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新見 隆之 院長の独自取材記事

藤沢駅前こころのクリニック

(藤沢市/藤沢駅)

最終更新日:2021/11/30

新見隆之院長 藤沢駅前こころのクリニック main

多くの人が行き交う藤沢駅。その駅前にオープンした「藤沢駅前こころのクリニック」には、会社帰りの社会人から予備校通いの学生、近隣の主婦など幅広い患者が訪れる。院長の新見隆之先生は、一度はサラリーマンとして社会に触れた経験を持つドクター。その経験から、苦しむ人々の力になりたいという思いで診療を続けている。今回のインタビューでは、新見院長が精神科の医師としてどのような考えを持って診療しているのか、詳しく聞くことができた。

(取材日2017年10月23日)

患者と共に歩み、苦しみを乗り越えることがやりがい

先生は医師になる前は一般企業で勤務されていたそうですね。

新見隆之院長 藤沢駅前こころのクリニック1

はい。もともと、子どもの頃に病気をした経験があり、自分を助けてくれた医師に対して尊敬の念を抱いていました。しかし、中学高校と成長していくにしたがって航空宇宙の分野にも興味を持つようになり、進路を決める際にはとても悩みましたね。最初は東海大学の航空宇宙学科に進学し、一般企業に就職したんです。そうして社会人としてサラリーマン生活を送っていたのですが、医師という仕事への憧れがふつふつと湧き上がるようになり、そこから改めて医学部を受験して、医師としてのキャリアをスタートさせました。

精神科を選択されたのはどのようなきっかけからでしょうか?

航空宇宙学科を卒業していることもあり、より理系的な要素の強い分野に興味を持っていました。当初は放射線科などが良いのではないかと漠然と考えていたのですが、さまざまな科で研修を行う中で、強く惹かれたのが精神科だったんです。精神科は心理学的な要素から脳科学的な要素まで幅広く含まれており、画像の研究など、いろいろとアカデミックに学問としても深めていくことができる、と教授からもお誘いを受けまして。そういう学問的な部分で興味を持ったことが最初のきっかけではありましたね。しかしそれ以前に、昔から人と話をする、話を聞くということにも関心があったことも大きかったのかもしれません。だからこそ、放射線科で本当に良いのかと迷いながら科を回っていた自分に、しっくりと来るところがあったのでしょうね。

実際に精神科の医師として歩まれる中で、どのようなところにやりがいを感じていますか?

新見隆之院長 藤沢駅前こころのクリニック2

精神科の医師として歩み始めた当初は、自分自身の知識や経験のなさから、うまく対応することができないこともたくさんありました。学問として最初は脳科学的な部分に惹かれたとはいえ、実際の臨床ではそれ以上に現実的な内容が多く含まれます。患者さん自身が人生の困難に直面し、苦闘しながら、その苦しみを乗り越えていく状況に、一緒に寄り添いながら歩んでいくものなんですね。多くの患者さんを診ていく中で、やりがいという言葉が当てはまるのかはわかりませんが、一緒に歩ませていただく、その感謝の念を忘れないようにしたいと思って診療を続けています。

普段と違う体調の変化があったら、自分を振り返って

開業を思い立たれたきっかけは?

新見隆之院長 藤沢駅前こころのクリニック3

長らく病院での勤務を経験してきましたが、自分は外来が好きだという気持ちが強くなり、病院に所属しての診療に物足りなさを感じるようになりました。もっと外来をメインに、患者さんのためにしっかりと時間と場所を確保して向き合っていきたい。その思いを具現化するために開業を決め、以前からご縁のあった藤沢で開業することとなりました。開業にあたっては、会社帰りの方々のサポートをしっかりと行っていきたいという思いから、駅からアクセスしやすい場所で夜8時まで診療を行うことははじめから考えていましたね。やはり、自身も社会人を経験し、その大変さを見てきました。これまでもお勤めをされている方を診る機会が多かったので、社会に対して還元できれば、との思いもあります。実際に半年が経過し、予想以上にたくさん、お勤め帰りの方にもお越しいただいています。

会社勤めの方の心の問題はどのようなところにあるのでしょう?

昨年からストレスチェックシートも始まり、法令で義務化もされましたが、現状、うまく機能しているかはまだまだと言えるのではないでしょうか。日本全体に言えることですが、効率化が優先されてしまう中で、会社の歯車として自分らしさを押さえ込みながら皆さん日々の仕事をこなされているのでしょう。本来でしたらもう少し早めに来ていただけると良いのですが、皆さん、限界まで悩んだり我慢をしてからいらしているのが実際のところです。ご家族からお電話をいただくこともあれば、ご本人が気づいて連絡をくださることもありますが、普段と違う体調の変化、特に、眠れない、普段より食事が喉を通らない、おいしく感じないなど、睡眠や食事などで変化を感じた場合は、ご自身の状態を少し振り返っていただけると良いですね。

治療の際は生活や休息の指導にも力を入れているそうですね。

新見隆之院長 藤沢駅前こころのクリニック4

最近はインターネットやメディアに情報が溢れていることもあり、事前に薬のことなどを調べてからいらっしゃる患者さんも多いんですよ。そうすると、やはり薬の依存性や習慣性に対して恐怖感を持っていらっしゃる方も多く、なるべく薬に頼りたくない、という患者さんもいらっしゃいまして。ですので、まずは薬をいきなり処方するのではなく、睡眠や食事の指導から始めることも行っています。精神科においては食事と睡眠はとても大切です。寝不足で調子を崩すことは誰でもあると思いますが、それが何日も続く深刻な状態になると、いろいろな症状が現れてきます。また、食事も本来はおいしく味わう気持ちがあると、それが癒やしや明日への活力へとつながっていきます。しかし、忙しいからと効率重視になっていることも多いんですね。まずはそこから見直しましょう、と。

一人で悩まず、どんなことでも相談に来てほしい

診療の際はどのようなことを心がけていらっしゃいますか?

新見隆之院長 藤沢駅前こころのクリニック5

患者さんとの信頼関係ですね。精神科というのは、検査器具があって数値化できるものではありません。こちらから投げかけるものは表情や雰囲気も含めて、すべてが患者さんとの関わりにおいて重要です。ここに来るということは、とてもつらい悩みなどがあり、葛藤の末に来てくれているのだと思います。まずはそれを受け止めることが一番最初の大切な部分。治療に際しても、いきなり薬だけを処方するのではなく、まずは症状はこうだよ、こういう薬や治療があるよ、とご提案した上で、一度持ち帰って検討していただいています。自分に取り込むものですから、疑心暗鬼になってしまうと効果も出づらくなってしまいますしね。納得していただいて、一緒に治療に取り組めるような環境づくりが精神科には必要です。患者さん本人といろいろな情報を共有し、やりとりを続けながら歩んでいくスタンスを大切にしています。

先生ご自身の健康管理で気をつけていることを教えてください。

中学生の頃からバドミントンをしているのですが、最近は子どもと一緒に遊ぶようになりました。おかげで、体を動かす機会も増えて、良い健康管理にもなっています。また、気持ちの切り替えのため、寝る前は読書をしています。寝る前に仕事のことを考えてしまうこともあるので、そこから切り替えて睡眠の質を高めようかなと。なので、医学書ではなく、違う世界に旅立てるような、SFや歴史小説など、現実的でないものを読むようにしています。

今後の展望をお聞かせください。

今は一人で診察を行っていますが、治療はケースワーカーなどさまざまな専門家が関わってはじめて成り立つものだと考えています。今は以前勤務していた病院と提携して対応はしていますが、いずれはここでできるよう体制を整えていきたいですね。それが患者さんへより良い治療を提供することにつながると思っています。

それでは最後にメッセージをお願いします。

新見隆之院長 藤沢駅前こころのクリニック6

「こんなことで受診していいの?」とお話をいただくことが多いですが、遠慮なく来ていただきたいと思います。昔はコミュニティでサポートできていたことも、今は誰に相談していいのかわからない、という方も多く見て来ました。家族に相談できず、一人で悩まれている方もいらっしゃるでしょう。一人で悩まず、抱え込まず、話に来てください。社会の中で精神科の役割は常に変わって来ていると思いますし、提案できることも変わって来ます。遠慮なくお越しいただいて、一緒に治療ができればいいですね。

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