOLに大きく関わると思っています。肌の調子が良ければうれしいですし、逆に肌荒れがひどいとテンションが下がってしまうことってありませんか? 患者さんは、いくつかの皮膚科の中で当院を選んで、勇気を出してきてくださったわけですから、ちゃんとお話を聞いて患者さんの思いをまずは受け取りたい。そして、どんな道のりで治療していくかを知って安心してもらいたい。医療の基本は信頼と安心だと思いますので、そのためには会話が必要だと考えています。皮膚科の治療は1回で終わるものばかりではなく、長期にわたることもありますので、患者さんとは気持ちの良い関係をつくっていきたいと思っています。

治療に関するこだわりはありますか?

ただ治すだけじゃなく、「できるだけ痕が残らない方法」を同時に考えることです。今はレーザー機器の進化もあって、「治った後に消せばいいじゃないか」と考える人もいると思いますが、そもそも痕が残らなければその治療は必要なくなります。治療には時間も費用もかかるわけですから、後回しは患者さんにとってメリットがありません。もちろん、100%の保証ができるわけではないですが、皮膚科医としてベストは尽くします。当院では粉瘤の切除をはじめとする、小さな手術を行うこともありますが、どう切るか、どう縫うか、傷痕の管理はどうするかにはこだわっています。もちろん、ニキビやじんましんも同じこと。いい状態にして、患者さんには笑顔になってもらいたいです。

先生が皮膚科医をめざしたのはなぜですか?

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私の母は薬剤師で、小さな薬局を経営していました。母の薬局は漢方や化粧品も取り扱っていましたので、いつもたくさんの町の方が足を運んでくださっていたんですよ。そんな環境で育った私が特に覚えているのが、店の片隅にあったテーブルで、お客さまの相談に乗っている母の姿と、美容部員にメイクをされてうれしそうに帰っていくお客さまの姿です。人の悩みに寄り添う母の姿はすごくすてきに見えましたし、メイクは魔法のようだと感じていました。この光景が私の中の原風景となっていますので、「私も人を安心させられる仕事がしたい、人を笑顔にできる仕事をしたい」と思ったんだと思います。

「今」がどんな状態でも、患者とともに未来を見つける

そのまま迷いなく皮膚科医になったんですか?

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そんな思いで医学部をめざして、無事医学生になったものの、当初は消化器内科や精神科がいいかなと思っていたんですよ。それが、皮膚科に変わったのは6年生の時の研修での出来事がきっかけです。ある女性の患者さんが水疱瘡で受診されました。30代くらいのきれいな女性で「大人の水疱瘡は重い」といわれるとおり、全身にかなりの発疹が出ていました。もちろんお顔にもです。それでも、研修生の私たちにも発疹を見せてくれるような優しい方でした。朗らかな時間が過ぎ、診療の最後に「先生、この発疹の痕は残りますか?」と質問されました。すると「もちろん残りますよ」と、診察していた医師は答えました。その瞬間、女性の顔が真っ青になったんです。

とてもショックだったでしょうね。

そうなんですよ。その時の絶望したような表情や、お母さまに支えられて退出される姿を見ていて「何かが違う」と感じたんです。もちろん、医学的に考えて痕がまったく残らないようにすることは難しかったと思います。でも、何もできなかったんだろうか? できるだけ痕が残らない方法を提案したり、痕が残った場合にケアする方法をお伝えしたりできたんじゃないだろうか? と考えるようになりました。医師はただ病気の治療をすればいいだけではないはずです。あの日、彼女に寄り添える力がなかったことがとても悔しく、もうこんな後悔をしないためにも、私は「できるだけ痕を残さない」ことにこだわった診療をしていこうと決めて、皮膚科医になりました。

先生の思いがとても伝わってきました。最後に、今お肌で悩んでいる人にメッセージをお願いします。

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お風呂に入る時、着替える時、ふと鏡を見た時など、肌は1日に何度も目にする部分です。同時に人の目に触れる部分でもあるので、肌トラブルは気持ちにも大きな影響があります。改善したいと努力したのに、余計にひどくなって悩んでいる人もいるでしょう。人に見せるのが嫌で、受診をためらっている人もいるかもしれませんね。でも、間違ったケアを続けていると、症状の改善は難しいのです。私は患者さんの「今」がどんな状態でも、投げ出したりしません。患者さんの肌が少しでも良くなるように、考え続けることをお約束します。完全予約制ですので、待合室が混み合うこともほとんどありません。どうか一人で悩まず、ぜひ気軽にご来院ください。お待ちしています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

初診料(自費診療の内容による )/1100円~

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