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尹 玲花 院長、杉山 迪子 先生、中山 可南子 先生の独自取材記事

mammaria tsukiji

(中央区/築地駅)

最終更新日:2021/10/12

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聖路加国際病院での乳腺外科の経験を生かし2017年に「mammaria tsukiji」を開業した尹玲花(いん・れいか)院長。さまざまな悩みを持つ女性に「寄り添う」ことをキーワードに乳房検査や乳がんの術後フォローに至るまで、大規模病院と同じレベルの医療を、利便性の高いクリニックで提供することをめざす。さらに診療内容を充実させたいと、2021年4月からは本格的に女性医師3人体制で診療を行うという。「女性の悩みにトータルに応えるクリニックをめざし、私たちにしかできない女性への貢献に積極的に挑戦したい」と語る尹院長、杉山迪子先生、中山可南子先生に診療に対する思いやめざすところを聞いた。

(取材日2021年2月16日)

大規模病院とも連携し、患者に寄り添う乳腺診療を提供

まず、尹先生が外科医師となった経緯を教えてください。

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【尹院長】中学生だった1995年に阪神・淡路大震災を体験しました。多くの人が亡くなる場面に遭遇し、私も母を亡くしました。その時に「生命を救う仕事がしたい」と思ったのが医師をめざすようになったきっかけです。医学部に進学した当初は、精神科領域に興味があったのですが、実習で外科に興味を持ったのと、体育会系の雰囲気が私の性格に合っていると思いました。外科は、人の生死に関わるがんを扱うことが多いことも、私が医師を志した理由に合致すると考えました。ただ、外科は女性が一生続けるには厳しい部分があるので、女性であるメリットを生かせる分野にしようと乳腺を専門とする外科医師になる道を選んだのです。私が医学生だった頃はまだ乳腺外科がない時代でしたが、当時から乳がんの患者さんは増えていましたし、海外の状況からも日本でも乳がんに特化した医療が必要になることがわかっていましたからね。

その後、勤務医を経て、こちらを開業したわけですね。

【尹院長】そうです。聖路加国際病院の乳腺外科で10年経験を積み、2017年に同院のパートナーズクリニックとして当院を開業しました。乳がんの手術後は、再発予防のホルモン治療や定期検診などのフォローが必要です。でもフォローは10年に及びますから、病院では年々患者さんが増え外来で対応するのが困難になりますし、患者さんも何時間も待つのはつらいものです。そこで、病院が安心して任せることができ、患者さんにとっては利便性が高く通いやすいクリニックがあれば、双方のメリットになるわけですね。当院でのフォロー中に何かあれば、迅速に病院と連携することもできますし、手術が必要な患者さんを紹介する場合は、検査や手術の日程まで当院で調整することができるのが特徴です。私は現在も週に1回は聖路加国際病院で診療しているので、手術の際は私が執刀することもありますし、入院中の患者さんの顔を見に行くこともできます。

開業4年を経て、どのような変化がありますか。

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【尹院長】患者さんからのご意見を取り入れながら、少しずつブラッシュアップし、双方向のコミュニケーションができていると思います。例えば、聖路加病院の他の診療科の予約もすぐに取れるようになりましたし、乳がんと診断がついて同院へ紹介する際は、こちらから紹介書を直接向こうに届けて、患者さんは病院に行けばよいというスタイルです。逆に、同院で受けた精密検査の結果報告を、都合のよいときにこちらで説明することもできます。連携をますます深めて、大きい病院と同じレベルの診療を、利便性を高めて気軽に受けていただけるようにしてきたということですね。

乳腺科を専門とする女性ドクターが3人そろう体制に

4月からは、本格的に乳腺科の女性ドクター3人体制で診療されるとか。

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【尹院長】そうです。ゆくゆくは婦人科や内科も併設して、女性の悩みに総合的に応えるクリニックにしていけたらと思ってきましたが、毎日の診療も、スタッフの教育も、医院運営も1人で行いながら、新しい事業展開を考えるというのは無理がありました。そんな中で素晴らしい先生方との出会いがあり、杉山先生と中山先生が一緒に診療してくださるようになりました。現在は土曜日だけの中山先生も4月から常勤になることで、医師が3人になるので、診療体制も充実することができ、診療枠を増やし、予約も取っていただきやすくなると思います。新しい取り組みも一緒に考えることができ、とても心強く思っています。

では、杉山迪子先生のプロフィールや診療方針を教えてください。

【杉山先生】私は医師をめざした当初から、働く女性の役に立つような医師になりたいと考え、乳腺外科に進みました。途中で病理診断に興味を持ち、学びましたが、やはり患者さんと直接向き合うほうが向いていると感じたので乳腺外科に戻りました。そして、さらに大学病院よりも患者さんとの距離が近いクリニックでの診療に興味を持っていたところ、尹先生と出会い、その理念に共鳴してお手伝いさせていただくことになりました。こちらでの診療に携わり、この距離で患者さんに寄り添う診療が、私がめざしていたものであり、患者さんにも満足していただけていると感じています。患者さんの不安を解消すること、そして患者さんの個々のライフスタイルに沿った医療を心がけています。

中山可南子先生もプロフィールや診療方針を教えてください。

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【中山先生】子どもの頃から喘息で小児科にお世話になり、医療がとても身近だったこと、人の役に立ちたいという思いから医師を志しました。医学生時代の最初の実習が乳腺科だったのですが、安心して治療が受けられるように告知をしていた先生の姿が印象的で、私も患者さんに寄り添える医師になりたい、同じ女性として患者さんにより近い目線で診療したいと考えて乳腺外科に進みました。聖路加国際病院で尹先生と一緒に働かせていただいたのが縁で、診療に携わることになりました。こちらは尹先生、杉山先生、スタッフが、ただ優しいというのではなく、患者さんのことを本当に考えた上で優しいところが特徴だと思います。診療では、医療者は病気に目が向きがちですが、「患者さん自身」を診ることを大切にしたいと考えています。

女性の悩みに総合的に応えられるクリニックをめざして

乳腺科を専門とする立場から気になることは?

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【尹院長】最近は乳がんや検診に対する意識は高まっていると感じますが、それでも検診を受ける機会がないままに、初めて症状に気づいて来院する人がいることも事実です。乳がんは若い世代に多い印象がありますが、実は60代以降の方にも多いんです。閉経すると検診がおろそかになりがちですが、女性は一生、検診を受けることが必要です。治療と仕事や子育てとの両立も課題です。私や杉山先生も子育て中ですから、働く女性として、母親としての視点も生かして、患者さんに安心して治療を受けていただける環境をつくっていきたいと考えています。

これからの展望や、読者へのメッセージをお願いします。

【尹院長】乳がんの手術後、ホルモン療法を受けている患者さんは太りやすくなり、それが再発につながるともいわれています。そこで運動面のサポートとして、聖路加病院で乳がん患者さんに対する指導や研究を行っていた方の協力で、パーソナルトレーニングとオンラインフィットネスを始めています。また、乳がん手術後のホルモン治療で婦人科系のトラブルが起きることも。さらに女性は更年期に入る頃、更年期症状だけでなく、脂肪の代謝が変わって脂肪肝や脂質異常症になるなどトラブルが起きやすく、内科的なサポートを要する場面も多くあります。ですから、今後は婦人科や内科も併設して、女性の悩みにワンストップで総合的に応えられるクリニックをめざしたいと考えています。私たちにしかできない女性への貢献があると確信しています。

杉山先生と中山先生もお願いします。

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【杉山先生】少しでも不安なことがあれば、乳房のことはもちろん、乳房以外のことでも気軽に相談していただけたらと思います。また、フィットネスもそうですが、患者さんの役に立って日々がもっと楽しく過ごせるような企画もいろいろ練っていますので、これからも期待していただけたら嬉しいです。
【中山先生】患者さんとは検診も含めて長いお付き合いになりますから、患者さん中心の医療を心がけ、新しい情報も十分に提供していきたいと思います。利便性の高いクリニックで、近い距離で患者さんに寄り添うというメリットを生かして、手術などの治療を受けた後のフォローアップも病院と連携をとりながら、安心感を引き継いでいきたいと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

【乳がん検診】
検診A(視触診+マンモグラフィ+超音波)1万5400円
検診B(視触診+超音波) 8800円

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