全国のドクター9,298人の想いを取材
クリニック・病院 161,126件の情報を掲載(2020年10月25日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 八王子市
  4. 八王子みなみ野駅
  5. みなみ野こどもクリニック
  6. 檜垣 博嗣 院長

檜垣 博嗣 院長の独自取材記事

みなみ野こどもクリニック

(八王子市/八王子みなみ野駅)

最終更新日:2020/04/01

183392 1

八王子みなみ野駅前にある大きなホームセンターを超えて歩くこと5分。八王子南郵便局前の交差点からすぐの場所に立つクリニックモールの3階にあるのが「みなみ野こどもクリニック」だ。フィンランド生まれのかわいらしいキャラクターで埋め尽くされた診察室が印象的な同院は、日本小児科学会小児科専門医で日本アレルギー学会アレルギー専門医でもある檜垣博嗣院長が、大学病院や市中病院での豊富な経験を生かし、小児科全般に加えてアレルギー疾患の治療にも力を入れて取り組んでいる。自らも3人の子どもの父親で、「子どもが好きなので小児科を選びました」と優しい笑顔と語り口で話す檜垣院長に、子どもたちや親に向けた思い、医師になったきっかけなど、さまざまな話を聞いた。
(取材日2018年8月27日)

もっと患者に近い場所で診療したいと、地域医療の道へ

開業のきっかけを教えてください。

1

当院は約1年前に開業しましたが、その前は帝京大学医学部附属溝口病院の小児科に7年勤務していました。大学の附属病院といっても分院なので、地域に根差した診療を行っていましたが、長くいると診療以外の仕事が増え、もう少し患者さんと接する時間がほしいという思いが強くなってきたのです。そんな時に知人を通じて小児科医院を開業してはどうかと声がかかりました。昨今はアレルギー患者も増えていることから、自分の専門を生かしながら地域の子どもたちのプライマリケアを担いたいと考え、開業しました。 溝口病院でもお子さんの頭から足まで全身を診療していましたから、基本的なスタンスは開業した今も変わっていません。

先生はアレルギー疾患もご専門ですが、どのようなアレルギーの患者が多いですか?

食物アレルギーからアトピー性皮膚炎、気管支喘息、花粉症などのアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎まで、アレルギー疾患全般を診療しています。食物アレルギーは、病気としての認知度が以前より上がったこともあって、増えている傾向があると感じています。逆に気管支喘息は、吸入ステロイド薬や気管支を拡張するための薬などが普及したことから、特に入院を必要とするような重症例は減っているように思います。花粉症は、以前と比較して低年齢化しているという印象です。最近では1〜2歳でも花粉症を疑うような症状のお子さんもいますし、3〜4歳くらいで血液検査をするとスギ花粉の特異的IgE抗体が上がっているお子さんもいるので、低年齢でも増えていますね。

子どものアレルギー疾患は、どんなことに注意をすれば良いでしょう?

2

小さな頃にアレルギー疾患になった子どもは、年齢を重ねるごとに次々と違うアレルギー疾患を発症することが少なくありません。これをアレルギーマーチと言います。もちろん治る方もいるのですが、そういう体質を持っている子どもは、最初のうちにかかったアレルギー疾患にしっかりと対処しておくことで、アレルギーマーチの進展を抑えられると考えられています。低年齢でなりやすいのは湿疹やアトピー性皮膚炎、食物アレルギーですが、湿疹ができたら早めに治療をして、保湿などスキンケアをしっかりとすること。食物アレルギーでは完全除去ではなく、食べられる範囲で食べさせることで、多少でも予防ができるかと思います。適切に対処することが大切ですから、もしお子さんにアレルギーが心配される症状があったら、早めに受診していただきたいと思います。

小児科は大人と違い難しいからこそ、やりがいがある

アレルギーのある食べ物でも、食べていいのですか?

3

食物アレルギーでは、以前はアレルギーのある食物を完全除去するのが良いとされていましたが、最近では必要最低限の除去が良いと考えられています。そして食物アレルギーの診断は、血液検査もスクリーニングとして用いられるのですが、確定診断をするためには食物負荷試験が必要です。血液検査の結果だけで食物除去をしているケースもありますが、血液検査で抗体の数値がある程度上がっていても、実際には食べられることが少なくありません。しかし、親が自分で判断するのは危険です。当院では実際にどれくらいなら食べられるのかを判断する食物負荷試験も行っていますから、相談に来てください。長年、特定の食物を除去していると、栄養が偏って成長に悪影響を与える可能性もありますから、少しでも除去が解除できる手助けがしたいと思っています。また、例えば卵にアレルギーがあるのなら、乳や小麦でタンパク源を取るなどの工夫をすることも大切です。

ほかには、どのような治療に取り組んでいますか?

ダニとスギ花粉の舌下免疫療法にも力を入れています。ダニやスギ花粉のアレルギーは、これまでは抗アレルギー薬による対症療法が主流でした。しかし舌下免疫療法なら、3年間毎日薬を飲まないといけませんが、場合によっては根治も期待できます。ダニのほうは、アレルギー性鼻炎の治療が目的ですが、軽い喘息とダニによるアレルギー性鼻炎が同時に発症していることもありますから、喘息も良くなる可能性があるのではと個人的には期待しています。また、スギ花粉によるアレルギーだと思っていても、通年性の場合はダニアレルギーのことがあります。以前は12歳以上が対象でしたが、5歳以上に下げられましたので、お子さんでも受けられる人がだいぶ増えました。

子どもの診療は、大人とは随分違うそうですね。

4

患者さんは子どもなので、泣いているだけで症状をうまく訴えられません。ある程度年齢が上がって言葉のやりとりができるようになれば、本人からも症状を聞くことができますが、それでも大人に比べたらきちんと情報が得られないこともあります。ですから、あらゆる方面からアプローチする必要があるので、確かに小児科特有の難しさはありますが、それがやりがいにもなっています。それに保護者は、赤ちゃんが発熱するとかなり心配して連れて来られますので、説明や検査をしっかりして、帰り際には不安が軽減できるようにと心がけています。

子どもや親にとって、一番身近なかかりつけ医に

先生は、なぜ医師を志したのですか?

5

高校の同級生に医学部をめざす友人が多かったこと。それと、私が中学1年生の頃に母が悪性リンパ腫にかかり、高校3年生の時に亡くなったことも理由の一つです。5年間の闘病中に素晴らしい主治医にも巡り合い、何より医療の恩恵にあずかったわけです。そのことも医学の道に進んでみようと思うきっかけになりました。医療系といっても薬学部や理工学部など、研究で社会に貢献できる職業も視野にありましたが、医師でないとできないこともあると思い、医学部への進学を決心しました。小児科を選んだのは、子どもが好きなのはもちろん、消化器や呼吸器、循環器など各臓器ごとに細分化されている内科と違い、ゼネラルに診ることができるからです。それに一人の子の出生から成長していく過程が見られるのも魅力的だと感じましたね。

開業してから、家族との時間は増えましたか?

当直がない分、週末は家族と一緒にいる時間が増えました。子どもたちに絵本を読んだり、一緒に公園に行ったりしていますが、今後は高尾山などへハイキングにも行きたいですね。平日に子どもたちと接する時間はあまりありませんが、オンとオフの切り替えをして、時間が取れるようになればいいなと思っています。体力勝負の仕事ですからジムにも通いたいですね。

今後の展望をお聞かせください。

6

フィンランドのある作家が書いた物語は理想郷ですね。美しい自然に囲まれた、のどかで平和な場所の物語ですが、主人公の一家は、外からやってくるどんなに変わったお客さまでも歓迎するんです。同じようなスタンスで、子どもたちや保護者に親しまれ、気軽に相談ができるクリニックにしたいですね。専門分野であるアレルギー疾患では、保育園や幼稚園、小学校や保健所などとも連携を取りながら、多様化する食物アレルギーの相談にも乗りたいと思っています。予防接種についても、スケジュールの相談に乗ったり、メリットや副反応についてわかりやすく説明したりしています。自分自身にも3人の子どもがいますから、いろいろと心配な保護者の気持ちに寄り添いながらアドバイスができればと思っています。お子さんに少しでも気になることがあれば、まず当クリニックにお越しいただきたいですね。

Access