リワーク(職場復帰)を応援する
医院併設のデイケア施設
岐南ほんだクリニック
(羽島郡岐南町/手力駅)
最終更新日:2026/06/09
- 保険診療
新型コロナウイルス感染拡大やリモートワークの推進などで、目まぐるしく職場環境や生活環境が変化している。そんな中、不安や不眠、気分の落ち込みなどの症状で、心療内科や精神科の受診を考えている人もいるだろう。以前に比べて、心療内科・精神科の受診は身近なものになってきた。しかし、治療後に必要なリワーク(職場復帰)や社会復帰に向けての取り組みはあまり知られていないし、それをシステマチックに進めている医院はまだ少ないといわれる。2019年に「岐南ほんだクリニック」が隣に併設した「デイケアセンター ミライ」は、そんなリワーク支援を行う岐阜県下でも数少ない施設の一つとなっている。具体的にどんなことが行われているのか、施設の概要や独自のプログラムなどについて聞いた。
(取材日2022年2月24日/情報更新日2026年6月2日)
目次
心のリハビリテーションで、社会参加とリワーク(職場復帰)をめざす
- Qこちらのデイケア施設では、どんなことを行っているのですか?
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A
▲温かみのある落ち着いた雰囲気の院内
心療内科や精神科の治療や療養を終えつつある回復期に、医師の診察と指示のもと、臨床心理士・公認心理師・精神保健福祉士・保健師・看護師などのスタッフがチームとなり、職場復帰のためのサポートを行います。病気になり、休職や退職をした場合は、家族以外の人と関わる頻度が激減し、社会的に孤立することが多くなります。そういった環境下だと、社会復帰に踏み出す際、二の足を踏んでしまうことが少なくありません。また、一度うつ病などのメンタル疾患で休職した場合は数年の間に再発する可能性が高いと言われています。そこで当施設では、専門家や同じ境遇の方とともに自身の復職の課題について向き合い、社会復帰の準備をしていきます。
- Qデイケア参加の流れについて教えてください。
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A
▲通所者の希望や状態に合わせたプログラムを提案する
まず参加を希望される方は主治医に相談していただき了承が得られた場合に、当施設の見学・スタッフ面談を経て、利用開始となります。リワークプログラムはタイミング、負荷量によっては逆効果になることもありますので、状況に応じて通所するコース、通所頻度、参加プログラムなどを決定していきます。時間は、水曜日を除く平日の9~15時。リワークコースのほかに当院では「生活支援コース」のデイケアも稼働しております。体調に波があったり、不安が強めの方はこちらのコースから始めていただくことを提案することもあります。
- Q注力されている「リワークコース」の内容はどんなものですか?
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A
▲復帰するためにさまざまな講座が用意されている
当施設では「復帰後に再発しないこと」がテーマです。そのために、最初に生活リズム、体力、作業能力、基本的なコミュニケーション能力といった就労基盤の確立を進めます。次に休職要因の分析・アセスメント、それができたら休職要因改善のための具体的対策の実践をプログラムや個人面談を通して行います。実際のプログラムとしては、デスクワーク、脳の認知的リハビリなど個別的内容、各種専門職による講座を行う教育的内容、運動的内容、リラクゼーションなど余暇的内容のほかに、集団プログラムを多く取り入れているのが特徴です。人との関わりの中でご自身について再発見し、試行錯誤したりフィードバックをもらったりして成長をめざします。
- Q多職種のスタッフさんが関わっていらっしゃるんですね。
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A
▲より充実した取り組みを行うために多職種連携にも力を入れている
医療リワークの強みの一つが多職種の専門家がスタッフになっているところだと思います。当施設では、医師を中心に、公認心理師、精神保健福祉士、保健師などの国家資格者がそれぞれの専門的な視点を持ちながら、一つのチームとなって運営しています。うつ病におけるリワークについて専門的に学んできたスタッフも在籍しています。生活支援コースには、看護師、作業療法士が在職しており、通所者さんの精神症状の安定や社会生活能力の回復に関してお支えしています。
- Q通所者さんをどのようにサポートされていますか?
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A
▲患者に寄り添った診療やプログラムを設定
私はリワークプログラムを「大人が社会の中で健康に働き続けるための学校」というイメージで考えています。これまでの学生生活では学ぶことのできない、生きていく上で“本当に必要なこと”を学べる場だと考えています。もちろん、“必要なこと”は人それぞれ異なりますし、一概にこれ!とは言えません。自分自身のこれまでとこれからを同じ境遇の仲間や、専門的な知識を備えた医療スタッフと真剣に考える体験は、きっと生涯の財産になると思っています。休職直前・直後はとても精神的につらいものだと思いますが、当施設のリワークプログラムに通っていただくことで、最終的に「休職して良かった」と思ってもらえるよう、日々研鑽しています。

