全国のドクター9,287人の想いを取材
クリニック・病院 158,646件の情報を掲載(2024年4月19日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 千代田区
  4. 神保町駅
  5. 神保町整形外科
  6. 板倉 剛 院長

板倉 剛 院長の独自取材記事

神保町整形外科

(千代田区/神保町駅)

最終更新日:2024/03/29

板倉剛院長 神保町整形外科 main

神保町駅から徒歩2分。古書店街に程近いエリアにある「神保町整形外科」は、2フロアからなるリハビリ施設を備え、整形外科のさまざまな不調に対応するクリニックだ。板倉剛(いたくら・ごう)院長をはじめとする10人のドクター陣と、理学療法士・作業療法士など総勢20人のリハビリスタッフが、それぞれ上肢や脊椎、股関節、膝、脚など部位ごとに専門や得意分野を持ち、治療やリハビリの豊富な選択肢を提案。患者と対話を重ねる中で、一人ひとりの症状やニーズを見極め、前向きに治療を完結できるようサポートしている。2017年の開業以降、地域内でも徐々に存在感を高め、近年は術後のリハビリなどで病院からの紹介も増えているという。板倉院長に、これまでの歩みやクリニックとしての理念、患者への想いについて話を聞いた。

(取材日2024年1月24日)

特定部位に偏らないオールマイティーな診療を提供

クリニックの特徴を教えてください。

板倉剛院長 神保町整形外科1

非常勤医師を合わせて10人の医師チームによる2診体制を取っており、水曜は3診体制で診療しています。私の専門は脊椎・脊髄ですが、他にも手指から首、肩、股関節、膝、脚など、さまざまな部位を専門とする医師が在勤しており、特定部位に偏ることなくオールマイティーな整形外科診療を提供しています。2019年からは院内にオペ室を新設し、骨折など外傷の日帰り手術にも対応できるようになりました。リハビリを担当する理学療法士、作業療法士らセラピストは総勢20人。それぞれに部位ごとの得意分野を持つ中で、手のリハビリにも力を入れていて、手の外科専従スタッフも常勤で活躍しています。

リハビリ専門フロアを設けていらっしゃるとか。

開業当時は1フロアで、診療室の隣にリハビリ室を設けていたのですが、ビル内の上階に空きが出たタイミングで段階的に拡張し、現在は診療室と受付・待合室からなる診療フロアと、2つのリハビリ専用フロアを設けています。体の痛みや動きを少しでも良い方向へと導くようにし、患者さんのQOL(生活の質)を向上させることをめざす当院の診療において、物理療法、運動療法といった理学療法、すなわちリハビリはたいへん大きな意味を持ちます。幅広い部位に、高い専門性を持って対応しており、病気やケガを治療するだけでなく、治療の先にある理想の生活に向けたリハビリを提案しています。ご高齢の方から成長期のお子さん、アスリートまで、ニーズに合わせてきめ細かく対応できるのも強みです。

どのような患者さんが多くいらしていますか?

板倉剛院長 神保町整形外科2

地域のかかりつけクリニックとしてスタートした当院ですが、年々患者数が増え、働き盛りの世代からご高齢の方まで、広く都心部一円から来られるようになりました。連携病院で手術を受けた後のフォローとリハビリを希望して来られる方も増えています。人工関節や骨折などの外傷の治療を受けたものの、術後のマネジメントが十分ではなく、生活に支障が出てしまっているといったご相談も多いです。病院の外来リハビリですべてをカバーすることは難しいですし、患者さんとしても長い待ち時間などの負担が大きいものです。今後も充実した院内設備とスタッフを生かし、各病院と連携しながら地域で一定の役割を果たしていきたいと考えています。

患者主体の伴走医療で「一段上のステージ」をめざす

診療の際に心がけていらっしゃることは何ですか?

板倉剛院長 神保町整形外科3

私たち医療者が一方的に病気を治療するというのではなく、患者さんが主体的に選択し、モチベーションを持って治療に取り組んでもらう「伴走医療」が当院のスタイルです。患者さんと対面で向き合うというより、すぐ横に並んで治療の選択肢を示す、いわば「ガイド役」に徹する姿勢を大切にしています。コミュニケーションを重ねる中で患者さんの気持ちを盛り上げるような声かけをし、幸せな気持ちで治療を完結していただきたい。そうした意識が私だけでなくスタッフにも定着し、クリニックとしてめざす理念がようやくかたちになってきたのではないかと感じています。長い間通院して薬を処方されながら、症状がなかなか改善しないなど、満足のいく治療を受けられなかったという方は想像以上に多くいらっしゃいます。器質的・機能的異常を正すのはもちろん、日常生活の送りやすさを念頭に「もう一段上のステージ」に上がれるようなサポートをめざしています。

リハビリはどのように展開されているのでしょうか?

電気や温熱など機器による物理刺激で鎮痛やまひの回復を図る物理療法と、理学療法士の指導のもとで体を動かしながら、症状の改善や機能回復を図る運動療法を適宜組み合わせて、患者さん一人ひとりの痛みや症状に応じたプログラムに取り組んでいます。自宅でできる内容も取り入れ、患者さん自身が目標を持って進められるリハビリを提案。早期の回復に加え、体幹が鍛えられることで、新たなケガや痛みの予防にも役立ちます。骨盤底筋エクササイズやピフィラティスを専門に学んだスタッフもおり、産前産後や50代からの女性を中心とした尿漏れや頻尿などの悩みにも対応しています。

尿漏れや頻尿にも整形外科的なアプローチを行っているのですか?

板倉剛院長 神保町整形外科4

尿漏れや頻尿イコール泌尿器科と考えがちですが、主に骨盤底筋の緩みによって起こるこれらの症状に対しては、骨盤底筋体操を行うのが一般的です。ところが、医師の指示だけではどの部分にどのように力を入れるべきかがよくわからず、効率的な運動が難しいことも。結果として症状に改善が見られず、「年だから仕方ない」などと諦めてしまうケースも多いようです。当院では理学療法士のノウハウを生かし、より効率的な運動の実践をサポートしています。医療と健康づくりのはざまにあるようなこうしたトレーニングを正しく伝える場は現状多くないため、長くトラブルに悩み続けてきたという方にぜひご提案したいですね。

慢性症状から外傷まで、幅広くカバーするクリニックに

整形外科の医師を志した経緯と、診療を通じて感じるやりがいを教えてください。

板倉剛院長 神保町整形外科5

私はもともと科学者を志して一時は理工学部に進学したのですが、病気の改善という明確な目標を持って取り組める医師の仕事に惹かれ、あらためて医学部に編入しました。父が消化器内科のクリニックを開業していたので、医師という職業自体は身近なものだと感じていましたが、内科で扱う病気というのは治療によって症状の改善をめざせるものがある一方、生活習慣病のように数値を管理しながら長く向き合っていくものも少なくありません。その点、整形外科疾患は適切な治療を行うことで改善へと導ける可能性があり、症状の改善が見込めるまでの期間も短い傾向にあります。やはり、笑顔で帰っていく患者さんの姿を見ることはうれしいですし、結果が見えやすいというところにやりがいを感じます。

リモートワークの増加など、ライフスタイルの変化が患者さんの相談内容にも影響しているそうですね。

感染症の拡大でリモートワークが増え始めたタイミングと同時に、当院でも首や腰の痛みを訴える神経痛の患者さんが急増しました。これは自宅の自室など限られた空間の中で、長時間同じ姿勢を取り続けることが原因で引き起こされる症状です。当院では、仕事中に意識的に体勢を変えて痛みを回避する方法や、長時間の仕事でもつらくなりにくい代替の姿勢を獲得する方法に加え、手軽に取り組める筋トレやストレッチの方法を指導し、症状の改善をめざしています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

板倉剛院長 神保町整形外科6

慢性的な痛みはもちろん、骨折を含めた突発的な外傷を受けた際にも一番に頼っていただけるクリニックでありたいと考えています。例えば、交通事故に遭われた際に、接骨院などにかかるもなかなか良くならないという話はよく聞きます。当院であれば、ケースによっては即日の手術も可能ですし、修復までの日数短縮を期待できる超音波骨折治療器も備えています。身近なクリニックで整形外科の標準治療からリハビリまで一貫して受けられるのは、大きなメリットと考えています。慢性的な痛みや不具合にお悩みの方にも、少しでも状況を変えるためのサポートを提供していますので、ぜひご相談いただければと思います。

Access