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秋好 沢林 院長の独自取材記事

湘南平塚下肢静脈瘤クリニック

(平塚市/平塚駅)

最終更新日:2025/02/21

秋好沢林院長 湘南平塚下肢静脈瘤クリニック main

平塚駅の北口および西口から徒歩3分と便利な場所にある「湘南平塚下肢静脈瘤クリニック」は、その名のとおり下肢静脈瘤をはじめとした血管外科診療に特化したクリニック。北欧風の調度品でシンプルにまとめられた院内で迎えてくれた秋好沢林(あきよし・たくりん)院長は、多くの手術経験を持つ血管外科のドクターだ。「下肢静脈瘤は手術による治療が可能な病気です。当院では傷をつくらないように行う方法を提供し、翌日から日常生活に戻ることも見込めます」と話す秋好院長のもとには、近隣はもちろん遠方からも多くの患者が訪れるという。そんな秋好院長に、同院での診療から医療にかける思いまで幅広く聞いた。

(取材日2024年12月19日)

血管外科のドクターが対応する下肢静脈瘤治療

下肢静脈瘤とはどんな病気ですか。

秋好沢林院長 湘南平塚下肢静脈瘤クリニック1

太ももやふくらはぎの血管がぼこぼこと膨らむ病気です。静脈には一方通行の弁がついていて、同じ方向にしか血液が流れないようになっていますが、その弁が壊れてしまうケースがあり、まず血管が膨らんできます。進行すると最終的には皮膚が壊死してえぐれてしまい、肉が露出した状況になることも。原因として家族要因、環境要因の2つが考えられ、家族に下肢静脈瘤の方がいる方、そして美容師、看護師、飲食関係など、立ち仕事が多い方がかかりやすい傾向にあります。当院では下肢静脈瘤を中心に、頸部、胸部、腹部、上肢など全身の血管に関係する疾患の検査および治療を行っています。

どのような患者さんが来院されていますか。

下肢静脈瘤の患者さんは、長年立ち仕事に従事してきたご高齢の女性が中心です。また主婦層も少なくありません。日常の家事は想像以上に立ち仕事が多いのです。また、若い人の受診も少なくなく、そうした方では遺伝など家族要因を持つ方が多くなっています。動画共有サイトで情報を発信するようになってから、広島県や宮崎県など、遠方からお越しになる方も増えましたね。その一方で、「クリニックに行くほどではない」「治療費がかかるのは困る」などの理由で、重症化するまで放置されている方も増えているように感じます。下肢静脈瘤はゆっくりと進行しますので、不調を感じていてもクリニックに行かないまま、何年も経過してしまいがちです。下肢静脈瘤は進行すればするほど治療も難しくなりますから、できるだけ早い段階で受診することをお勧めします。

下肢静脈瘤にはどのような治療があるのですか。

秋好沢林院長 湘南平塚下肢静脈瘤クリニック2

当院では主に静脈瘤の原因となる伏在静脈を発熱するファイバーカテーテルを用いて、内側から熱で焼きつぶして塞ぐことを図るレーザー焼灼術と、静脈瘤の原因となる伏在静脈内にワイヤーを通して引き抜くことを図るストリッピング術を行っています。この他に患部に硬化剤を注入する硬化療法もあり、静脈瘤内に専用の瞬間接着剤を注入して固めるためのグルー治療も新たに導入しました。状況やご希望に合わせてそれぞれを組み合わせて治療することもできます。お仕事やご家庭の事情もあり、当院を受診される方では、レーザーやラジオ波を使った焼灼術やグルー治療による日帰り治療を望まれる方がほとんどです。

翌日から生活への復帰も見込める日帰り手術

下肢静脈瘤のレーザー焼灼術のメリットとは?

秋好沢林院長 湘南平塚下肢静脈瘤クリニック3

術中と術後の痛みが少なく、安静にしていなければならない時間が短い上に、傷痕が残りにくいのが大きなメリットです。微細な針を刺してカテーテルを静脈内に挿入し、切開を行わないため、傷痕はばんそうこうで隠れる程度。従来の治療では術後の傷痕や内出血を気にしてスカートを履くのをためらうという話もよく聞きましたが、レーザー焼灼術では翌日から見た目をほとんど気にすることなく日常生活にお戻りいただけると思います。仕事などを休む必要があるのは手術の当日のみですので、自営業の方や子育てや介護で休めない方にもお勧めできます。

グルー治療についても詳しく教えてください。

従来の硬化療法に近いアプローチですが、静脈瘤の表面だけ修正を図る硬化療法に対し、グルー治療では根本からアプローチすることで再発を防ぐことも期待できます。レーザー焼灼術と比べてもさらに痛みが少なく、ダウンタイムが短いのが大きなメリットです。静脈瘤の形態・構造によっては使えませんし、アレルギーのリスクもありますが、ご高齢の方やレーザー治療で再発してしまうケース、痛みを極端に嫌う方などの治療には適しています。下肢静脈瘤の治療の一つとして、患者さんに合わせてご提案しますので、一緒に検討していきましょう。

下肢静脈瘤の日帰り治療は、どのくらい時間がかかるのでしょうか。

秋好沢林院長 湘南平塚下肢静脈瘤クリニック4

早いと15分から20分くらいです。リカバリー室で休息を取った後、歩いてお帰りいただけます。術後72時間以内に1度受診していただく必要がありますが、その後は経過観察程度の受診でOKです。遠方から手術を受けに来られる場合は金曜日を手術日に設定、土曜に受診し、翌日に地元に帰られるというスケジュールも可能です。当院は鉄道駅にほど近く、周辺にビジネスホテルなど宿泊施設もそろっているので、北海道や関西など他県から来院される方もいらっしゃいます。

先生の医療に対しての思いをお聞かせください。

日々患者さんを診ていて思うのは、症状に適した診療科目で、知識と経験を持つ医師の診療を受けてほしいということですね。通い慣れたクリニックでいろいろな症状を診てもらえるのは便利な一方で、せっかく医療費を払っているのに改善しないケースもあります。総合的に考えると、症状やお悩みに合わせたクリニック選びをしていただくのが、迅速で医療費の負担も少なくなるでしょう。現在はインターネットでさまざまな情報が手に入る時代ですが、情報源は確かなのか、本当に自分の症状に当てはまるのかを判断するのはなかなか難しいものです。ですので、患者さんにはプロである医師を頼っていただきたいですね。同時に、医師の話をただ受け入れるだけでなく、患者さんご自身でしっかり考えながら、医師とともに判断していただきたいとも思っています。そうすることで初めて、医師と患者が対等な関係で治療に向き合えると考えています。

患者を大事にするために、まずはスタッフを大切に

こちらのクリニックは、スタッフさんの対応も特徴だそうですね。

秋好沢林院長 湘南平塚下肢静脈瘤クリニック5

血管外科の医師がいることも特徴の一つだとは思いますが、本当の意味でのこのクリニックの特徴は、スタッフだと思っています。おかげさまで信頼できるスタッフに巡り会うことができ、新型コロナウイルス感染症の流行という困難を乗り越え、開業から同じメンバーで患者さんを迎え続けることができています。「スタッフを大事にすれば、それが自動的に患者さんを大事にすることにつながる」とも感じているので、作業の効率化でスタッフの疲弊を避け、正当な評価をすることで、より良い医療サービスの提供をめざしています。

今後の展望について教えてください。

クリニックとしては、血管外科の治療や診断の精度をより磨いて、深めていきたいです。同じ医療行為であっても、治療をしたことで生じるさまざまな可能性を考慮して携わるのと、単純に「そういう手順だから」と行うのとでは、全然違うと考えています。一つ一つの診療に対してもっと深く考えることで、患者さんにとっても良い診療が提供できるはずです。個人としては、医師としての情報発信を積極的にしていきたいですね。正しい知識に基づいた情報発信をして医療のリアルをお伝えすることで、患者さんが医療について考えるきっかけになればと思っています。

読者へのメッセージをお願いします。

秋好沢林院長 湘南平塚下肢静脈瘤クリニック6

医療は国民全体の共有資産ですし、私は医療を通して少しでも良い社会になるよう貢献できたらと考えています。医師は医療のプロですが、あくまでも普通に生きている人間です。医師と患者は対等な関係ですし、プロだからこそ医療に対して誠実でありたい。そうした考えから、私は患者さんに真摯に向き合い、正直にお話しするようにしています。患者さんに誠実でいたいがゆえに、時には厳しいと感じることも言うかもしれませんが、私が率直すぎる話をした時は、看護師やスタッフがきちんとフォローしてくれますので、ご安心ください。患者さんお一人お一人がご自分の体と向き合えるよう、医師として力を尽くしますので、血管の病気でお悩みの方は、ぜひ一度ご来院いただければ幸いです。

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