和田 昌久 院長の独自取材記事
オリーブ歯科 こども歯科
(春日井市/高蔵寺駅)
最終更新日:2024/10/17
春日井市庄名町の住宅地に立つ「オリーブ歯科 こども歯科」。隣にスーパーマーケットがあり、買い物ついでに立ち寄ることもできる立地にある。駐車場は9台分と広く止めやすい。和田昌久院長は岐阜県出身で、大学卒業後、複数の歯科医院で経験を積み開業した。「この地域に開業したからには、この地域の方々の歯の健康を守る責任があります。そのためにまず虫歯を作らないよう予防に力を入れていきたい」と和田院長。インタビュー中は終始明るい笑顔で話も明快、フランクな人柄が魅力的だ。スタッフも専門性が高く、何でも気軽に相談しやすい雰囲気がある。いずれは予防メインの歯科医院になることが理想、と話す和田院長に予防の大切さやめざすところを聞いた。
(取材日2024年10月4日)
将来のため、乳歯の段階からの予防に注力
こちらの場所に開業した経緯を教えてください。
小児歯科と予防に力を入れて、ご家族そろって気軽に通ってもらえる歯科医院にしたいと思っていましたので、繁華街ではなく郊外の住宅地にある土地を選びました。ここは比較的若い世帯も多く、隣にスーパーマーケットがあるので買い物ついでに来やすいのではないかと考えたことも大きいですね。開業して7年余り、患者さんは小さなお子さんから、学生さん、中高年の方、高齢の方と幅広く来てくださっています。地域性でしょうか、皆さん、温厚な方が多いと感じます。開業時小さかった子が今では小学生になり、親御さんと一緒に成長を見守ってきたようで感慨深いです。
院内は「オリーブ」のイメージどおり、木の優しい雰囲気がありますね。
ありがとうございます。「オリーブ」は平和の象徴といわれ、爽やかで明るいイメージがありますよね。もともとウッディーな感じが好きでしたので、どなたにも、特にお子さんにも怖くない、くつろげる空間をめざしました。5つの診療ユニットはすべて広く余裕のある造りで、壁際にベンチを設けていて、親御さん、きょうだいそろって一緒に入っていただけます。診察を見ながら、親御さんに内容を理解してもらうことにも役立っていますね。天井にモニターを取りつけているユニットもあり、お子さんは動画を楽しみながら治療や処置を受けることもできます。
なぜ「こども歯科」と院名に加えられているのでしょうか?
赤ちゃんはまっさらな、虫歯の菌のない状態で生まれてきます。成長につれて虫歯や歯周病など問題が発生し、それから歯科医院に行って治療するのがかつての時代でした。私も開業前に勤務していた頃は大人の治療に多く関わっていたのですが、中にはせっかく治療しても問題が再発し、また治療を繰り返す方もいらっしゃいました。大人の患者さんのそうした悩みや後悔のお言葉をたくさん聞いてきましたので、治療後のメンテナンスや生活習慣の改善、また何よりも悪くなる前の予防が大事だと痛感しました。では、いつから予防すればいいのかと考えていくと、幼少期に行き着いたのです。小さい頃に虫歯にならないようにケアをすれば、その後も虫歯にならない可能性につなげられると考えていますので、お子さんの予防、特に究極の予防である、乳歯の予防に注力したいと思いました。
親にも丁寧に説明し、ともに虫歯0をめざす
3歳まで虫歯を作らないことが重要だと伺いました。
はい。乳歯が虫歯になってしまうと、その後に生えてくる永久歯にも何らかの問題が起こるリスクが高いといわれていますので、乳歯の段階で虫歯にならない口内環境をつくっておくことが大切です。乳歯は生後6ヵ月頃から生え始め、3歳ぐらいで生えそろいますので、まずその期間、虫歯0であることをめざします。物心がついて「歯医者さんが怖い」と思う3歳前から歯科医院に通って予防する習慣をつけておくと、虫歯0を達成しやすくなると思います。小さい頃からの予防が習慣になれば、それは大人になっても続くと思いますので、生涯ご自身の歯を守ることにつながるのではないでしょうか。今は歯と体の状態が関連することがわかってきていますので、健康な体のためにも早めに予防を習慣にしていただきたいと思います。
子どもの予防ではどのようなことをするのですか?
初診のカウンセリングではお口のことだけではなく、普段の食事やおやつ、生活リズムのことなどもお聞きし、その後、虫歯リスク判定の検査をして現状を把握します。もし虫歯があれば、治療ではなく虫歯進行の抑制の処置をします。4歳くらいからはエックス線撮影機器やレーザー測定器による検査もできますので、それらにより精密な診断を行います。フッ素塗布、歯磨き指導も行いますが、力を入れているのは親御さんへの説明です。乳歯の予防の重要性についてはもちろん、適正な飲食回数、口呼吸の弊害、適切な姿勢の大切さなど、日常生活で意識していただきたいことをわかりやすくお伝えしています。私は小児歯科の勉強会にも多く参加し、自分が学んだことをすべて患者さんに還元したいと思っているのです。短い待ち時間にも知識を得ていただきたいと思い、院内のあちこちに豆知識を掲示しています。
親が知識を持つことも大切なのですね。
はい。私たちプロが予防を行うのは定期的とはいっても数ヵ月に1度です。お子さんと日常を過ごす親御さんに「虫歯にならないための口内環境づくり」について知っておいてほしいと思うのです。もし虫歯になったとしても、定期的に歯科医院に通っていれば早く発見し、虫歯進行の抑制のためのケアをして、アドバイスもできますからね。最近ではありがたいことに定期的に通ってくださるご家族も増えて、子どもたちの弾む声でにぎやかなこともありますね。痛くなってから歯科医院に来て治療をしていては「歯医者さんは怖い」と思ってしまい、楽しく通院することは難しいでしょう。当院では帰る前に小さなおもちゃをプレゼントしていて、それを楽しみに来てくれているのだろうなとも思っていますね。
地域の人々の健康な生活のサポートを
お子さんと接する時に心がけられていることはありますか?
歯科医院に来ることがストレスにならないように、ここでは嫌な思いをさせないことをまず一番に心がけています。痛いこと、怖いことはしません。当院のスタッフはパートも含めて8人、すべて歯科衛生士で予防のプロです。育児経験者もスタッフとして在籍していて、私も2児の父なのですが、断然、お子さんに対する態度や心遣いはスタッフのほうが上手ですね。親御さんへの説明や、定期的なカウンセリングでお気持ちを聞き取ることもスタッフは丁寧に誠実に取り組んでくれています。この地域で開業したからには、この地域の方々の歯の健康を守ることが私たちの責任。この地域の方々の歯が悪くならないよう、そのためにまずは予防に努めることが役割だと考えています。
読者へのメッセージをお願いします。
当院は、お子さんの予防だけでなく、大人の予防にも力を入れています。治療を終えてもメンテナンスを続け、できるだけ多くの皆さんに健康な生活を送っていただきたいのです。ご自身の歯を守るのはご自身です。「一生、自分の歯で食事をしたい」「歯も体も健康でいたい」と考えて定期的に通院される患者さんを私たちは全力でサポートしていきます。一般歯科治療はもちろん行っていますが、それはメンテナンスを続けていたけれども悪くなってしまった方のためにしたいと思います。予防は、歯科医師、歯科衛生士だけが頑張っても駄目で、患者さんだけが頑張っても難しい。お互いにできることをして、ともに健康をめざしたいですね。恩師が「クリニックは自分の映し鏡」とおっしゃっていました。自分が予防を頑張っていれば、おのずとその大切さは患者さんにも伝わるのだろうと思っています。
今後の展望についてお聞かせください。
おかげさまで開業当初に比べ、定期的な予防に来院される方が増え、虫歯の患者さんは減ってきたように思います。いずれ虫歯治療がもっと少なくなって、予防専門の歯科医院となれればそれが理想ですね。お子さんの虫歯0が達成できると、次のお悩みとして多いのが噛み合わせの相談です。当院では初回の無料相談をウェブ予約で承っており、矯正専門の歯科医師に月1回外来診療を担当してもらっています。CTや頭部エックス線規格撮影の機器も備えていますので、私も学びを続け、今後は小児矯正にも力を入れていきたいです。患者さんには、「虫歯が0で良かった」で終わりではなく、虫歯もなく歯並びも整っていて予防がしやすい、より良く噛める、という健康な歯で人生を送っていただきたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯列矯正/66万円~