山本 友紀 院長の独自取材記事
日本矯正歯科研究所附属デンタルクリニック
(渋谷区/渋谷駅)
最終更新日:2026/10/07
渋谷駅から徒歩5分。1969年の開設以来、半世紀以上にわたり診療を続けてきた「日本矯正歯科研究所附属デンタルクリニック」。高層ビルの21階に位置し、大きな窓からは渋谷の街並みを一望できる。同院では一般的な歯列矯正から頭蓋顎顔面領域の専門的な矯正まで幅広く対応。山本友紀院長は、長年にわたり頭蓋顎顔面領域の診療に携わり、美容外科や形成外科、歯科口腔外科、耳鼻咽喉科、言語聴覚士、理学療法士など多領域・多職種と連携した豊富な診療経験を重ねてきた。その知見や専門性を生かし、歯並びだけでなく噛む・話す・呼吸するといった機能面と、口元や顔貌全体のバランスや美しさまで考慮した診療を実践している。「機能美」を追求した診療に注力する山本院長に、クリニックの特徴や診療方針、自身の専門性などについて聞いた。
(取材日2026年7月16日)
頭蓋顎顔面領域の診療経験を生かし「機能美」を追求
クリニックの特徴を教えてください。

当院は1969年の開設以来、約60年にわたり矯正歯科を専門に診療を続けてきました。理事長を務める佐藤元彦が「日本に矯正歯科を普及させたい」という思いで設立し、その理念を現在も受け継いでいます。私たちが追求するのは、単に歯並びを整えることだけでなく、噛む・話す・呼吸するといった口腔機能と、口元や横顔を含めた顔全体の調和を考えた「機能美」の実現です。症例の難易度に関わらず、機能性と審美性の両立をめざした治療計画を立案しています。私自身、これまでに顎変形症や口唇口蓋裂、美容外科領域など顎顔面の診療に深く携わってきた経験から、歯だけでなく顔全体を診る視点を大切にしてきました。そうした経験を生かし、特定のメーカーの装置やシステムにとらわれることなく、患者さん一人ひとりの状態や目標に応じて適切な治療法を検討できることも強みです。患者さんにとって常に最善の結果をめざしています。
先生が院長に就任されるまでの経緯をお聞かせください。
当院の継承を見据えて矯正歯科専門の歯科医師を志し、昭和大学(現・昭和医科大学)歯学部卒業後、同大学歯科病院にて研鑽を積み、同大学大学院歯科矯正学講座では歯の移動に関する基礎研究を行いました。その後、アメリカ・カナダに留学し、頭蓋顎顔面領域の矯正を学びました。海外で学んだ「歯だけではなく顔全体を診る」という考え方や、多領域・多職種によるチーム医療は現在の診療の大きな柱になっています。帰国後は大学病院で数多くの頭蓋顎顔面領域の症例に携わり、形成外科や歯科口腔外科をはじめとするさまざまな専門職と協力しながら診療を行ってきました。そうした経験が、現在の機能面と審美面の両立をめざす診療スタイルにつながっています。2016年に副院長として当院に入職し、2020年から院長を務めています。
どのような患者さんが来院されていますか?

お子さんから成人の方まで幅広く来院されています。歯並びや噛み合わせを整えたいというご相談はもちろん、口元や横顔を含めた顔貌のバランスの改善をめざしたいというご希望も少なくありません。通常、矯正歯科は自由診療ですが、顎変形症や口唇口蓋裂などの対象疾患では保険が適用されます。当院は保険適用の矯正治療にも対応しており、他院からの紹介でいらっしゃる患者さんもいます。お一人お一人のお悩みやご希望を丁寧に伺い、その方に適した診療をご提案することを大切にしています。
多職種・多機関と連携し、全身を考慮した矯正を実践
どのような矯正方法に対応されているのでしょうか。

マルチブラケット装置を歯に装着し、ワイヤーによって歯を動かす標準的なワイヤー矯正のほか、透明なマウスピース型装置、いわゆるアライナー型装置を用いた矯正にも対応しています。マルチブラケット装置は近年は目立ちにくいだけでなく、摩擦が少なく最小の力で歯の移動が望める、負担の少ないセルフフライゲーションシステムを導入しています。また、装置を歯の裏側に装着する裏側矯正にも対応していますので、人前に出る機会が多い方や、目立ちにくい装置をご希望の方にもご提案が可能です。アライナー型装置については、特定のメーカーに限定せず、院内で設計・製作した自社開発のものを使用しています。当院のアライナー型装置は、患者さん一人ひとりの歯並びや口腔内の状態に合わせて柔軟に調整できる点が特長です。在籍する歯科技工士と密に連携しながら、歯科医師が直接監修のもとで製作・管理を行うため、細かな修正や調整にも迅速に対応できます。
歯科技工士のほか、理学療法士や言語聴覚士も在籍しているそうですね。
はい。舌や顎の筋肉は首を通じて全身の筋肉とつながっており、噛み合わせや顎の動き、姿勢、呼吸などは互いに影響し合っています。そのため、歯並びだけでなく全身との関わりも考えながら進めることが大切です。当院では顎関節を専門とする理学療法士と連携し、猫背やストレートネックなど姿勢や全身のバランスにも目を向けながら、口腔機能や噛み合わせ・歯列の改善につなげることをめざしています。また、先天性の病気のあるお子さんでは、哺乳や発音、飲み込みなどに問題を抱えることが多く、言語聴覚士が機能訓練を行っています。先天性の病気がなくても、発音が不明瞭、うまく噛んだり飲み込んだりできないといったお子さんのご相談にも対応しています。
他の医療機関との連携についてお聞かせください。

頭蓋顎顔面領域の矯正では複数の専門分野が連携する長期的なチーム医療が重要であり、海外留学中や大学病院でも取り組んできました。例えば、口唇口蓋裂の患者さんでは、唇や上顎などの裂け目を修復するための形成外科手術や耳鼻咽喉科での治療など、さまざまな診療科が関わります。当院では、この経験を生かし、美容や顔面外傷、顎変形症といった患者さんは、多職種・多機関が協力して患者さんを支える体制を整えています。また、外部の専門職がスタッフ向けに勉強会を開催してくださることもあり、多職種との交流は患者さんへのより良い診療の提供だけでなく、スタッフの知識や視野を広げることにもつながっていると感じています。こうした多職種連携は患者さんの悩みを歯並びだけの問題として捉えるのではなく、顎の機能や顔貌、生活背景まで含めて考えるよう心がけています。
専門性の高さを生かし、一人ひとりに寄り添う診療を
診療の際、大切にされていることを教えてください。

矯正は数年に及ぶことも多く、患者さんとは長いお付き合いになります。そのため、まずは患者さんのお話をしっかり伺い、何を望んでいるのかを理解することを大切にしています。「きれいに見せたい」「しっかり噛めるようになりたい」「横顔が気になる」など、求めることはお一人お一人異なります。その思いに耳を傾け、患者さんに合った矯正を一緒に考えていくことが私たちの診療の基本です。また、通院頻度についても一律ではなく、その方のご希望やライフスタイルに合わせてご提案しています。私たちが一方的に通院頻度を決めるのではなく、患者さん自身が納得して選択できることを大切にしています。
今後の目標をお聞かせください。
当院の理念である「機能美の追求」は、今後も大切にしていきたいです。歯並びだけでなく、口腔機能や顔全体のバランスまで考えた矯正歯科診療を希望される方のお力になれればうれしいですね。個人的には、これまで培ってきた頭蓋顎顔面領域の知見を一般的な矯正診療にも還元しながら、機能面と審美面を高いレベルで両立できる診療をさらに追求していきたいです。日本では歯科医師の専門性が十分に理解されているとはいえませんが、専門性を磨くことこそがより質の高い医療と安定したクリニック運営につながると考えています。その実現のため、医療経営や組織運営についても学び、MBA(経営学修士)を取得しました。臨床と経営の両面から、渋谷エリアで専門性を確立し、より良い医療環境づくりに取り組んでいきたいですね。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

当院では一般的な歯並びのご相談から難しい症例まで幅広く対応しているほか、新生児専門の外来も設けており、お口に関することや育児についてのご相談にも応じています。今後も矯正歯科という専門性に誇りを持ち、その知識や経験を日々の診療に生かしながら、患者さんお一人お一人に満足していただける診療を提供していきたいと考えています。特に、顔貌全体のバランスまで考慮しながら、機能美を追求する診療を強みとしていますので、ご興味のある方は気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはマルチブラケット装置を用いた表側矯正/片顎:47万3000円~、裏側矯正/片顎:80万3000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/24万7500円~ ※症例により異なりますので、詳しくはクリニックへお問い合わせください
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

