血管が膨らむ下肢静脈瘤
体に負担の少ない日帰り治療で不安解消へ
北千住静脈瘤クリニック
(足立区/北千住駅)
最終更新日:2021/10/12


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日常生活の中で、夜足がつって目が覚める、足がだるく重苦しいと感じることはないだろうか。単なる足のむくみやこむらかえりかと思っていたら、実は下肢静脈瘤が原因だったということがよくあるという。下肢静脈瘤は足の静脈に血液がたまり血管が膨れてしまう疾患だが、血管が浮いてボコボコしたり、クモの巣状に血管が浮かんでいる外見などから、不安に思う人も多いことだろう。「北千住静脈瘤クリニック」の入谷哲司院長は、「実は下肢静脈瘤は、直接命に関わることありません。ただ年齢とともに進行していきますので、早めに受診して治療を受けたほうがいいでしょう」と話す。入谷院長によれば、最近では日帰りで行える治療も登場しているそうだ。下肢静脈瘤の症状や治療法などについて教えてもらった。
(取材日2018年12月26日)
目次
短時間の治療でも見た目の改善につながる
- Q下肢静脈瘤とはどんな症状なのですか。
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A
▲北千住駅より徒歩3分。好立地なクリニック
心臓から拍出された血液は、動脈を通って体の各臓器へ供給され、静脈を通じて心臓へ戻ってきます。足の静脈は、重力に逆らって上に血液が流れていますので、内側に逆流を防ぐための弁がついています。下肢静脈瘤はこの弁の機能が低下して、本来心臓に戻るべき血液が静脈に留まり、血管が膨らんでコブができてしまう疾患です。足の血管が皮膚表面にぼこぼこと目立つ、夕方になると足が重苦しくなる、だるくなる、就寝中や朝方にかけて足がつるといった症状が現れます。悪化すると、皮膚のかゆみ、色素沈着、皮膚炎、皮膚の潰瘍など皮膚にもさまざまなトラブルが起きてきます。自然と治ることはなく、放置していると徐々に進行していきます。
- Q治療方法について教えてください。
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A
▲些細な疑問にも親身になって応えてくれる
下肢静脈瘤の原因となっている静脈の血液の流れを遮断する治療を行います。静脈瘤が太い血管にある場合は、血管内治療を行います。これは、静脈の中に高周波を当てその熱によって静脈を塞ぐという方法で、高周波治療と呼ばれます。また、表面の細い血管が蜘蛛の巣状や網目状に広がっている場合は、静脈に薬を直接注射して、その後弾性ストッキングなどで圧迫し、静脈そのものを退化、消失させることを目的とした硬化療法を行います。高周波治療、硬化療法ともに保険適用で、日帰りで実施されています。静脈瘤の状態が初期で軽症の場合は、患者さんごとに適切な生活改善指導や弾性ストッキングの着用により、症状の進行を抑えることもめざします。
- Qどんな人が治療を受けたほうがいいですか。
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A
▲下肢静脈瘤の日帰り手術にも対応
足の血管が浮いているのが目立つようになってきた、血管のコブが見えているなど足の外見に変化が現れてきた場合は早めに受診しましょう。また、就寝中に足がよくつる、ひどく足が重だるい、などといった場合も検査を受けたほうがいいでしょう 。下肢静脈瘤は、主に60歳以上の女性に多く発症しますので、その年代の人も一度検査を受けることをお勧めします。また下肢静脈瘤の発症には遺伝的要素が高いと考えられていますので、家族に発症した人がいる場合は注意が必要です。妊娠、出産経験のある人、あまり距離を歩かずに立ち仕事をしている人も発症しやすいので注意してください。
- Q治療の時間はどのくらいかかりますか。
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A
▲充実した設備でさまざまなニーズに応える
硬化療法にかかる時間は、静脈に注射をするだけで済みますので、患者さまの症状によりますが、通常約5~10分ほどです。また高周波治療の場合、治療時間は片側20~30分ほど。両足行っても40~50分ほどで終わります。
- Q日頃から気をつけるポイントについて教えてください。
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A
▲日本形成外科学会形成外科専門医の資格を持つ入谷哲司院長
夕方になると足がむくみやすい人や、立ち仕事をしている人は、日頃から圧の強いストッキングを着用するといいでしょう。ただ適切な圧には個人差がありますので、できれば静脈瘤専門のクリニックで弾性ストッキングを処方してもらうことをお勧めします。足の血行促進も重要です。ふくらはぎは第二の心臓ともいわれていますので、足首を回すなどしてふくらはぎの筋肉をよく動かしましょう。下肢静脈瘤は外見の変化によって発見できますので、下肢の皮膚や血管の変化もよく観察するようにしてください。どこか血管がぽこっとなっていたり、細い血管が蜘蛛の巣のように広がっていたりしたら、早めに静脈瘤専門のクリニックを受診してください。
自由診療費用の目安
自由診療とは弾性ストッキング(保存療法の場合)/5500円(税込)~