藤村 佳樹 院長の独自取材記事
もりもと歯科Tokai
(東海市/聚楽園駅)
最終更新日:2021/10/12
「もりもと歯科Tokai」は、四日市市にある「もりもと歯科クリニック四日市」の分院として2012年に東海市で開業した歯科医院。同法人は2015年1月にも静岡県に「静岡デンタルオフィス」を開業し、東海圏で信頼を得るグループだ。本院の医師やスタッフと連携したチーム医療が魅力で、特にこちらでは予防歯科に力を入れている。定期検診のため来院する患者が多く、その通いやすさが伺える。また衛生面への配慮も大きく、院内感染防止のため口腔外バキュームを導入したり歯を削る器具も患者ごとにその都度交換と滅菌を行ったりなど徹底した対策だ。日々「患者さんにとって良い治療とは何か」を考え、実践している院長の藤村佳樹先生に、たっぷりと話を聞いた。
(取材日2017年4月18日)
新しい土地で覚悟を決め、院長として医院をスタート
まずは、先生がこちらで院長になられるまでの経緯をお聞かせください。
私はもともと「もりもと歯科クリニック四日市」で勤務していたのですが、森本理事長からお声がけいただき、当院の院長として開業させていただきました。現在、歯科医師会の公務も任されおり、学校医の指定も受けていますので、四日市で学ばせていただいた経験を生かして、より一層地域に密着した歯科医院をつくっていきたいと思っています。
先生にとっても大きな転機になったのでは?
そうですね。歯科医師の仕事が好きで、四日市ではとにかく理事長から技術や知識を吸収したいと思って日々診療していました。その姿勢を見てくださっていた理事長に、「お前なら大丈夫。全力でサポートするから、やってみろ」と後押しいただき、院長として開業する決意が固まりましたね。
勉強熱心なところが評価されたのですね。先生がそもそも歯科医師をめざされたきっかけは何でしょう?
私が子どもの頃、自宅の近所にあった歯科医院の院長先生と家族ぐるみで仲が良かったんです。当時、よくその医院に遊びに行ったりしていました。当然その医院で定期的に歯の検診も受けていました。ですから、幼い頃から歯科医師という職業を間近に見ていたんですね。子どもの頃にそのような環境で育ったことで、私は歯科医師への憧れを持ったんだと思っています。それが歯科医師になろうと思ったきっかけですね。今思うとその先生から歯の定期検診の大切さを教わったような気がしています。私が歯科大学を卒業し、歯科医師になったことをその先生はとても喜んでくれました。
反対に、現在そのような印象深い患者さんはいらっしゃいますか?
印象深いというか、今でもお付き合いがある方なんですが、ここで開業して1年目に私が初めてインプラント治療をした患者さんがいらっしゃり、その方とは今でもプライベートで家族ぐるみのお付き合いさせてもらっています。開業して1年目の、なおかつ私にとって初めてのインプラント治療患者さんだったので、歯科医師としてもとても勉強させていただきました。
チーム医療でクオリティの高い歯科治療を提供する
クリニックの特徴について教えてください。
来院されるのは40~60代の方が多いですね。このクリニックの強みとして歯周病治療があります。「他院の診察で歯周病と言われたのだが、治るのだろうか?」などとセカンドオピニオンで来られる患者さんもいますよ。また、私自身の経験からも、予防歯科には力を入れています。歯の健康な状態を維持するためには定期的な検診が必要になるのですが、実際このクリニックには毎月多くの方が定期検診に来られています。メンテナンスは主に歯科衛生士が行うのですが、患者さんごとに担当の衛生士を決めますので、お口の中のお悩みなども気軽にお話しいただけると思います。毎回診てもらう度に違う衛生士さんに患者さんが自分の歯の状態を説明をすることもなく、自分のお口について知ってくれている安心感もありますね。また、こちらには手術室があるので出血を伴う治療や外科的な施術が必要な治療などにも対応しています。
スタッフやドクター同士の連携も充実していると伺いました。
「もりもと歯科クリニック」は本院の四日市と当クリニック、静岡にも分院があるんです。いろいろな分野の先生がいるので情報共有をすることができます。そうすることで、患者さんにとってどういう治療が一番良いのかを検討することが可能になるんです。そうして患者さんにクオリティの高い医療を提供できるよう努めています。また先生方がお互いに症例を発表し、知識の吸収が出来るため、日進月歩で進んでいく新しい歯の治療にも対応していけます。これはとても大事なことなんですね。さらに、院内にはスタッフミーティングルームがあり毎朝、医師・歯科衛生士・助手・受付の全員でミーティングを行っています。患者さんからこんなことを言われたとか、こんな情報があったなどみんなで情報交換をして、ここはこのように対応しようとか、こう改善しようなど話し合い、医院の質を高めるようにしています。
こちらのクリニックでは衛生管理と滅菌処理を徹底なさっているんですね。
はい、患者さんが安全で安心できる歯科医療が受けられるように診療環境の改善に取り組んでいます。例えば、先進の歯科用CTを取り入れ、診断の精度を上げていたり、専用オペ室をきちんと設けて外科治療の衛生管理を徹底したりしています。他にも口腔外バキュームという機器を導入することで、治療時に口腔内から飛散した唾液や歯垢などを素早く吸引し、クリーンな医療環境を維持しています。院内感染防止も非常に気をつけていて、歯を削るハンドピースなど、さまざまな種類の器具を患者さんごとに毎回交換しています。一度使った器具は使い回しはしません。使用後には滅菌用の袋に入れてから、滅菌器にて滅菌処理を行います。その滅菌処理した器具を使用する際は患者さんの前で、袋から取り出しています。患者さんからも「器具の使い回しはしないんだね」と言っていただけることもあり、安心していただけていると思います。
歯を残すことを一番に考え、予防歯科に重点を置く
痛みを感じにくい治療とはどういったものでしょうか?
通常は痛みをとるために麻酔注射をしますよね。最近の注射針は以前よりかなり細くなっていますが、注射ですからどうしても刺すときに痛みがあり、苦手意識を持たれている方は多くいらっしゃいます。そういう方に対して、ご希望があれば空気圧で歯茎の中に麻酔をするという方法で麻酔を行うことができます。それが痛みを感じにくい治療につながっています。針のない麻酔なので患者さんが感じる痛みを最小限に抑えられます。患者さんからすると歯茎にフッと風が来るような感覚だそうです。針を刺す恐怖感もないですし、少量の麻酔液で素早く行えますので、特に子どもの患者さんや持病をお持ちの患者さんには安心していただけています。
健康な歯を保つための秘訣を教えてください。
私は基本的に毎日4回歯磨きをしています。朝起きた時、出勤してすぐの時、昼食後、そして夜の4回です。毎日の歯磨きが大切なのは当然ですが、大事なのは毎回の歯磨きで手鏡などを使い、きちっと歯ブラシが歯に当たっているのかを確認しながら歯を磨くことです。実は全体を磨いているようで、同じところばかり磨いていたりする癖があったりします。きちっと全体を磨けているのかを目で確認することで、そういうことが防げますよ。また治療が終わって歯が健康な状態になればそれで終わりというわけではなく、その状態を維持するためにも定期的な検診、メンテナンスが必要です。痛い思いをしないためにも、しっかり予防していくことが大切ですね。
最後に読者にメッセージをお願いします。
当クリニックはホームページが充実しており診療内容などがいろいろと記載されています。情報開示にも気を配っており、治療費もこまかく載せています。ぜひ来院前によくお読みいただければと思っています。皆さんにお伝えしたいことは、歯科医院は歯が痛くなってから来るところではないということです。定期的なチェックで予防することがとても重要。ぜひ2~3ヵ月に1度ぐらいのペースで、それこそ散髪やネイルに通うのと同じように定期検診を受けていただきたいですね。そして80歳で20本の歯を残す、ということを目標にしてほしいです。そのためにも歯医者にはぜひ気軽な気持ちで来ていただきたいですね。