三浦 正博 院長の独自取材記事
みうらクリニック
(安城市/新安城駅)
最終更新日:2023/11/24

新安城駅より車で約5分、30台分の駐車スペースがある「みうらクリニック」は、三浦正博院長の父で名誉院長の三浦由雄先生が2009年に開業した。正博院長が消化器内科と内科、由雄先生が肛門外科の診療を行う。内視鏡検査に特化しながら、地域のかかりつけ医としての役割も果たしている。2020年にクリニックを全面リニューアルし、内視鏡検査専用のスペースを拡大。より快適に胃・大腸の内視鏡検査を受けられる環境に生まれ変わった。「内視鏡検査は怖いというイメージを払拭し、病気の早期発見につなげたい」と、意欲を燃やす正博院長。休日は家族旅行とサウナで気分をリフレッシュしているという正博院長に、内視鏡検査の重要性やリニューアル後のクリニックについて話を聞いた。
(取材日2023年10月2日)
クリニック一新で、内視鏡検査の苦痛の軽減を図る
クリニックをリニューアルされた経緯とこだわった点を教えてください。

私が院長に就任した翌年の2020年9月にリニューアルしました。これまで以上に内視鏡検査に特化したいと思ったのがきっかけです。患者さんの不安や苦痛の軽減を図り、より楽に検査を受けていただけるよう、内視鏡検査専用のスペースを充実させました。大きく変わったのは、前処置室です。以前は大部屋だったため、他の患者さんが気になる方も多かったと思いますし、大腸の内視鏡検査前に下剤を服用された際、トイレが混み合うこともありました。リニューアル後は前処置室がすべて個室になり、さらに内視鏡検査専用の待合室もあります。大腸検査用の個室はトイレつきですので、他の患者さんもあまり気にならないでしょう。大腸検査前に服用する下剤に抵抗のある方や内視鏡検査に不安を感じる方も多いと思います。準備の段階から快適に過ごしていただくために、クリニックを一新しました。
快適に内視鏡検査が受けられそうですね。その他に内視鏡検査で工夫されていることはありますか?
大腸の内視鏡検査で服用する下剤に抵抗がある方には、保険適用外になりますが、下剤を直接腸内に入れる方法を紹介することもあります。内視鏡検査に対してマイナスのイメージをお持ちの方が多いと思いますが、胃がんや大腸がんになってからの治療は大変です。病気が見つかってから「検査さえしていれば……」と患者さんが後悔することのないよう、内視鏡検査のハードルを低くし、気軽に検査が受けられるような環境を整えています。ですが、内視鏡検査には準備が必要ですので、患者さんは検査日にはある程度の時間を確保しなければなりません。効率的に受けていただくために、当院では胃と大腸の内視鏡検査を同じ日に受けることも可能です。また、不定期で休診日の木曜日や年3回ほど日曜日も内視鏡検査を実施していますので、少しでも多くの方に検査を受けていただきたいですね。
内視鏡検査の他に、どのような診療を行っていますか?

私は消化器内科と内科、名誉院長は肛門外科の診療をしています。内科では、生活習慣病の予防・治療や発熱の症状がある患者さんの診療、インフルエンザなどの各種ワクチン接種にも対応し、患者さんのお困り事にできる限りお応えするようにしています。患者さんに現在の体の状態や病態、将来かかりやすい病気などを理解していただけるように説明し、一緒に治療を頑張っていきたいですね。当院で対応できない場合は、適切な治療が受けられる専門の医師を紹介しています。「地域にこんなクリニックがあったらいいな」「自分もここにかかりたいな」と思っていただけるようなクリニックにしていきたいですね。
患者が相談しやすい空間づくりと対応を心がける
地域の方のみならず、遠方から訪れる患者さんもいらっしゃるそうですね。

静岡県や岐阜県からお越しになる方もいらっしゃいます。「ここで内視鏡検査を受けたい」と希望される方も多く、たいへんありがたいですね。10~80代まで幅広い年齢層の方に選んでいただいています。当院のホームページや電話、受付で予約が可能ですので、内視鏡検査を受けたい方や気になる症状がある方は気軽に受診していただきたいですね。現在、内視鏡検査のご予約を多数いただいていますが、私が早急に検査が必要だと判断した場合、緊急で検査をすることもあります。そのような状況に対応できるよう、スタッフも協力してくれています。
ベテランのスタッフの方が多いとお聞きしました。スタッフとの連携について教えてください。
緊急時の検査対応やクリニックの雰囲気づくりにおいて、スタッフの協力は必要不可欠です。患者さんが安心して治療や検査に臨めるよう、患者さんの立場に立って声かけや説明をするようお願いしています。患者さんを自分の大事な人や家族だと思って対応してほしいと伝えていますね。スタッフの助けがなければ、日々の診療は成り立ちません。「ここで働いて良かった」と思ってもらえるような環境にすることも大事だと思います。スタッフに対する思いや接し方は、父であり名誉院長の由雄先生から学びました。私も常にスタッフに対して感謝の気持ちを持っていますが、もっと感謝を伝えないといけないですね(笑)。
2019年に院長に就任されてから数年がたちましたが、診療に対する思いに変化はありますか?

患者さんの症状やお困り事に対して、コミュニケーションを取りながら解決に導くのが当たり前だと思っていましたが、診療する中で、「こんなことを聞いてもいいのかな」「先生にうまく伝えられなかった」などと思われている患者さんが多いことに気がつきました。検査や診察のハードルを低くするために、患者さんが通いやすく、相談しやすい雰囲気をつくることが大事だと改めて感じています。2020年のリニューアルでは、待合室の天井を高くし、圧迫感のない雰囲気にしました。また、椅子の間隔を空けて患者さん同士が密接しないようにするなど、患者さんが安心して通院できる環境を整えました。リラックスできる空間で、私もスタッフも患者さんに優しく対応したいと考えていますので、些細なことでもご相談ください。
地域の医療の入り口として、各種検査で適切に診断
検査機器にもこだわっているそうですね。

はい。CTやおなかの中をしっかり見られるようなエコー、動脈硬化を診るための首の動脈エコー、院内採血の機械などがあります。CTはクリニックをリニューアルした際に導入しました。CTを使った検査ができると、精密で有力な情報が得られるので、適切な診断につながります。当院は消化器内科を標榜しているので、おなかの痛みでお困りの方が多く受診されます。まずは問診・触診を行い、必要に応じてCT検査を実施し、当院で治療可能か、また緊急性があるかどうかなどを判断しています。また、内視鏡検査では経鼻ではなく、通常の経口ファイバーを使用しているのも当院の特長です。高画質の観察が可能で、小さな病変でも早期に探れるメリットがあります。検査機器を充実させることで、より適切な診断・治療、患者さんの苦痛を和らげることにつながると考えています。
今後、力を入れたいことを教えてください。
患者さんに満足していただける医療を長く提供していきたいですね。そのためには、将来を見据えて、次世代のスタッフや医師を育成することが必要です。私が持っている内視鏡検査のノウハウを後輩の医師に伝えたいですし、現在働いているスタッフのように活躍できる人材を育成することも大事だと思います。また、患者さんへの情報発信にも力を入れていきたいですね。クリニックのホームページや待合室のモニターで病気や検査に関する情報を発信していますが、患者さんに内視鏡検査などの検査・検診の重要性をもっと伝える必要があると考えています。
最後に、内視鏡検査に不安を感じている方にメッセージをお願いします。

これまで内視鏡検査を受けたことがない方、大腸内視鏡検査で服用する下剤に不安がある方、内視鏡検査で怖い思いをされたことがある方は、気軽にご相談ください。相談後に他院で検査を受けていただいてもかまいません。内視鏡検査は精神的・身体的負担がまったくないわけではありませんが、検査を受けることで病気を探れるのです。多くの方々に、思い切って内視鏡検査を受けていただきたいと願っています。
自由診療費用の目安
自由診療とは内視鏡検査/胃:1万5000円、大腸:3万円、胃・大腸:4万5000円、胃内視鏡的洗腸液注入法/7万円~