全国のドクター9,182人の想いを取材
クリニック・病院 158,625件の情報を掲載(2024年4月25日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 大阪市北区
  4. 天神橋筋六丁目駅
  5. 医療法人翠山会天六ほのぼの歯科
  6. 酒井 基行 院長

酒井 基行 院長の独自取材記事

医療法人翠山会天六ほのぼの歯科

(大阪市北区/天神橋筋六丁目駅)

最終更新日:2021/11/05

酒井基行院長 医療法人翠山会天六ほのぼの歯科 main

大阪メトロ谷町線・堺筋線の天神橋筋六丁目駅から徒歩約2分。大阪北の中心地からほど近く、活気あふれるエリアに位置する「天六ほのぼの歯科」。2017年の開業時から酒井基行院長が何より大切にしているのは、「歯医者に行きたくても行けない」という人を一人でも減らしたいということ。「歯医者は怖いのでは」と心理的に躊躇する人に寄り添うことを第一に考え、心を砕く。また土日や祝日もオープンし、平日も含めて21時まで診療するなど、環境面でも受診しやすい体制を整備する。人と人とのふれあいを大事にし、明るい話し方の中にも患者への温かい心遣いが伝わる酒井院長に、クリニックの特徴や診療の際に心がけていることなどについて話を聞いた。

(取材日2021年9月7日)

丁寧な対話で、患者の心にある言葉をくみ取る診療を

そもそも院長は、なぜ歯科医師になろうと思われたのですか?

酒井基行院長 医療法人翠山会天六ほのぼの歯科1

「医療を通じて人の役に立ちたい」という思いは、子どもの頃からずっと持っていました。その後出会った恩師に、「歯科医師は、歯を治療することで人々の幸せに関わることができる尊い職業だ」と言われたことで、歯科医師になろうと決意しました。この仕事は患者さんに喜んでいただけることが何よりの報酬です。成長する上で必要なことを患者さんに教わりながら、同時に感謝もしていただける。日々やりがいを感じながら診療を行っています。

開業以来掲げられている、クリニックのコンセプトについて教えてください。

患者さんが通いやすい歯科医院でいられるように努めています。よく歯医者に対して「行きたくても行けない」とおっしゃる方がいらっしゃいますよね。これには問題が2つあると思っていて、一つは時間的な問題です。そのために当院では土日と祝日も開け、夜9時まで診療を行っています。しかし、もっと重視しないといけないのは、もう一つの心理的な問題です。「行かないといけないのはわかっている。時間もある。でも怖い……」と思う方が実は多いのではないでしょうか。ですから、まずはなんとか勇気を振り絞って来ていただけないかと思っているのです。その代わり、ドアを開けて入ってきてくださったら、あとは私たちの仕事。患者さんとのふれあいを大切にして、しっかり通い続けたいと思っていただけるように努力を重ねています。

患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

酒井基行院長 医療法人翠山会天六ほのぼの歯科2

言葉にしづらいことをくみ取れるように心がけています。歯科医師を前にして言いやすいことと、言いにくいこと、両方あるはずですよね。ですから、まずは患者さんからは伝えづらいことがあるという認識を持ち、丁寧に説明したり、声をかけたり、コミュニケーションを積極的に取るようにしています。私は歯医者の仕事というのは、虫歯を削るといった治療だけではないと考えているのです。治療はあくまでも「手段」であり、「目的」は町の皆さんの健康向上に貢献して、人生をより良いものにすること。お口の中には、患者さんがここに来るまでの人生が詰まっていると感じます。それをできるだけ理解して、明日以降のより良い人生につながるお手伝いができたらと願っています。

スタッフさんの対応も院内の雰囲気を明るくしていると感じました。

こちらから指示を出さなくても、患者さんのためにスタッフ自身で考えて動いてくれるのがありがたいですね。例えばご年配の患者さんには、「この方は困っていないだろうか」という視点で自分の祖父母のように接しており、車いすの患者さんであればごく自然なこととして、手を差し伸べて介助しています。院内の掲示物一つとっても見やすいように工夫したり、季節に応じた装飾を飾ったり、仕事として機械的にやるのではなく、ホスピタリティーを大切にして心のこもった接遇ができていると感じています。

小児歯科にも対応し、親と子どもの気持ちに寄り添う

特に注力している分野はありますか?

酒井基行院長 医療法人翠山会天六ほのぼの歯科3

特定の分野に注力するというより、ゼネラリストとしてオールジャンルに対応できるように努めています。私がめざすのは、歯科における、町の内科のような存在です。もし体に不調を感じた時は、まずは内科の先生に診てもらいますよね。それと同じで、お口に何かあった時最初にかかる、歯科のかかりつけ医としての役割を果たしたいのです。これまで大学卒業後に研修医として口腔外科で働き、その後、矯正歯科や小児歯科でも研鑽を積んできました。そうした経験を生かして診療し、もし専門的な治療が必要だと判断すれば、連携する各医療機関へのご紹介も行っています。

お子さんや親御さんと接する際に意識されていることはありますか?

子どもの歯をどのように守っていくのかと考えると、歯磨きが大事なのはもちろんです。ただ忙しい保護者の方にとっては難しい時もあるということを、小さい子どもを持つ父親になって理解できるようになりました。例えば大人の患者さんであれば、「歯磨きを頑張ってください」で通じますが、子どもはそうはいきませんよね。代わりに親御さんにやっていただくわけですが、育児が大変な中、皆さんそれぞれの生活もあり、簡単なことではないでしょう。「寝る前に歯磨きしてあげてください」といっても、ミルクを飲ませ、ようやく寝てくれた赤ちゃんを、そのためにまた起こさないといけないのか。そうしたことにまで思いを巡らせ、子育て世代の方々の大変さに寄り添いながら対応することもまた、とても重要なことだと感じています。

子どもが歯科で泣いてしまう場合、3つの理由があるとお考えだそうですね。

酒井基行院長 医療法人翠山会天六ほのぼの歯科4

そうなんです。まず1つ目は、歯医者さんは痛いと思っているか、痛かったことがあるから。そうした子どもに対しては、「痛くない」というと嘘になってしまうので、できるだけ痛くならないように工夫をします。2つ目は、何をされるかわからなくて怖いと感じているから。未知への恐怖で泣くお子さんもいますが、子どもには理解できないとは思わず、わかってもらえるよう丁寧に説明しています。そして3つ目は、泣けば許してもらえると思っているからです。甘えで泣いているようであれば、「これは必要な処置だから泣かないでね」ときちんと話した上で治療を進めることが大事です。対応を間違えるとうまくいかないので、慎重に見極めながら診療をしています。

歯科に対するハードルを下げ、長く通えるかかりつけに

感染症対策について教えてください。

酒井基行院長 医療法人翠山会天六ほのぼの歯科5

もともと新型コロナウイルス感染症が流行する前から、歯科医院としてさまざまな感染症リスクを踏まえ、器具の滅菌や消毒など基本的な対策を徹底してきました。また当院は全室個室なので、人との接触が少なくて済みます。車いすやベビーカーでも入り口から診療室までスムーズに動ける完全バリアフリーですし、車いすのまま治療できる部屋もあるなど空間を広めに取ってあるので、安心して来ていただけるのではないでしょうか。口の中に虫歯や歯周病の菌があると、他の病気にも感染しやすくなるといわれています。感染症を恐れて歯科医院に行かないのではなく、予防するためにも通院して口の中を健康に保っていただきたいですね。

今後の展望についてお伺いします。

歯科医師として、知識や技術向上のために研鑽を続けていくのはもちろん、それと同等以上に励んでいきたいのが、患者さんとのコミュニケーションに努めたり、つながりを育んでいったりすることです。当院の患者さんには、「また先生の顔を見に来るわ」と気軽にいらっしゃる方が多く、私の顔で良ければ全然構いませんよといつもお答えしています(笑)。歯科を身近に感じてほしい気持ちが通じてきたのであればうれしいですね。今後も、よりたくさんの患者さんに私の思いを受け渡していきたいですし、そのために、他の先生たちにも自分の志や技術を伝えて規模を広げていけたらいいなという希望も持っています。

最後に患者さんへのメッセージをお願いします。

酒井基行院長 医療法人翠山会天六ほのぼの歯科6

日本人の中で、定期的に歯科に通う人は10%前後という調査があるそうです。つまり残りの約90%の人は歯が痛くなったら歯科に行き、治療が終われば行かなくなるということ。それではいけないというのは、恐らく皆さんご存じでしょう。早期発見・早期治療のためにも定期的な通院が必要なことは知っていても、なかなか行けない。そういう方には気持ちのハードルを下げてまずは来ていただきたいのです。歯科が怖いかどうかは、その後判断していただけたらと思います。最初の第一歩を踏み出すまでは皆さんのご協力が必要ですが、あとはしっかり通えるように私たちが頑張ります。ぜひ気負わずにお越しください。

Access