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舌下免疫療法で体質にアプローチ
ダニとスギ花粉症の根治をめざす

医療法人 泉川クリニック

(大阪市旭区/関目高殿駅)

最終更新日:2025/01/14

医療法人 泉川クリニック 舌下免疫療法で体質にアプローチ ダニとスギ花粉症の根治をめざす 医療法人 泉川クリニック 舌下免疫療法で体質にアプローチ ダニとスギ花粉症の根治をめざす
  • 保険診療

現在、国内における花粉症の患者数は約3000万人と推計され、日本で特に多いアレルギー疾患である。花粉症の季節になると、内服薬や点鼻薬で対処している人もいるだろう。しかし、体内にアレルゲンを少しずつ取り込み、体質そのものに働きかけることで、花粉症の根本的な改善をめざす皮下免疫療法や舌下免疫療法といった方法もある。特に、舌下免疫療法は自分で治療薬を飲み込むため通院回数も少なくて済み、痛みや副作用も少ないという。「泉川クリニック」の泉川雅彦院長は、アレルギー疾患の診療経験を豊富に持つドクターで、舌下免疫療法にも力を注いでいる。そんな泉川院長に、舌下免疫療法の特徴、治療の流れ、どのような人に勧められるかなど、詳しく話を聞いた。

(取材日2024年12月26日)

自分で治療薬を飲み込む舌下免疫療法は、負担も副作用も少なく、症状の根本的な改善が期待できる

Q舌下免疫療法とは、どのような治療法ですか?
A
医療法人 泉川クリニック 根本からアレルギー症状の改善をめざす舌下免疫療法

▲根本からアレルギー症状の改善をめざす舌下免疫療法

アレルギー疾患に対し、点鼻薬や内服薬を用いる薬物療法は対症療法といって、症状を抑え込む目的の治療法です。一方、体質の変化を図って根本からアレルギー症状の改善をめざす方法もあります。従来は皮下注射で原因物質、アレルゲンを少しずつ投与する皮下免疫療法が行われていました。しかし、長期間病院に通い続けなくてはならず、ハードルの高い治療法でした。それと比べ、舌下免疫療法はご自分で治療薬を飲み込むので負担が少ない治療法です。また、痛みも少なく皮下免疫療法よりも副作用が少ないといわれています。スギ花粉症に対する舌下免疫療法は2014年から、ダニに対する花粉症は2015年から保険が適用されるようになりました。

Q治療を受けると、どのような変化が期待できますか?
A
医療法人 泉川クリニック 舌下免疫療療法について解説する泉川院長

▲舌下免疫療療法について解説する泉川院長

個人差はありますが、舌下免疫療法は症状の根本的な改善が見込める治療法といわれています。また、目や鼻の症状だけでなく、咳や喘息に対しても改善が期待できます。子どものアレルギー性鼻炎では、将来、喘息を発症する割合が減ることも報告されています。ただし、舌下免疫療法はダニとスギ花粉の花粉症に対する治療方法であるため、ほかのアレルゲンが原因の場合や、症状が重篤な方、複数のアレルギー症状を持つ方には十分な改善が期待できず、注意が必要です。

Q舌下免疫療法はどのような人にお勧めですか?
A
医療法人 泉川クリニック 舌下免疫療法について気になる人は相談を

▲舌下免疫療法について気になる人は相談を

夜中に鼻詰まりや咳込みで目覚めてしまうほど、ダニやスギ花粉による花粉症の症状がひどく、薬の服用だけでは抑えられない人にお勧めの治療法です。また、眠気など副作用のある薬の服用をやめたいと考えている人、多忙でクリニックへの通院が難しい人、注射による痛みが苦手な人、長期間、症状の抑制が期待できる治療を希望する人にもお勧めです。反対に、スギやダニが原因でない人、重症な気管支喘息の人、がんや心疾患など全身の重篤な疾患を患っている人、妊娠している人、感染症に罹患している人などは舌下免疫療法を受けることができません。

Q治療の流れを教えてください。
A
医療法人 泉川クリニック 患者によって治療を始める時期は異なる

▲患者によって治療を始める時期は異なる

まず、診察を受けていただき、その後、アレルギー検査を実施します。その結果を確認した上で、舌下免疫療法が適応であるかどうかを診断します。初回のアレルゲン投与はクリニックで行います。投与した後、副反応がないか30分程度、経過観察をします。それ以降はご自分で、アレルゲンを含む治療薬を1日1回舌の下に滴下し、2分間保持した後に飲み込んでください。その後、5分程度はうがいや飲食を控えます。治療開始後7〜14日間は、アレルゲンの量を徐々に増量して体に慣れさせていきます。8日目以降は、毎日同量の治療薬を投与します。これを3~5年程度、継続します。通院のペースは1ヵ月に1回程度です。

Q治療を受ける際に注意すべきことを教えてください。
A
医療法人 泉川クリニック 一人ひとりの患者に寄り添い、丁寧な診療を心がける

▲一人ひとりの患者に寄り添い、丁寧な診療を心がける

舌下免疫療法は、最低でも3年程度は継続しなければいけないため、1ヵ月に1回、通院し続けられることが大切になります。舌下免疫療法の副作用として、咳や喉の不快感、口腔内のかゆみや腫れ、唇の腫れといったものが報告されています。それらの副作用は、治療開始直後と花粉飛散シーズンに出やすくなるため、スギ花粉の飛散時期が過ぎた5月から12月くらいまでが新規治療に適した時期となります。早期に治療を開始したほうが、翌年のスギ花粉による花粉症の症状を抑えられる可能性が期待できますので、できるだけ早めにご相談されることをお勧めします。

ドクターからのメッセージ

泉川 雅彦院長

舌下免疫療法は優れた治療法ですが、一般にはまだそれほど浸透していません。舌下免疫療法をスタートすると長期的に薬を使用することになりますが、長い目で見た場合、治療期間の長さよりも、アレルギー症状のない快適な生活をめざせることのほうが大切だと思います。私は数多くのアレルギー疾患を診療してきましたし、舌下免疫療法の経験も多いと自負しています。今後もこの治療法に力を入れて取り組んでいきたいと考えていますので、舌下免疫療法に関することはもちろん、アレルギー全般についての相談など、お困りのことがありましたら、お気軽にご連絡ください。

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