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正しく知って早めに備える
生活習慣病とのつきあい方

ふみもとクリニック

(大阪市都島区/都島駅)

最終更新日:2021/10/12

ふみもとクリニック 正しく知って早めに備える 生活習慣病とのつきあい方 ふみもとクリニック 正しく知って早めに備える 生活習慣病とのつきあい方
  • 保険診療

健康診断で高血圧や脂質異常症を指摘される人は多い。しかし、「血圧が高め」「コレステロール値が高い」といわれて、医療機関を受診する人はそれほど多くはない。指摘されて生活改善に取り組み、長く続けている人というとさらに少ないだろう。それは、血圧が高めだったり、コレステロール値が要注意レベルだったりしても、特に不快な症状はないし、日常生活を送る分には何も支障がないというのがその理由だ。しかし、「だからこそ、怖い」と「ふみもとクリニック」の文元建宇院長は言う。高血圧や脂質異常症といった生活習慣病は気づかない間に進行して、将来取り返しのつかない結果につながるリスクが高いからだ。長く健康に生きるため、私たちはこうした病気とどう向き合うべきなのか。文元院長に話を聞いた。

(取材日2017年8月9日)

生活習慣病のリスクを理解して、将来のために早めに対策をスタートする

Q生活習慣病にはどんな特徴がありますか。
A
ふみもとクリニック かかりつけ医として、患者を支える文元先生

▲かかりつけ医として、患者を支える文元先生

その名のとおり生活習慣に起因する病気のことで、症状だけでは大きな問題は起こらないのが特徴です。しかし、長く放置しておくと、生命に関わるような障害を引き起こすリスクが高くなります。多くの生活習慣病は動脈硬化という血管の老化を過剰に進めます。血管は全身に血液を送る役割を持っていて、劣化すると体のあちらこちらで大きな問題が生じるのです。指先を輪ゴムで縛って血のめぐりが途絶えると色が変わることはご存じだと思いますが、同じことが脳で起こると脳梗塞、心臓なら心筋梗塞になります。こうした病気は、発症するまで自覚症状はほぼ現れません。しかし、発症すれば大変な病気です。だからこそ、早めの対策をお勧めしています。

Qよく見られる生活習慣病について教えてください。
A
ふみもとクリニック 血圧の測り方も丁寧に教えてくれる

▲血圧の測り方も丁寧に教えてくれる

代表的な生活習慣病は糖尿病、高血圧症、脂質異常症です。糖尿病については、有名人がかかったことが話題になり、目が見えなくなったなど合併症の話も耳にする機会が多いので、怖い病気という認識があります。一方、血圧が140や160で高血圧症と診断されてもほぼ症状は出ません。コレステロール値が高い場合も同様です。受診すれば薬を飲めといわれるので、健診などで指摘されても放置している人が多いのが現状です。しかし、高血圧は動脈硬化を招き、動脈硬化は血圧を上げるという悪循環を生み、何も対策を取らないと症状は進行します。定年までは大丈夫でも、70歳を超えて脳卒中や心筋梗塞を発症して生命に危機が及ぶこともあります。

Q高血圧症、脂質異常症にはどのような治療を行っておられますか。
A
ふみもとクリニック 超音波エコーで、動脈硬化の進行をチェックできる

▲超音波エコーで、動脈硬化の進行をチェックできる

どちらの場合も病気のリスクをきちんと説明して、治療の開始をお勧めします。血圧は「正常値」が広く知られていますが、医師は「管理目標値」を大切にしています。これくらい留めておけば、将来大きな問題につながりにくいという値で、これを目安に薬の処方や生活習慣改善のためのアドバイスを行います。脂質異常症についても薬による治療と生活習慣の改善が治療の基本になります。中には、薬を飲みたくないという患者さんもおられますが、超音波エコーで動脈硬化の進行度合いを視覚的に確認してもらい、必要な場合には積極的に治療をお勧めします。一方、動脈硬化がそれほど進んでいない場合には、薬を用いず経過観察とすることもあります。

Q治療のためには生活習慣の改善が欠かせないということですね。
A
ふみもとクリニック 生活習慣の改善も一緒に考えてくれる

▲生活習慣の改善も一緒に考えてくれる

ただ、本気で改善に取り組もうと思うと、厳しいものになりがちです。例えば、体重についてはBMI(ボディ・マス・インデックス)を指標にしますが、この値が30以上の肥満の方が、正常範囲内の25前後に近づけようと思うと、10kgも15kgも体重を落とさなければならず、現実的ではありません。こういう場合は、2kgでも3kgでもその方ができる範囲で、時間をかけて落としましょうと話をさせていただきます。また、血圧については、ご自宅での測定と記録をお願いしています。医療機関で測定すると血圧が高めになる白衣高血圧の方がおられますし、血圧測定を習慣にすることで健康管理の有効な目安になるからです。

Q予防のために日常生活で気をつけることを教えてください。
A
ふみもとクリニック 無理をしないことが大切だと話す文元先生

▲無理をしないことが大切だと話す文元先生

できるだけ歩くとか、階段を使うとか、少しでも体を動かすことを心がけてください。お金がかかることや、無理なことをする必要はありません。無理をすると続かないし、体に悪いこともあります。食事は栄養バランスを考えるとともに、できれば昔ながらの日本食に近い献立が理想です。とはいえ、食事は人生の大きな楽しみですので、例えば週に1回は好きなラーメンを食べるなど、楽しみは大事にしてください。また、お勤めされている方は会社の健康診断を必ず受けてください。お勤めでない方は、加入されている健康保険組合や市町村の健診を活用しましょう。特に女性の場合、結婚や出産で退職されると健診の機会がない方も多いので要注意です。

ドクターからのメッセージ

文元 建宇院長

健診で何か問題を指摘された、生活習慣病について悩みがあるという場合は、どうぞ気軽にご相談にお越しください。なぜ生活習慣の改善が必要なのか、投薬による治療が必要なのか、放置しておくと将来的にどんなリスクが考えられるのか、エビデンス(医学的根拠)に基づいて、できるだけわかりやすく説明させていただきます。ご自身で納得された上で、治療や投薬を始めるかどうかご判断いただければ結構です。私も、どうしても治療が必要と判断した患者さんには強く治療をお勧めします。そうでもない場合は、治療開始を待って様子を見ることもあります。健康を気づかうための、ハードルの低い「入り口」として、活用いただければと思います。

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