1型糖尿病患者のQOL向上をめざす
先進のインスリンポンプ療法
D Medical Clinic Osaka
(大阪市北区/梅田駅)
最終更新日:2026/04/14
- 保険診療
糖尿病は、1型糖尿病と2型糖尿病の2種類に大きく分けられる。インスリンが影響している点は同じだが、発症する原因や治療で取られるアプローチ法は大きく異なり、運動・食事管理・投薬で改善を図る2型糖尿病に対し、1型糖尿病は専門的なインスリン療法が必要になる。糖尿病治療に特化した梅田のクリニック「D Medical Clinic Osaka」で院長を務める広瀬正和先生は、大学病院時代、1型糖尿病の診療・研究に長年力を注いできた医師に師事。その経験から同院では、インスリンポンプ療法など先進的な1型糖尿病治療を実践している。広瀬院長がめざす、普通の日常生活を送りながらできる治療法とはどのようなものか。先進の糖尿病治療について教えてもらった。
(取材日2026年4月8日)
目次
管理に振り回されず自分らしい生活を送るための、先進の1型糖尿病治療
- Q1型糖尿病と2型糖尿病の違いを教えてください。
-
A
▲1型糖尿病患者にも対応している専門クリニック
世間で一般的に糖尿病と認知されているのは2型糖尿病で、日本の糖尿病患者のうち90%以上を占めます。主な原因は肥満や普段の食事など生活習慣が関係しますが、遺伝の影響による場合もあります。一方で、1型糖尿病は全体の数%、非常に珍しいんです。2型糖尿病のような生活習慣や肥満との関係性はなく、インスリンを作る膵臓の細胞がなんらかの原因で壊されてしまい、突然発症してしまうんです。免疫の病気ですので自分では防ぎようがなく、一度発症すると生涯にわたってインスリン注射を打ち続ける必要があります。当院は2型糖尿病だけでなく、1型糖尿病の専門治療も受けられることが大きな特徴です。
- Q1型糖尿病に対し、どのようなアプローチをされているのですか?
-
A
▲患者の負担を少しでも軽減できるよう、先進の治療法を提供
1型糖尿病も2型糖尿病と同様に、食事の量や内容を制限してインスリンの必要量を指示するやり方は多く見られますが、当院では1型糖尿病でも、肥満でなければ今までと同じ食事をして、患者さんが自分でインスリンの量を調整していく治療方針を取っています。適切なアプローチでコントロールを行えば、厳格な食事制限をしなくても日常生活に支障はないという考え方は「大阪市立大学医学部附属病院(現・大阪公立大学医学部附属病院)」に勤務していた時に、1型糖尿病の診療と研究で知られる川村智行先生から教えを受けました。生きていく上で食べることは楽しみの一つ。できるだけ制限のない、普通の生活を送ってもらうことを目標にしています。
- Qどのようにしてインスリンの量を調整するのですか?
-
A
▲患者一人ひとりの血糖値変動を確認し、インスリンを調整している
簡単なボタン操作でインスリン量を0.1単位刻みで調整できるインスリンポンプを使用します。おなかや腕に注射を打つ手間がいらず、生活の自由度が増す点が大きなメリットです。インスリンポンプ療法を導入する際、入院を必要とする医療機関は多いですが、大学病院での経験を生かし、当院では日帰りで行っています。また患者さん自身がその日に摂取した炭水化物量に合わせてインスリン量を調整するカーボカウント法も採用しています。血糖値についても近年は「点」ではなく「線」で見る時代。持続血糖測定(CGM)で食後や就寝時の血糖値変動をモニタリングしてグラフにし、インスリン量を調整する方法をアドバイスしています。
- Q糖尿病治療において、モットーとしていることは?
-
A
▲生活になるべく影響が出ないようスタッフ全員で患者を支えている
患者さんの普段の生活を守るため、治療を迅速かつスムーズに提供することです。1型糖尿病の専門的治療を行っている病院は限られ、多くの場合は入院で学業や仕事を休む、診療・待機に長時間かかるなど、生活に影響が出る大きな負担がありました。当院では、繊細な調整と技術が求められる小児治療で培った経験とノウハウをもとに、迅速かつスムーズな診療体制はもちろん、丁寧な機器の指導やインスリン量のアドバイス、不安や疑問への適切な対応によって、外来の短時間でしっかりとサポートすることが可能。さらに、梅田という好立地にあるので遠方からも通いやすく、大型病院から紹介を受けて通院される患者さんも多数いらっしゃいます。
- Q糖尿病の啓発活動にも取り組まれていますね。
-
A
▲インスリンポンプ療法を全国に広めていきたい
全国に糖尿病患者の会があり、同じ病気を持つ人たちが集まるキャンプが各地で開催されています。1型糖尿病の患者さんは数少ないので、病気の悩みを分かち合える人が周りにいないことがほとんどです。キャンプで親交を深め仲間ができれば、お互い励みになるので、僕も毎年キャンプに参加して積極的に活動に取り組んでいます。インスリンポンプ療法は全国だけでなく大阪でも受けられない地域は多いです。僕は全国各地から講演に呼んでいただくことも多いので、そこで師匠の川村先生をはじめ先生方がやってきたことを伝えていき、日本全国でこの治療が受けられるようにしていきたいですね。

