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中塚 雄久 院長の独自取材記事

湊メディカルクリニック

(港区/溜池山王駅)

最終更新日:2019/08/28

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「当院の入り口に入ったときから医療は始まる」と話すのは、東京メトロ銀座線、南北線の溜池山王駅からすぐの場所にある「湊メディカルクリニック」の中塚雄久(かつひさ)院長。26年以上、日本医科大学の付属病院などに勤務してきた中塚院長は、ウイルス性やアルコール性の肝炎、肝硬変、肝臓がんなどを中心とした内科の治療に携わってきた。大学病院で高度で多様な経験を積む一方で、患者と十分にコミュニケーションを取りながら診療を行いたいという思いも抱いてきた。そこで2017年2月に同院を開業するにあたっては、入り口からリラックスできる空間づくりを心がけたという。木目調の落ち着いた雰囲気の院内で、院長に医師としてのやりがいや院名に込めた思いなどを聞いた。
(取材日2017年3月3日)

クリニックに入った時から医療が始まる

2月に開業したばかりだそうですね。素敵な内装ですがコンセプトを教えてください。

私は長く大学病院に勤務してきました。大学病院は予約診療制でしたが、医師は時間に追われ、患者さまの待ち時間は長い。お待たせしないよう努力はしましたが、時間どおりに診療を進めていくためには急ぎ足で診察しなければならず、一人ひとりに十分な診察や情報提供ができていないのではないかという気持ちになりました。この度自分のクリニックを始めるにあたり、患者さまから十分にお話を伺いながら診察をし、検査結果の説明をわかりやすく行い、納得してお帰りいただけるような診療をしたいと思っています。それでもどうしてもお待たせすることはありますが、その場合はゆっくり、リラックスしてお待ちいただきたいと思い、デザイナーさんにお願いしてやわらかい雰囲気に仕上げていただきました。

ご経験の中で感じてきた思いを込めたのですね。

医療というのは医師の診察のみではなく、当院の玄関からお入りいただいた瞬間に当院の医療は始まるのであり、医師、看護師、事務スタッフ全員の対応がすべて医療の一部であると考えています。「来るだけで安心できる」と患者さまに言っていただけるとうれしいですね。コンセプトとしてはレーシングピットのような場所を思い浮かべました。ピットでは短い時間で擦り切れたタイヤを手際よく交換し、ガソリンを補給してできるだけタイムロスを少なくレースに戻すのが仕事です。つまり必要な時に必要な医療を提供し、元気を回復して送り出す、あるいは具合の悪い部分を定期的にメンテナンスする場所でありたい。湊という字は港の陸地部分を指すそうです。入港した船がオーバーホールを受け、必要な物資を補給し、クルーは休息をとって、また航海に出ていく様子が当院のコンセプトに重なりましたので、湊をクリニック名にいたしました。

診療内容を教えてください。

私は消化器内科、とりわけ肝臓、胆のう、膵臓疾患を専門としてきましたが、当クリニックでは生活習慣病なども含めて内科全般を診療します。日本医科大学を卒業後に勤務した付属病院では、消化器病全般、特にウイルス性やアルコール性の肝炎、肝硬変、肝臓がんなどの治療に携わってきました。肝疾患は長い経過をとる病気が多く、病気になった最初の段階から肝硬変、肝臓がんと進行していく一連の経過のすべての段階の治療に関わりました。お一人の患者さまを長く診療させていただく機会に恵まれたのは、肝臓病を専門としていたからかもしれません。また免疫学の研究にも従事していましたので、臓器や専門にとらわれず幅広い領域の病気を診る機会にも恵まれました。病気の原因を突き止め対処するのがわれわれの仕事ですが、患者さまご自身にも原因をご理解いただき、正しい対処をともに考え実践することをお手伝いできればと思っています。

患者とは一期一会、毎回新たな気持ちで診察を行う

検査も充実しているようですね。

超音波検査と胃カメラを主軸に、レントゲン撮影、心電図、一般的な生理機能検査も可能です。アットホーム感覚で人間ドックを実施できるよう、入口の待合室のほか、検査室の近くにもゆったりした待合室を設けました。また、院内迅速診断機器を備えており、検査項目によりますが血液検査結果を採血後20分程度でお話しすることもできます。その日の検査結果がわかるので、肝機能障害、コレステロール上昇、糖尿病の方では今後の過ごし方、また薬剤の選択に関しても有用かと思います。高度の肝障害を伴う脂肪肝の中には肝硬変に進展するものもあり、高血圧、脂質異常症、糖尿病などを合併している方も多いため、包括的管理治療が必要です。疾患をしっかりコントロールしていくには、過去の採血データに基づく診療だけでは不十分だと考えます。なるべく直近の結果に基づいて、必要な治療を適切なタイミングで導入するように努力していきたいです。

診療においての心がけを教えてください。

難しい専門用語は極力使わないように気をつけています。絵を描きながらお話しすることで、病気に対するご理解をお手伝いすることも大学時代から続けています。ここに肝臓があって胆のうがあって……とか。絵は決して上手とは言えませんが(笑)。わかりやすくお伝えできるよう日々向上させていきたいですね。また、同じ病気でも人によって病状は違うこと、同じ方でも毎回同じ状態で来院されるわけではないことを毎日の診療開始前に復唱するようにしています。何度もお会いしている再来の患者さまの診療では、ついお変わりないですね、の一言で済ませてしまいそうになりますが、診療は「一期一会」と考え、患者さまと接することが重大な原因を見逃さない診療につながる心得、緊張感をもって診療にあたっていきたいです。

先生は産業医もされているそうですね。

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現在6社で産業医の仕事をさせていただいています。各事業所に定期的にお伺いして健康診断の講評、社員の健康相談、ストレスチェックなどを行っています。健康相談では専門外の領域に関するご相談が多いのですが、内科として勉強する機会になっています。また、医療機関での診療と異なり各事業所の業務内容、勤務の様子など、社員の勤務背景を把握した上で適切なアドバイスを求められるので、医療以外の情報収集をするのは大変ですが、事業所と共同で健康に働ける環境を整える施策をたてる業務にはやりがいを感じています。企業にお勤めの皆さまは日々忙しく、受診の時間がとれないことが多いのですが、溜池山王は各事業所からのアクセスも良いので、気軽に受診できるように事業所と連携しながら診療していきたいと思います。

トータルの医療を提供、患者にとっての湊をめざす

院長が医師をめざした理由を教えてください。

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月並みですが、子どもの頃に読んだシュバイツァー博士の伝記と、やはり大学勤務を経て開業医になった父の影響でしょうか。高校時代にはこのまま医学の道に進んでいいものか悩んだこともありましたが、開業医として診療している父の姿はすごく頼もしい存在に映り、その後はこの道に進むことをあまり悩まなかったように思います。消化器内科を選んだのは、診断から治療計画、実行まですべてを自分でできることにやりがいを感じたからです。医師の仕事は患者さまの体の中で起こっている病態を考え、多くの治療法の利点と合併症を考慮に入れ、最適な治療を提案し実行することですが、これは大学病院でもクリニックでも変わらないことだと思っています。

お忙しい日々だと思いますが、休日はどのようにお過ごしですか。

開業したばかりですが、医療以外の事務の仕事も多く、休日は頭が廻らずのんびり過ごしています。5年前から小さいヨークシャテリアを飼っていまして、この子がかわいいんですよ(笑)。日曜日の楽しみは犬の散歩かな。あと、ギターをまた始められたらいいなと思っています。実は、高校時代は運動部の他にギターが趣味でバンドを組んでいました。ギタリストになりたいと思った時期もありました(笑)。今はすっかり離れていますが、落ち着いたらまた練習して仲間たちと好きな曲で演奏できたら楽しいですね。

最後にメッセージをお願いします。

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自分の専門である消化器内科についてはこれまで積み重ねた知識をフル活用し、専門性の高い医療を提供していきたいと思います。しかし、専門にとらわれすぎて病気だけを見るのではなく、患者さま自身を診ていきたいと考えています。もちろん必要に応じ、ネットワークを生かして適切な先生を紹介していきます。まずはご自身の体に何が起きているのかをわかりやすく説明し、健康に興味をもっていただくことから医療を始めるように、私が努力していきます。

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