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吉田 拓人 院長の独自取材記事

よしだ耳鼻咽喉科クリニック

(足立区/五反野駅)

最終更新日:2025/10/21

吉田拓人院長 よしだ耳鼻咽喉科クリニック main

東武伊勢崎線・五反野駅周辺は、足立区の中でもさまざまな年齢層が暮らす活気ある街だ。その駅の改札を出てすぐ目の前にあるのが、2017年3月に開院した「よしだ耳鼻咽喉科クリニック」。吉田拓人院長は、長きにわたり鼻副鼻腔疾患を専門に大学病院で耳鼻咽喉科領域の疾患全般の経験を積んできたベテランの医師。これまでの経験を地域医療に生かすため、主訴を丁寧にヒアリングし、患者にとってより良い治療の提供をめざすスタンスだ。地域貢献の意識が高く、穏やかで優しい吉田院長の人柄も、多くの患者から頼られているゆえんなのだろう。今回は診療へのこだわりや患者との向き合い方をはじめ、9年目を迎えたクリニックの現状を聞かせてもらった。

(取材日2020年3月3日/再取材2025年9月19日)

患者目線を大切に、わかりやすく丁寧な説明と診療

医師を志し、開院に至るまでのご経歴を教えてください。

吉田拓人院長 よしだ耳鼻咽喉科クリニック1

父が耳鼻咽喉科の医師で、叔父をはじめ親族にも医師が多い家系でしたので、医師という職業が身近な環境で育ちました。やりがいのある仕事なのだろうと感じ、私も自然と医師を志していましたね。東京慈恵会医科大学卒業後は同大学病院とその関連病院で18年間にわたり鼻副鼻腔疾患を中心に、手術を含めた診療を担ってきました。その経験を生かした専門的な診療を行えるクリニックを開院したいと考えるようになり、耳鼻咽喉科の医師が少なく、近隣の方が困っているという話を聞いたこの場所での開院を決めました。開院後は、大学病院のように詳しい検査を容易に行うことはできません。だからこそ、これまで培った知識や、多くの症例を診療してきた経験を生かして、極力詳しい検査をしないでも適切な診断ができるよう力を注いでいます。

クリニックのこだわりについても教えてください。

どの世代の方も利用しやすいようにと意識しています。当院は2階にありますが、専用のエレベーターをご利用いただけるので、車いすやベビーカーの方もスムーズに来院していただくことができます。待合室やトイレもゆったりと広めの設計にし、トイレにはおむつ替えシートも用意しています。病院のロゴは「優しい緑色を使ったデザインに」と妻が考案してくれました。お花の中に吉田の「Y」が入っているのがポイントです。

どのような方が来られていますか?

吉田拓人院長 よしだ耳鼻咽喉科クリニック2

老若男女、幅広い年齢層の患者さまがいらしています。近隣にお住まいの方の他、電車で数駅の街から知人の勧めで来られる方も増えてきた印象です。主訴はアレルギー性鼻炎と副鼻腔炎、ストレス性のめまいの他、首の腫れや喉の飲み込みの悪さ、うまく声が出ないなど、他院で診断がつかずこちらに来られることも。診察で悪性の腫瘍が見つかるケースも少なくありません。お子さまの場合は、耳痛やいびき、鼻詰まりが原因の口呼吸、就学児になると聞こえのご相談など、首から上に関するさまざまなお悩みで来られています。

診療を行う上で心がけていることはありますか?

患者さまへ症状をわかりやすく丁寧に説明することです。「今あなたの体はこういった原因で、このような状態になり、こんな症状がでているんですよ」ということをかみ砕いた言葉で伝えることで、「ああ、そうなのか」と納得していただけます。治療方針を説明する時は、病態を理解しやすいように言葉だけではなく、模型や図、電子モニターを一緒に見ながら説明をしていきます。私はもともと人と話すことがすごく好きなんです。リラックスして受診してもらうために、患者さまのキャラクターに合わせた話し方をすることも大切ですね。お子さまに対しては、とにかく怖がらせないこと。自分の目線を下げて声をかけたり、優しい言葉をかけながら極力痛くないように診療を行うようにしています。また、電子カルテが普及してからはパソコン画面に目が行きがちですが、患者さまの目や顔、表情を見てお話をすることも大切にしています。

地域の医院で大学病院のクオリティーの診療をめざす

クリニックの強みをお聞きします。

吉田拓人院長 よしだ耳鼻咽喉科クリニック3

耳や喉に関する診療はもちろん、鼻副鼻腔疾患を専門に治療を行ってきたので、大学病院と同じクオリティーの診療をめざしています。医療機器も新しく十分な性能と思うものをそろえています。特に鼻や喉の奥など、見えない場所を観察するための電子スコープは、痛みや違和感が少ないように細径のものを用意。所見も鮮明に記録することができ、画像を患者さまと一緒に見ながら状態を説明することができます。引き続き、先進の医療の勉強を欠かさず、患者さまに不利益にならないような治療を提供していきたいと思います。

通いやすさのためにどのような工夫をなさっていますか?

オンライン予約と直接来院での受付を導入しているので、急患の方や、インターネットを使いなれないご高齢の方にも対応できるよう、オンラインの受付時間に制限をかけています。保育園や幼稚園から帰ってきたお子さまの体調が悪い場合にも、その日のうちに対応できるよう平日の最終受付を19時までに設定。土曜の診療も行っています。また、ウェブでの予診も取り入れました。患者さまはご自宅にいながらリラックスした状態で入力することができるので、院内で慌ただしく記入して「この訴えを伝え忘れた」という事態も避けられます。私たちスタッフも事前に患者さまの情報を把握できるので、診療計画を立てやすくなり、追加で質問すべきことを考える時間ができるため、より適切な診療につながっていることを実感しています。

舌下免疫療法にも注力されているとか。

吉田拓人院長 よしだ耳鼻咽喉科クリニック4

はい。舌下免疫療法とは、体をアレルゲンに慣らすことで症状の緩和を図ったり、根本的な体質改善をめざしたりする治療法で、現在はスギ用とダニ用の治療薬があります。治療法は1日に1回、錠剤を服用するだけ。舌の下に錠剤を入れるとラムネのような感じで溶けてくるので、それを飲み込みます。味の癖もあまりなく、お子さまでも服用が可能ですし、学生にもお勧めです。症状の抑制が見込めるため、ぜひ受験期間に向けて備えてもらえたらと思います。開始する時期は、スギ花粉が飛散していない6月から11月にかけてが理想です。アレルギーにお困りの方はぜひご相談ください。

「病気を診ずして 病人を診よ」という精神を大切に

耳鼻咽喉科はどういったときにかかると良いですか?

吉田拓人院長 よしだ耳鼻咽喉科クリニック5

風邪をひいた場合でも、鼻や耳、喉に異常を感じた場合は内科ではなく、耳鼻咽喉科を受診していただきたいですね。喉の痛み一つにしても、単純に扁桃腺が腫れて炎症を起こしているというケースだけではなく、他の原因で痛みが生じている可能性があるので注意が必要です。また、嗅覚が落ちていることが原因で風味障害が起こっていることに気づかず「味がしない」と訴え、他科を受診して原因の判明に時間がかかり、治療が遅れてしまう患者さまもいます。迷ったらまず耳鼻咽喉科に相談をしていただき、原因を探るようにしていただきたいですね。

患者さまとの接し方についてはいかがでしょうか。

母校の東京慈恵会医科大学の理念である「病気を診ずして 病人を診よ」という言葉があります。この言葉は、病気を診ることだけにとらわれることなく、病気を抱える患者さまのバックグラウンドから、どうしてその病気になったのかということを考え、心の痛みも理解して全人的な医療を提供するという意味が込められており、私も大切にしている精神です。例えば、めまいは生活習慣や精神的な要素から現れることも多い症状なので、問診では「きちんと眠れていますか?」という質問をします。それに対して、もし患者さまが「7時間眠れています」と回答されたとしても、実は途中で何回も起きている浅い眠りであるなど、睡眠の質の悪さが隠れていることもあるのです。そこまで踏み込んだ質問をしなければ「この方は眠れている、睡眠は異常なし」という間違った材料を手に入れてしまうことになるので、正確な情報を得られるよう、丁寧な問診を心がけています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

吉田拓人院長 よしだ耳鼻咽喉科クリニック6

私の専門分野である副鼻腔炎は、注射製剤を使って症状をコントロールする治療法など、新たな薬剤や治療法が登場しています。そういった先進の医療にも着手しながら、混んでいる大学病院まで行かずとも、同じような治療を提供できる地域のかかりつけ医でありたいと思います。困り事があれば何でも気軽に相談してください。「こんなことで受診したら怒られるかな?」と迷われた場合でも気負わずに、些細なことでも不安があれば相談に来ていただけるクリニックでありたいです。今後も地域の皆さまの力になっていけるように尽力してまいります。

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