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板倉 剛 院長の独自取材記事

神保町整形外科

(千代田区/神保町駅)

最終更新日:2020/04/01

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学校やオフィスが多く集まる神保町は、都心の中でも幅広い年代の人々が集まる場所。その一角に「神保町整形外科」がある。大学病院をはじめ多くの病院で臨床経験を積んだ板倉剛院長が、地元にも近いこの場所でと開院したクリニックだ。近隣に大規模病院が多くありながらも、実はこれまで開業医が少なかったというこのエリアに開業した同院。内装を板倉院長自ら手がけたという院内は、白を基調に木目や石目がやわらかな空気をプラスし、明るく落ち着けるような空間となっている。今回はリハビリテーション施設の充実も行ったという同院を訪問し、院長の治療に対する考え方やクリニックのこれからについて詳しく話を聞いた。
(取材日2019年3月26日)

リハビリテーションで、患者のQOL向上をめざす

どのような患者さんが多くいらしていますか?

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周辺がオフィス街なので、7割ほどは近隣の会社にお勤めの方です。症状としては、デスクワークに起因する腰痛や首・肩の痛みや事故によるケガなどですね。残りの3割は近隣にお住いの高齢者が中心です。周囲に大きな病院はたくさんありますが、実は当院のような開業医がとても少ないんです。手術が必要なものについては大きな病院でしっかりとした治療を受けることはできても、腰が痛い、足が痺れるなどの手術適用とならない軽い症状に対してきめ細かにケアのできる場がこれまでほとんどなかった。ですので、地元の方からは「ようやくできて良かった」と言っていただけることが多いです。これまで腰の痛みを内科で相談されたりしていたそうなので、そちらから紹介でいらっしゃる方も。また、長引く痛みを抱えて数軒受診した後に当院にたどり着いたという方も多いです。近隣ではリハビリ施設が限られているので、リハビリを求められての通院も多いですね。

診療フロアとは別に、リハビリ専用のフロアを設けられているのですね?

はい。2017年のオープン時には1フロアで、診察室の隣にあるリハビリ室のみでした。都内ではリハビリ施設を備えたクリニックが少ないようで、多くのご利用をいただき、上のフロアが空いたことをきっかけに2018年9月にリハビリテーション専用フロアとして整備させていただきました。痛みや動きの悪さを少しでも良い方向へと導き、患者さんのQOL(人生の質)を向上させることをめざす当院の治療において、物理療法、運動療法といった理学療法、すなわちリハビリテーションは大変大きな意味を持っています。今後はさらに下のフロアも整備し、現在12人いる理学療法士もさらに増員し、リハビリテーションの規模を拡張する予定です。

どのようなリハビリを展開していらっしゃいますか?

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患部の状態や痛みの程度など、患者さんの症状に合わせ、器機によって電気や温熱などの物理刺激を与えて鎮痛や麻痺の回復を図る物理療法と、理学療法士の指導を受けながら体を動かして症状の改善や機能の回復を図る運動療法を組み合わせて行っています。現在12人が在籍しているリハビリスタッフには、高い専門性を持つベテランも多く、手のリハビリや足のリハビリなど、専門性が求められるリハビリにも対応しています。また、近隣病院との連携による、術後患者のリハビリテーションも増えつつあります。手術直後の傷のチェックからさせていただき、抜糸までの消毒といった術後ケアとリハビリをセットでご提案しています。手術後の経過は初期治療が大きく影響することも多いので、ご相談いただければと思います。

「治らなくても満足できる治療」を実践するために

どのようなクリニックをめざしていらっしゃいますか?

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当院自体はあまり特色のない「なんでも見られて満足のいく治療ができる昔ながらの診療所」にしたいと思っているんです。ここで治療できないものに関しては、大きな病院と連携を取ってご紹介しています。通いやすさや治療の得手不得手も含め、患者さんのご希望も伺いながらご紹介する病院を決めています。今後は徐々に予防分野の必要性が高まると思いますので、骨粗しょう症の検査・治療にも力を入れていきたいと考えており、全身型の骨密度測定装置も導入しました。近隣の内科などに対してもオープンラボのような形でお貸しして、その中で骨粗しょう症の疑いのある患者さんはこちらで診察するような連携も取れるといいな、と考えています。

診療の際に心がけていらっしゃることはありますか?

患者さんに今までの治療のお話などを伺うと、ずっと同じ症状なのに同じ薬を処方され、通院のスパンも長く、あまり満足のいく治療を受けられなかった、という方が多くいらっしゃいます。そういう方たちに対して、症状を少しでも変えてあげられるような治療を、というのは常に心がけています。また、患者さんには「ここに来たら楽しかった」と思ってお帰りいただけるようにはしたいと考えていますね。忙しくなってくるとだんだんコミュニケーションにしっかりと時間を割くことが難しくなるところはあると思いますが、僕だけでなくスタッフにもコミュニケーションの時間はきちんと取るようにお願いをし、おざなりにならないようにしたいと思っています。

患者さんへのホスピタリティーを高めることも重要だとお考えなのですね。

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はい。整形外科の治療においては「治せるところ」と「治せないところ」がだいたい決まっています。すべての痛みを治療によって取り除くことは難しいという現状もあるのです。ただ、たとえ治療結果として症状が治っていなかったとしても、患者さんにご満足いただくことは可能だと考えます。治療結果のいかんに関わらず、患者さんに「来て良かった」と思っていただけるクリニックでありたいという思いは強くあります。そのため、私自身はもちろん、受付、会計やリハビリ、注射といった処置など、それぞれを担当するスタッフに、ホスピタリティーをもって接するように常に求めています。

治って帰っていく姿にやりがいを感じて整形外科へ

医師をめざされたきっかけを教えてください。

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実はもともと科学者になりたかったので理工学部に入学して勉強をしていたんです。しかし、医師という仕事に興味を持ち、改めて医学部に編入しました。科学者は自身の研究が製品として世に出るまでに時間がかかり、結果が見えづらいところがあります。その点、医師は治療を通じて患者さんの病気が改善していくところをずっと見ていくことができます。目標を持って取り組めるのが面白いところだと思いますね。

ご専門として整形外科を選ばれたのは?

僕の父は消化器内科の医師で、都内で開業していました。ですので医師という仕事自体は身近なものではあったのですが、自分の道としては内科の選択肢は少し違うな、と。内科で扱う病気は、治療を行えばすぐに改善して治っていくものよりは、長く向き合っていくものが多い。しかし、整形外科は正しい治療を行えば比較的改善する可能性が高く、症状が改善するまでの期間も短いものが多いのです。やはり、治って帰っていく人を見ることは楽しいですし、結果が見えやすいところはやりがいを感じる部分ではあります。

今後の展望とドクターズ・ファイル読者に向けてのメッセージをお願いできますか?

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最終的には日帰り手術を含む幅広い治療をここで完結できるよう、さらに充実させていきたいと考えています。また、実際にクリニックを運営してみて、この場所が患者さん同士のコミュニティとしての機能も果たしていることに気づきました。患者さん同士やスタッフとの会話を楽しみに、ご来院されている方も多いようです。今後も地域の皆さんにとって拠りどころのような場所であり続けたいと思っています。痛みはつらいものですが、治療を通して少しでも症状によって起こる「嫌な気持ち」を軽減できればと願っています。そのためには、痛みをマネジメントする方法や日常生活上の注意なども丁寧にお伝えしています。こうした取り組みも通して、皆さんにはもっと治療を楽しんでいただければと思います。

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