荒川 英之 副院長の独自取材記事
富士歯科医院
(大和市/高座渋谷駅)
最終更新日:2025/06/06

高座渋谷駅から徒歩4分の場所にある「富士歯科医院」。初代の十時惟彦理事長が開業して以来、閑静な住宅街の中、60年以上の長年にわたり、地域の歯の健康を支え続けてきた。現在は、2代目である荒川邦英理事長と、理事長の息子である荒川英之副院長が診療を行っている。以前は、虫歯や歯肉炎、歯周病などの一般歯科、入れ歯治療などに対応する「町の歯科医院」というイメージだったが、インプラント治療を専門とする副院長の存在も手伝って、診療の幅が着実に広がっているという。今回は、荒川副院長に、歴史ある歯科医院への想い、そして先進のインプラント治療について詳しく話を聞いた。
(取材日2025年4月4日/情報更新日2025年5月19日)
3代にわたり60年以上地域に親しまれてきた歯科医院
クリニックの特徴を教えてください。

小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広くご利用いただいているクリニックです。祖父の代から60年以上診療を続けており、ご家族ぐるみでのご受診も多いです。以前は虫歯や歯周病の治療といった一般歯科での受診が多かったのですが、近年は定期検診やメンテナンスなど、予防歯科でいらっしゃる方が増えている印象です。また、インプラント治療を中心に研鑽を積んできた私が在勤するようになってからは、そうした専門的な治療を求めていらっしゃる方も増えました。現在も中心となって診療を担っている父・荒川邦英理事長は、有病者診療も得意としており、糖尿病や高血圧症、心疾患などの全身疾患やアレルギーをお持ちの方、妊娠中の女性も安心してご受診いただけるのも強みです。このほか、月・水・金曜に夜間診療を実施しているのも特徴で、お仕事帰りなどにも比較的気軽にご利用いただきやすいのではないでしょうか。
先生はインプラント治療において研鑽を積まれたとか。
はい。歯科医師として成長するために、インプラント治療を専門とし、勉強を続けています。こちらでの診療と並行して、豊富な実績を持つインプラント専門クリニックでも勤務し、難症例も含めて多くの経験を積んできました。歯を失った場合、放置しても治ることはなく、何らかの治療が必要となります。その選択肢として、インプラント、入れ歯、ブリッジがありますが、周囲の歯に負担をかけることなく欠損歯を補えるのは、今のところインプラントだけです。入れ歯では、留め金をかける歯に負担がかかり、どんどん弱くなってしまいます。また、ブリッジは横の歯を削って入れる必要があり、傷みが広がることで、歯を失う連鎖が続いてしまうのです。耐久性においても、しっかりメンテナンスを行えば、インプラントは入れ歯やブリッジよりも長持ちさせることが見込めます。
歯を失う連鎖を断ち切る上でも、インプラント治療は有用なのですね。

そのとおりです。健康な歯を傷つけることなく欠損を補えるのがインプラント治療の大きな特色です。天然歯と同様に歯磨きすることができるため、手入れもしやすく、噛み心地も良い点も魅力となります。歯科医師や歯科衛生士など、歯科医療に関わる人間に「歯を失ったらどうする?」と聞けば、ほぼ全員が「インプラントを入れる」と答えるのではないでしょうか。ただ、自費診療となるため治療費が高額になる点がデメリットですが、当院では信頼できるメーカーの材料を吟味した上で、さまざまな工夫を行うことで、できる限り経済的負担をかけずにご提供できるよう努めています。
設備と技術を駆使し、質の高いインプラント治療を追究
インプラント治療はどのような方にお勧めですか?

歯が折れてしまったという方や、入れ歯を使っているが合わないという方にお勧めしています。支える歯が残っておらず、総入れ歯にするかインプラントにするかしか選択肢がないという方には、最小4本のインプラントで片顎すべての歯を支えることができるインプラント治療もご提案可能です。また、他院ではインプラント治療を断られたという方でも、当院で対応できる場合がありますのでぜひ一度ご相談してみてほしいと思います。
こちらのクリニックのインプラント治療の強みは何ですか?
サージカルガイドを導入し、精密な治療をめざしています。歯科用CTなどのデータをもとに患者さんそれぞれの顎骨の状態を緻密に計算し、その人に合ったマウスピース状のガイドを作製することで、適切な場所にインプラントを入れることが望める方法です。また、治療中にはできるだけ痛みを出さないように心がけていることに加え、麻酔を行い、声がけも丁寧に行うなど、患者さんのストレスに最大限配慮しています。インプラント治療は誰が行っても同じというものではなく、歯科医師の腕が試される治療です。若手歯科医師が手がけた手術が失敗し、大学病院に送られるようなケースもあります。信頼できる歯科医師を選ぶことが非常に重要なのです。その点、当院ではインプラント治療は一貫して私が担当しています。数ヵ月の治療と年単位でのメンテナンスのすべてを、安心してお任せいただける体制です。
患者さんが安心して治療が受けられるように、常に工夫を重ねているのですね。

設備的な工夫も大事ですが、何よりコミュニケーション面での工夫は常に大切にしています。そもそも歯科医院にお越しになる患者さんは、恐怖心や不安を抱えていらっしゃいます。初診の人はもちろん、何度か通っている人でも、怖さを拭いきれているかと聞かれれば「NO」という答えでしょう。その恐怖心を取り除くために、初診からいきなりハードな治療をしないとか、仮に緊急性が高く麻酔を打つにしても、声かけを重ねて安心してもらえるように努めるなど、患者さんの反応を見てこまやかにコミュニケーションを取っています。一番良くないのは、治療が終わっていないのに、「怖いから」という理由で来られなくなってしまうことなんですよね。
明確なゴールと道筋を示し、より良い口腔環境に導く
診療の際に大切にしているのはどのようなことでしょうか。

めざすゴールや、そこまでの見通しを想像しやすくして差し上げることです。治療がどのように進んでいき、どの時点で終了する見込みかというのは、患者さん本人にはわかりにくいものです。歯科医師がそこをお伝えせずに通っている状態というのは、患者さんにとってはいわば、暗中模索でしょう。ですので、必要な期間や最終的にめざすゴールをちゃんとお見せし、患者さんがコースアウトしないよう丁寧にナビゲートすることが大事だと考えています。私は、「何か問題が起きたら歯科医院に来て」というアプローチはしたくないんですね。それだと一度治療しても、今度また違うところが駄目になって、問題を繰り返してしまいやすい。だからこそ、治療した後は、今度は予防という意識で新しい道筋を見せていくように心がけています。
先生が歯科医師をめざされたきっかけについてお聞かせください。
当院を開業した祖父は私が幼少の頃に亡くなりましたので、祖父の診療している姿を見たことはないのですが、当院を承継して地域の健康を守っている父の姿を見て、歯科医師という職業は身近に感じていました。もっとも、歯科医師になろうと道を定めたのは高校生の頃です。進路を決める段階になって、歯学部か、獣医学部か、医療とは違う学部にするか悩みましたが、やはり自分も歯科医師になりたいという気持ちに固まっていったんです。ただ、実は私は猫アレルギーなので、そもそも獣医学部は難しかったかもしれません(笑)。
今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

お子さんの診療をもっと充実させ、家族ぐるみで通ってくださる患者さんをさらに増やしていきたいと考えています。また、専門であるインプラント治療にもさらに注力していきたいですね。現在、私の診療は金曜の週1日ですが、この診療日には無料相談も受けつけています。「医療者の無知は罪」です。歯科医院として、歯科医師として、成長し続けることが、私たちの使命と考えています。そのために、個人的には、休日もできるだけ時間をつくってインプラント治療の最新の資料を読んだり、セミナーに通ったりなど自己研鑽をしています。「なるべく早く痛みを取りたい」「なるべく早いタイミングで治療を終えたい」といった皆さんの思いに寄り添いながら、より高いクオリティーで、より良い治療をめざしてまいります。ぜひお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/治療費と上部の人工歯を含め1本33万円、オフィスホワイトニング/2万2000円、ホームホワイトニング/1万6500円、デュアルホワイトニング/3万5200円