歯を守るプロフェッショナル
歯科衛生士と取り組む予防歯科
長居あいしょう歯科
(大阪市住吉区/長居駅)
最終更新日:2022/08/04
- 保険診療
近年、その重要性が広くいわれるようになってきた予防歯科。歯科衛生士が行うプロフェッショナルなケアは、虫歯や歯周病の予防に大きな役割を果たしている。大阪市住吉区にある「長居あいしょう歯科」の楠原愛将院長は「歯科衛生士は、虫歯や歯周病の予防に関する知識とスキルを持ったプロフェッショナル。単なるクリーニングを超えたプロフェッショナルなケアを行うことができる歯科医療職なんです」と語る。幅広い年代への予防歯科に注力し、歯科衛生士が多数在籍する同院では、患者に合わせた口腔ケアのアドバイスはもちろん、食生活や子どもたちへの食育アドバイスまで幅広く患者の人生に寄り添った虫歯・歯周病予防を行っている。そこで今回は、楠原院長に予防歯科の必要性やPMTCといわれる歯のクリーニングの流れを聞いた。
(取材日2022年7月4日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q自分でケアしていますが、歯科医院での予防も必要なのですか?
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A
セルフケアに取り組むことはとても素晴らしいことですので、ぜひ続けていただきたいと思います。それでも歯科医院での予防歯科をお勧めする理由は、お口の健康を維持し続けるためにはプロフェッショナルケアをさらにプラスしていただきたいと考えるからです。予防歯科は単に歯を磨いているだけでなく、虫歯や歯周病のチェックをしたり、できてしまった歯石を除去したり、汚れがつきにくくなるようなケアをしたりとさまざまなことを行っています。虫歯や歯周病は治療することができますが、治療をしても完全に元の状態に戻すことはできません。大切な歯を守るためにはセルフケアとプロフェッショナルケアで予防することが想像以上に大切なんです。
- QPMTCとは、どのようなものなのでしょうか?
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A
PMTCとは、歯科衛生士が専用の器具を使って徹底して行う歯の清掃のことです。PMTCを行うと、歯の表面についた細菌が作り出すぬるぬるしたバイオフィルムや、食事による着色汚れを取ることができます。終了後は歯の表面がつるつるになり、健康的で美しい歯の色を取り戻すことが期待できますよ。また、歯のエナメル質を守るため、最後に仕上げとしてフッ素を使用して歯をコーティングします。汚れがつきにくい強い歯になれば、虫歯の予防にもつながります。また、歯周病の方も、歯肉の数ミリ下までプラークの除去を行うPMTCを繰り返すことで歯肉の状態が変化していくのを感じていただけるのではないかと思います。
- Q予防歯科への取り組みについて教えてください。
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A
当院はスタッフ一同が、プロとして予防歯科に意識高く取り組んでおり、常に技術向上をめざしています。常に最新の情報にふれることはもちろんですが、それ以外にも月に1度はお互いにメンテナンスを実践し、技術の向上と同時に接遇の向上もめざしています。自分自身もメンテナンスを受けることで、プロによるクリーニングの心地良さを追求しながら、椅子の角度やバキュームの角度、うがいのタイミングなど、あらゆる面で患者さんの気持ちに寄り添えるようにと全員が考え工夫しています。皆さんのご意見は、成長のチャンスと捉えているスタッフたちですので、何かお気づきの点があれば気軽にお声がけください。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1予約
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まずは、予防歯科を希望する旨を伝えて予約を取ろう。「歯科医院は予約が取りにくい」というイメージを払拭するべく、同院ではスタッフの数を増やすことで予約枠の拡充を図っているそうだ。また、同院では「子育て世帯にこそ予防歯科を」という考えのもと小さな子ども連れでの受診も歓迎しており、有保育士資格のスタッフによる託児サービスが利用可能。予約時に合わせて確認したい。初診時には保険証を忘れずに持参しよう。
- 2個室カウンセリングルームでのヒアリング
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問診票を記入後は、カウンセリングルームでスタッフによるヒアリング。カウンセリングルームはプライバシーに配慮した完全個室なので、他の人の目が気になりにくい。気になることはなんでも相談しよう。また、心配なことや治療への希望がある場合は、この時に遠慮なく伝えてほしいとのこと。
- 3検査
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歯や骨の状態を確認するためにエックス線撮影を行う。気になる箇所がある場合には、CTも合わせて撮影する。その後、歯科衛生士による口腔内のチェック。初期に自覚症状がほとんどない歯周病も、歯と歯肉の間の歯周ポケットの深さを調べることで進行の状態がわかるとのこと。また、セルフケアの状況も確認。歯の形や歯並び、磨き方の癖によって、患者それぞれ汚れがついている場所は違うそうだ。
- 4メンテナンス開始
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状態確認後は、歯科衛生士が専用の器具を使用して丁寧にクリニーニングを行う。歯の裏側や側面など、自分ではケアしにくい部分まで専用の器具で丁寧に清掃していく。歯周病の人はこの時、歯と歯肉の間についた歯石をきれいに落とすことが歯肉の状態の改善に向けた第一歩になるとのこと。最後に歯の表面を研磨しフッ素を塗ることで、汚れがつきにくい、自然な白い歯へと仕上げていく。
- 5アニメーションを使った説明
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メンテナンス終了後は、歯科衛生士による現状の説明。予防歯科では口腔内の状態を患者が把握することが何よりも大切になるため、検査画像や説明用アニメーションを使用して丁寧に行われる。また、より良いホームケアを実践するためのアドバイスも。よく聞いて日々のケアに役立てたい。最後は次回の予約を取って終了。次回までの期間は人によってさまざまだが、良い状態を維持するためには続けていくことが大切だ。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。