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松本 佳久 院長の独自取材記事

碧南整形外科

(碧南市/新川町駅)

最終更新日:2025/03/26

松本佳久院長 碧南整形外科 main

県道301号沿いに位置する整形外科、リウマチ科、リハビリテーション科を標榜する「碧南整形外科」。整形外科の中でも脊椎疾患を専門に研鑽を積み、京都大学iPS細胞研究所で難病の治療薬開発に従事した経験もある松本佳久院長が2016年10月に開業したクリニックだ。広い駐車場を備え、院内も開放感にあふれており、移動しやすい造りが特徴で、2024年には増築し待合室やリハビリ室、検査室などを拡充し、新たにMRIを導入した。医師として地域医療に従事した祖父母との思い出を目を細めて語る松本院長は、「患者さんには『どうせ治らない』と諦めてほしくないんです」ときっぱりと語る。優しく朗らかな雰囲気の中に医師としての熱い思いをにじませる松本院長に、患者に対する思いや今後の展望について話を聞いた。

(取材日2024年7月10日)

検査から治療、リハビリまで一連で対応し回復を支える

昔からこの地域と関わりがあったと伺いました。

松本佳久院長 碧南整形外科1

碧南市生まれで、医師だった祖父と祖母がこの地域でクリニックを開業していました。その時に来てくれていた患者さんや地域の方が優しく温かい人が多かったことを覚えています。この地域が大好きなんです(笑)。祖父や祖母は忙しく、一緒に遊んでいるときも呼び出しがあると病院に駆けつけるという姿が印象に残っています。患者さんを大切にしていて、地域のために尽力していました。祖父も祖母も亡くなる間際まで医師として働いており、今でも心から尊敬しているんです。開業を決意した時も、当時の思い出があってこの地域にしたんですよ。

整形外科を選ばれた理由や専門分野について教えてください。

大学の実習でいろいろな科を回らせてもらいましたが、骨折やケガをして痛がっている患者さんに対して、リハビリを通してサポートできる整形外科に興味を持ちました。専門分野は一般的に背骨といわれる脊椎で、勤務医時代は、主に椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)などの治療や手術を行ってきました。脊椎は首や肩にもつながっているので、ぎっくり腰や首痛、肩凝りなども専門分野に含まれるんですよ。

検査機器など設備はどのようなものをそろえているのですか?

松本佳久院長 碧南整形外科2

エックス線検査装置や、骨密度測定装置、超音波画像診断装置をそろえています。骨粗しょう症治療は現在、ケガをする前の予防医療という方向にシフトしています。一度骨折すると骨折しやすくなるケースも多く、閉経後の女性は骨密度が落ちてくるといわれているので、まずは検査を受けてほしいですね。超音波画像診断装置はエックス線では写らない小さなヒビや、靱帯や筋肉の損傷の状態を鮮明に確認できるのが特徴です。動かしながら状態を確認できるので、実際に動いた際にどの部位が不安定であるかなどを精密に評価できます。肩などの関節や筋膜に注射を打つのにもとても便利で、治療の精度を追求するのに役立っています。2024年の増築で検査室を増やし、新たにMRIを導入しました。これまでMRI検査が必要な場合は連携する病院に紹介していましたが、MRIの導入によって診断の迅速化と患者さんへの負担の軽減もできるようになりました。

諦めず希望を持ってもらえるようにサポートする

開業前に難病の治療薬開発に携わっていたそうですね。

松本佳久院長 碧南整形外科3

京都大学のiPS細胞研究所で勤務していた時に、ミッションとして難病の治療薬開発に携わっていました。今までいろいろな治療をしてきましたが、有用な治療法が現在の医学では存在しないという病気を抱える患者さんとそのご家族とお話しする機会があり、「諦めないで待っているので研究を頑張ってください」と言われ、少しでも希望を持ってもらえるよう手伝いがしたいと強く思い研究に取り組みました。現在は当時と状況は違いますが、患者さんには、自分の症状と向き合って、諦めないで治療を続けてほしいと思っています。「どうせ何をしても治らない」「一生治らない」とおっしゃる患者さんもいらっしゃいますが「これが駄目でもこの方法がある」と提案できるように、研究会などに参加し積極的に新しい知識を吸収するように心がけています。

どのような患者さんが受診されていますか?

赤ちゃんからお年寄りまで、本当に幅広い層の患者さんに来院していただいております。お子さまの場合はケガの方が多く、お年寄りの場合は腰や膝、肩などに痛みを抱えていらっしゃる方が多いですね。腰が痛かったり、松葉づえを利用する患者さんが使いやすいように、待合室には高さの違う3種類の椅子を用意しています。家で閉じこもっているお年寄りの方もいらっしゃいますが、クリニックでスタッフや他の患者さんと話をして、外に出るきっかけをつくってほしいと思います。社会とのつながりを感じることも大切なリハビリの一環だと考えています。痛いからといってふさぎ込むことなく、コミュニケーションの場として来ていただけるとうれしいですね。

患者さんと接する上で心がけていることはありますか?

松本佳久院長 碧南整形外科4

一番大切にしているのは、患者さんが何を求めているかを把握することです。痛みにアプローチすることはもちろんですが、どの症状を一番に治してほしいのか、どういう状況を望まれているのかを引き出すようにしています。例えば、仕事に早く復帰するには注射をしたほうがいいのか、じっくりリハビリをしたほうがいいのか、できるだけ患者さんが話しやすいように、丁寧に話を聞いています。このクリニックを選んで来てもらっているからには、少しでも良くなって帰ってもらいたいという思いを持って診療にあたっています。また、京都大学のiPS細胞研究所で出会った山中伸弥先生から「Vision and Work hard」という教えを引き継ぎました。「将来の構想や展望を持って一生懸命働く」という意味ですが、私のVisonは「予防を含めてこの地域の人たちを元気にすること」です。

心強いスタッフと力を合わせ、医療で地域に貢献する

スタッフ間の連携について教えてください。

松本佳久院長 碧南整形外科5

不安を抱えて来院される患者さんに少しでも元気になってもらうため、すべてのスタッフには「忙しい中でも明るく元気に対応してください」と伝えています。リハビリテーションにはきちんと力を入れたいと考えていたので、理学療法士や作業療法士といった専門のスタッフも現在は10人以上そろえています。診察室で話せなかったことを、リハビリ中にスタッフに話すという患者さんもいますので、患者さんから聞いた話をきちんと情報共有してくれるスタッフで助かっています。リハビリスタッフの中には若手も多いので、病院から経験豊富な理学療法士の先生を招き、勉強会を開いています。看護師、医療事務を含めたスタッフは皆、細かなところに気づくのが上手で、患者さんに親切に優しく対応してくれますので、たいへん感謝しております。スタッフと力を合わせ、少しでも地域の方々に貢献できるように頑張りたいですね。

今後の展望をお聞かせください。

開業して7年、新規患者さんばかりだった頃と比べると定期的に受診してくださる患者さんが増え、担う責任が大きくなりましたね。患者さんが増えたことで待ち時間が長くなるなど、ご迷惑をかけるシーンも増えてしまったのですが、それでも慕ってくださる患者さんが多く、本当にありがたく思っております。皆さんの期待に応えていけるよう引き続き頑張っていきたいと思っています。当院では、スポーツリハビリテーションにも注力しております。部活動でけがをしてしまった学生さんなど、どれほど軽症であっても気軽にご相談していただきたいです。また、これまで取り組んできた予防的なアプローチにも力を注いでいきたいです。フレイルやロコモティブシンドロームといった、要介護に至る前の段階でリハビリや運動に取り組むことはとても大切です。自宅でできるトレーニングや食事・栄養管理といった予防的なアプローチの重要性をより広めていきたいです。

読者へのメッセージをお願いします。

松本佳久院長 碧南整形外科6

痛みやしびれなどの症状が出たら一人で抱え込まず受診していただきたいですね。さらに言えば、ちょっと疑問や不安に感じるようなことがあれば、気軽に相談してください。「痛くないのに受診していいの?」と聞かれることもありますが、聞きたいことがあれば受診してくださって大丈夫ですよ。少しでも患者さんの生活が楽になるよう、私を含めクリニックのスタッフ一丸となってサポートしていきたいと思っています。

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