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古形 芳則 院長の独自取材記事

こがた内科・ハーバーランド リウマチクリニック

(神戸市中央区/神戸駅)

最終更新日:2021/10/12

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JR神戸駅に隣接しているプロメナ神戸の3階にある、2017年開院の「こがた内科・ハーバーランド リウマチクリニック」。同院は神戸大学医学部を卒業した後、大阪赤十字病院や北野病院などで経験を積み、現在も神戸大学医学部附属病院で週1回の外来診察を続けている古形芳則院長が、患者が通いやすい場所にこだわって開業。古形先生の専門であるリウマチや膠原病の免疫疾患の知識を生かした診療を行いつつ、内科全般を扱う。遠方から通う免疫疾患の患者だけでなく、一般内科の症状を訴える地域の患者も増えつつあるそうだ。開院当初の思いと今後のクリニックについて院長に詳しく話を聞いた。

(取材日2018年10月31日)

総合内科の視点から、専門の免疫疾患の治療に尽力

こちらは内科とリウマチ科のクリニックなのですね。

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はい。内科からリウマチ、膠原病などの免疫疾患を専門にするようになったので、開院する時には、得意分野を生かしつつ内科全般を診ることができるクリニックにしたいと考えました。大学卒業後に内科の研修医になり、救急部で勤務したんです。その後、大学に戻って免疫内科で診療を担当しながら研修を重ねました。だから、内科の一部としてリウマチや膠原病の治療も行っているというイメージです。リウマチというと整形外科にかかっておられる方も多いですし、内科とリウマチ科は学会が分かれていますが、僕の認識では一続きなんですよ。実際、リウマチの患者さんの血圧やコレステロール値などを診たり、リウマチを疑って受診された方が他の疾患の薬の影響だったということもあります。総合的な内科の視点から診察することが、患者さんのメリットにつながると思っています。

内科から救急、その後免疫疾患に関心を持たれた理由を教えてください。

救急部には自ら志望して行きました。自分の患者さんが急変した時に、自分で診られるように経験を積みたいと思ったからです。毎日、救急車で運ばれて来る患者さんばかりを診るわけですから、さまざまな病気、さまざまな対応を学べました。重症であっても助けられるときもあるし、タイミングや治療法の問題で助けられないこともありました。その中で、ショックが原因で亡くなるのを何とかできないかと思い始めたんです。出血や火傷、多発外傷、肺炎などでショック状態になることがあるでしょう。体の傷は治るけど、ショックのために命を落としてしまう。そのショックを起こしている炎症をコントロールできないかと思ったんです。炎症には免疫が関わっていて、もともと学生の頃から免疫については興味があったし、免疫について勉強したらわかることがあるのではないかと考えました。そこで、大学に戻って臨床医として働きながら研修を積むことにしました。

大学に戻られて、どんな経験をされたのですか?

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その頃は、リウマチや膠原病の薬や治療法がいろいろ出てきて、治療の選択肢が増え、大きく変化があった時期でした。最近ノーベル賞で話題となったがん免疫治療薬は免疫を復活させるためのものですが、その逆の発想で免疫を止めるための治療法が出てきた頃だったんです。今までさまざまな治療を試みても治らなかった病気が治るようになったりして、進歩していく流れの中でやりがいを感じながら治療にあたることができましたね。幸い、後に続いてくれる後輩もいて、病棟医長や外来医長としても一通りの経験を積ませていただきました。

幅広い視野で、患者の健康をトータルにサポート

大学病院で勤務されていた頃と、開業後はどんな違いがありますか?

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例えば大学病院には、かかりつけ医でリウマチと診断され、なかなか治らずに重症化した方が来られることもあります。病院側も「リウマチの治療」という意識からのスタートです。でも開業医には、何の病気かわからない患者さんや、リウマチと思って来てみたら痛風だったという患者さんもおられます。診る病気の幅が広いですね。リウマチの患者さんにも「そろそろインフルエンザの注射もしておこうか」とか、「血圧は大丈夫かな?」とか患者さん一人ひとりに合わせて対応できます。そういうバリエーションが広がっていくのが開業医のおもしろさだと感じています。専門的な治療をしながら、大規模病院では発揮しにくい機動力を生かして幅広く診療を行っていきたいと思います。

具体的な診療内容を教えてください。

この辺りは企業や住宅地も多く、血圧やコレステロールのチェックで来院される方もいらっしゃいます。痛風の患者さんも意外と多く、食生活の話をすることも。骨粗しょう症の危険性がある人もいらっしゃいますね。骨折してからよりも骨折する前に発見して、ここで検査しつつ値を見ながら予防を呼びかけています。大規模病院では、病気を治す以外の処置をすることはまずないですが、ここでは予防のために「一度検査しておこう」と勧められます。その結果、数値的に危ない人が結構おられるので、それ以上悪くならないための予防の話ができます。薬を使う時にもスクリーニングで投与する前の状態をチェックしておいて、服薬して大きな変化がないかを見ていきます。そんなふうに患者さんの先のことを、こちらからアプローチしていく診療を行っています。

この場所で開院されたのはどんな理由からですか?

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大学病院で診ていた患者さんが引き続き来られることと、リウマチの患者さんが遠方から来られることを想定したんです。そうすると、新快速電車が停まる駅で、杖をついて歩く方も多いから、駅から傘を差さずに、階段を使わずに来られる場所がいい。その条件で探していたところ、ここが候補に挙がりました。新快速の停まるJRと地下鉄、少し離れて神戸高速も走っているし、バスも通っている。利便性の面を一番に考えて決めました。実は僕は医師になったけれど、子どもの頃から病院やお医者さんが嫌いだったんですよ(笑)。だから患者さんも病院に来るのは嫌な方もいると思います。せめて帰りに楽しい思いをしてもらえたらいいなと思って、周りにお店が多い場所を選んだのも理由の1つです。お子さんを連れてきたお母さんが、近くの子ども向き施設で遊んで帰るのを楽しみにしているという話を聞くと、僕もうれしくなります。

専門レベルの治療を受けられる便利なクリニックに

診察にあたって心がけておられるのはどんな点ですか?

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医療の内容で答えを出すことです。だから患者さんの要望にだけ沿う答えはしないこともあります。患者さんからは「はっきりものを言う医者だな」「優しくないな」と思われているかもしれませんね(笑)。例えば「眠れないから睡眠導入剤を出してほしい」と言われたら、「じゃあお薬出しておきますね」と答えるのが優しい先生なのでしょうが、僕は「薬を飲まなくても、夜眠れなければ、まず昼寝をやめたり運動したりして、日常生活を改善してみませんか?」とお伝えします。必要のない薬を患者さんが飲むのをできるだけ避けたいのです。「自分の親や友人でも同じことをするか?」と常に自問しながら診察するようにしています。

それでも、患者さんは先生のお考えに理解を示されるそうですね。

薬については他にも、必要以上のお薬を飲んでおられる患者さんと押し問答のようになってしまったことがありました。そのときは「先生に怒られた」と、おっしゃっているのを聞いたスタッフが、「先生は怒っているのではなく、あなたの体のことを思って言っているのだから大丈夫ですよ」とうまくカバーしてくれました。開院前から知っていて、手助けをしてもらっているスタッフなので、教えられることのほうが多いですね。そういう協力があって患者さんも僕の方針を理解してくれるようになってきたと思います。

リウマチを心配される読者へメッセージをお願いします。

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リウマチは30~50代が発症のピークで、朝起きた時に手がこわばる、握りにくいなどの症状が出ます。ただ、検査をするとリウマチでないこともあるのですよ。原因がわかると安心できるので、気になれば受診してください。リウマチの患者さんの予防法は、禁煙と歯周病の治療で、この2点は医学的にも証明されています。若くして膠原病になってしまった女性の患者さんが、治療のかいあって就職や結婚、出産などのライフイベントを無事乗り越えられる例も多くなってきました。大学病院から続けてこちらへ通ってくださるようになった患者さんもおられて、長い付き合いが必要な病気ですが、僕はそういう方のお役に立ちたい。大きな病院には通いにくい患者さんに、安心して通院してもらえるクリニックでありたいと思います。

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