野平 明彦 院長、野村 周平 先生の独自取材記事
のひら歯科医院
(四街道市/四街道駅)
最終更新日:2025/09/09

四街道駅の北口ロータリー沿いにある「のひら歯科医院」。25年続いていた歯科医院を2017年に野平明彦院長が継承し、名前も新たに開業した。以来、地域に根づいた歯科医院として、ファミリー世代から高齢者まで幅広く診療している。野平院長とスタッフらが質の高い歯科医療の提供をめざしているが、根管治療の担い手として期待がかかっているのが、野村周平先生だ。野村先生は、東京歯科大学の歯内療法学講座にて、歯内療法(根管治療)の研鑽を積み重ねている。野平院長とは大学の部活の先輩・後輩という間柄であり、その縁もあり2020年から診療に加わったという。今回は、野平院長と同院のホープ・野村先生に、歯科医療への思いやクリニックの特徴などについて聞いた。
(取材日2025年7月1日)
大学の先輩のもとで研鑽を重ね、高い技術を習得
野村先生がこちらで診療するようになった経緯について教えてください。

【野村先生】野平院長とは、大学生時代の軟式テニス部の先輩・後輩という間柄です。野平院長は10歳上の大先輩で、試合では数多くの素晴らしい成績を収めています。歯科医師としても尊敬している先輩で、私が大学を卒業してから、こちらでお世話になっています。今は週3回、さまざまな患者さんを診ています。私は歯内療法、一般的には根管治療と呼ばれる歯の内部の治療を専門的に学んできていますので、特に力を入れています。
クリニックについては、どのような印象ですか?
【野村先生】当院は、この場所で25年続いた歯科医院を引き継ぐ形で、2017年に野平院長が開業しました。前院時代からのご高齢の患者さんもいます。一方で、小さなお子さんを連れたファミリー層も多く、地域に密着している歯科医院だと感じます。野平院長の方針で、スタッフさんはいつも明るく、その明るさが患者さんにも伝わっているのか、朗らかな患者さんが多いと感じます。優しいスタッフさんたちですが、診療は厳しく行ってくれていますので、その点も含めて良いクリニックだと思います。ご高齢の患者さんは皆さん元気で、歯を失っている方も少ないですね。それも野平院長が、長年にわたってしっかり関わってきたからだと思います。
野平院長から見て、野村先生の印象はいかがですか?

【野平院長】年齢的には10歳下ですが、歯科医療の技術的にはもう追い越されているくらいと感じています。それほど優秀で、特に歯内療法に関しては非常に高い技術を持っています。当院のホープとして、とても頼りにしています。
【野村先生】そのように言ってもらえるのはうれしいですが、野平院長にはやはり10年の厚みがあり、学ぶことも多いです。これから自身がめざすべき存在だと思っています。
野村先生の経歴と、歯内療法を専門にした理由を教えてください。
【野村先生】東京歯科大学歯学部を卒業後、同大学千葉歯科医療センターに所属し、同大学大学院の歯学研究科歯科保存学博士課程を修了しました。今は、東京歯科大学歯内療法学講座に籍を置いて、研鑽を積んでいます。歯内療法を専門にした理由は、歯内療法がとても難しそうだと感じたからです。過去に当院を見学したことがあり、その際に歯内療法が適切にできないと将来困ることになるのではないかと感じました。野平院長にも相談した結果、どうせ学ぶなら大学院に進んで深く学ぼうと思ったんです。
長く自身の歯を守るために重要な精密歯内療法
歯内療法の重要性は、どのような点にあるのでしょうか?

【野村先生】高齢になってもご自身の歯を長く保存するという意味で、とても重要です。歯は神経を取ってしまうと弱くなり、さまざまなトラブルが起きやすくなります。できるだけ神経を残すとともに、再治療が必要にならないようにするためには精密さが大切です。当院には歯科用CTやマイクロスコープ、ラバーダムなど精密な歯内療法に必要不可欠な医療機器も整備されていますので、それらを駆使しながら一つ一つ丁寧に行い、精度の高い治療に努めています。
【野平院長】今は平均寿命が延びて、歯の寿命を超えてしまうくらいです。歯の寿命をいかに延ばすかが大きな課題だと思っています。その点でも、野村先生の精密な歯内療法は大切ですね。
診療の際、どのようなことを大切にされていますか?
【野村先生】これも野平院長から教わったことですが、患者さんに不快な思いをさせることなく、長く継続して通ってもらえることを大切にしています。患者さんが嫌だと思うことはせず、患者さんが希望することに対してはメリット・デメリットをすべて丁寧にお伝えします。もし、納得していただけたら、一緒に頑張っていきたいですね。治療内容を説明する際は、一気にお伝えすると患者さんはよくわからないと思いますので、段階を踏みながら、少しずつ説明し、理解しやすいよう工夫しています。
野平院長はいかがですか?

【野平院長】私は「早く・痛くなく・正確に」をモットーにしています。痛みに配慮した精度の高い治療は当然ですが、「早い」ということも重要だと考えています。そこで、来院から帰るまで合理的で無駄のない流れをスタッフ一同で実現しています。患者さんは予約時間どおりに診療室に入れますし、受付での清算もスムーズです。これらは地味なことかもしれませんが、最終的に患者さんの満足度につながっていると思います。
0歳児から身体機能の健全な発育につなげていきたい
最近特に力を入れていることはありますか?

【野平院長】以前から予防歯科に力を入れています。最近では小児や0歳児の頃から、体の発達を診ることが大切だと思っています。0歳児から、呼吸や体の機能、筋肉などを正しい方向に発達させないと、将来さまざまな影響が出てくると考えられています。例えば、乳児期にハイハイをあまりしないうちに立ち上がるようになった子どもは、胸筋が発達していないため転んだときにとっさに手が出ず、顔から床に倒れて口をケガしやすいのです。なので、お口を守るためにも乳児期からの正しい発育を促すことが、大切だと思っています。当院では3階にカーペットを敷いた託児フロアがあり、そこで乳児たちへの指導を行っています。今は子どもの虫歯予防というより、赤ちゃんの頃から健康的な体に育てることを重視する考え方にシフトしているように思います。
ところで、先生方が歯科医師をめざしたきっかけは何だったのでしょう?
【野平院長】家は銚子にある120年続く歯科医院で、今は兄が継いでいます。少年時代は、白衣の父の姿や患者さんから感謝されている姿に憧れました。ただそれ以上に祖父母に「将来は歯科医師になるのよ」と半ば洗脳されていましたね(笑)。でも私はテニスが得意でしたから、高校はスポーツ推薦で進み、将来はテニスプレーヤーに、などと考えていました。ですが母親は私に内緒でスポーツ推薦をすべて断っていたのです。それで公立に進みましたが、母から「テニスプレーヤーで歯科医師の資格を持っている人はいないだろうけど、歯科医師でテニスがプロ並みにうまかったらモテるわよ」と言われて、東京歯科大学に進みました。
野村先生はいかがですか?

【野村先生】私も父方、母方両方の祖父が歯科医師でした。ですが、診療はしていなくて、手に職を、という意味で資格だけ持っていたようです。私自身もあまり深くは考えずに歯科医師をめざしたというのが正直なところです。ただ、今、実際に歯科医師になってみて、自分にとても合っていると感じます。患者さんと接するのも好きですし、毎日が楽しく、やりがいを感じます。
最後に、今後の目標とメッセージをお願いいたします。
【野村先生】今、歯内療法専門の歯科医師としての資格取得をめざしているところです。もっと技術を磨いて、より精密な歯内療法の提供に努めたいと思います。さらに、野平院長が得意としている入れ歯やインプラント治療などについても、深く学んでいきたいと思っています。
【野平院長】75歳以上の方は、月に1回、定期検診に通っていただきたいですね。定期検診を受けていない高齢者は、受けている高齢者と比べると入院リスクが高くなるともいわれています。入院の原因は肺炎や認知症などさまざまですが、定期検診は重要です。当院でなく、近くの歯科医院で構いませんので、ぜひ受診してください。働き盛りの方はまだ実感が湧かないかもしれませんが、自身が高齢になった時のことを想像して、定期検診を受けてほしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯列矯正/(小児)30万円〜(成人)70万円〜、インプラント/50万円~