繰り返し起こる頭痛は専門家に
原因に迫る脳神経内科の頭痛の診療
松岡醫院
(世田谷区/千歳船橋駅)
最終更新日:2022/08/01
- 保険診療
軽い重だるさから、立ち上がれないほどの激しい痛みまで、さまざまな形で表れる「頭痛」。誰もが経験したことのある身近な症状だが、原因は数えきれないほどあるため、どの診療科を受診すればいいか悩んだり、原因がわからないまま再発を繰り返している人も多いのではないだろうか。そこで頼りにしてほしいのが脳神経内科だ。世田谷区にある「松岡醫院」の松岡正敬院長は、頭痛について専門的な学びを深めてきた経験豊富な医師。痛みの原因を丁寧に探り、治療の方向性を見極めて、痛みのコントロールをめざしている。慢性頭痛の患者を多く診療してきた経験を持つ松岡院長に、頭痛の概要や脳神経内科での頭痛の診療について詳しく教えてもらった。
(取材日2021年9月22日)
目次
痛みから解放され快適に過ごせるよう、痛みの根本にある原因を探っていく
- Q脳神経内科で頭痛を診ていただけると聞きました。
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A
頭痛は、内科や耳鼻咽喉科などでも診療されていますが、脳神経内科で頭痛を専門的に扱い、学問として体系的に取り組んでいこうという動きもあります。頭痛の原因は山ほどあり、寝不足や二日酔い、骨のゆがみなど整形外科的な要因のほか、女性の場合は生理やホルモンバランスの乱れで頭痛が起こることもあります。脳神経内科では、頭痛という症状の裏側にある大本の原因を探り、さまざまな可能性を考えて、痛みに対応していく方法を見つけていきます。今起こっている頭痛の原因をある程度見極め、方向性をつけるための入り口として脳神経内科を受診していただければ、何かしらの道筋を立てさせていただけるかと思います。
- Q頭痛にはどのような種類がありますか?
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A
いろいろな分類がありますが、一般的には緊張型頭痛と片頭痛に大別されます。緊張型頭痛は頭蓋骨を覆う筋肉の緊張で、筋肉痛のようなもの。いわゆる肩こりのような状態で、ストレスなどが原因とされています。片頭痛は頭の表面に走っている血管の問題で起こるといわれていますが、原因ははっきりとわかっておらず、血管がドクドクするのに呼応してズキンズキンと痛みます。他には、一定期間集中して毎日起こる群発頭痛もあります。慢性的な頭痛を繰り返していると、「脳の病気なのでは?」と不安になることもあるかもしれませんが、脳の病気の初期症状で頭痛が起こることは非常に少なく、大抵の場合は頭の表面的な部分で痛みが起こっています。
- Qどのような治療を行いますか?
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A
緊張型頭痛は鎮痛剤で痛みのコントロールを図り、再発を繰り返すようであれば予防のための薬を飲んでいただくこともあります。片頭痛については、片頭痛の予防に用いるお薬や、発症を抑制させるための注射もあります。お薬を使用する場合は通院し、ある程度継続して飲んでいただく必要があります。市販薬の服用で当面の痛みが改善するのであれば、利用することは悪いことではありません。しかし、薬に頼って過剰摂取してしまうことで痛みが起こる薬物乱用頭痛が近年問題になっています。良い薬はたくさんありますが、市販薬も含めて服用の仕方によっては逆効果になることもあるので、きちんと調整をしていくことが大切です。
- Qこちらのクリニックではどのような診療をしていますか?
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A
当院では、投薬治療のほか、片頭痛の発症抑制を目的とした注射を行ったり、群発頭痛に対して在宅酸素療法も導入しています。また、カウンセリングで患者さんのお話を聞き、ストレスや運動不足といった頭痛の原因に迫り、具体的な解決にも取り組んでいます。頭痛は精神的なことに起因することも多いのですが、うつ病や統合失調症といった疾患が原因の場合は、精神科の受診をお勧めすることも。頭痛の根本原因が何かを見極め、当院でできる治療は当院で、他科の診療が必要な場合はしかるべき医療機関へ、検査が必要であれば近隣の施設をご紹介しながら、痛み苦しむ人が苦しみから解放されて毎日を過ごせるようサポートしていきます。