高良 巖 院長の独自取材記事
タカラデンタルクリニック
(渋谷区/恵比寿駅)
最終更新日:2026/07/14
恵比寿駅からすぐの恵比寿ガーデンプレイス内の好立地にある「タカラデンタルクリニック」。院長を務める高良巖先生は、虫歯や歯周病といった気になるところを部分的に治すのではなく、口全体のコンディションを整え、正しく噛めて見た目も本来の美しい状態へと導く治療を心がけている。近年、歯並びや噛み合わせが全身の健康にも寄与するという話を耳にすることも増えているが、高良院長の話を聞くとさらにその奥深さに気づかされる。取材では、噛み合わせ治療(顎関節症治療)の重要性や歯科治療に対する考えについて、たっぷり語ってもらった。
(取材日2026年5月8日)
追求を重ねた噛み合わせ治療で全身の健康をめざす
先生は噛み合わせ治療が得意と聞きました。

いわゆる「見た目だけキレイな状態」ではなく「正常な噛み合わせ」を作り出すための治療を行っています。正常な噛み合わせとは、奥歯で噛んだときに下顎顆頭という骨が顎関節に押し込まれていないこと、そして歯ぎしりをしたときに奥歯がぶつからない状態のことです。一本の虫歯だけを治療すれば良い、見た目が美しくなれば良いといった部分的な処置ではなく、口全体のコンディションを整えることで、正しく噛めて見た目も美しい本来の状態へと導くことが、私の噛み合わせ治療でめざすところです。治療には長い期間を要することもありますが、個々の歯が本来生えている位置に矯正していくところから始めて、歯や歯茎、顎関節に負担をかけない本来の噛み合わせ状態へと整えていきます。歯が抜けて噛み合わせが悪い所にインプラントを埋め込んでも、もともとあるゆがんだ状態で噛むと、不正な力が加わるようになり長持ちしにくいと考えてのことです。
歯ぎしりと歯並びの関係にも着目されているとか。
実は歯ぎしりは特別なものではなく、生理的な現象の一つであり、ほぼすべての人が無意識のうちに行っているともいわれています。動物でも見られる自然な反応で、歯ぎしりによってストレスが軽減されるという情報もありますね。本来、歯ぎしりそのものに問題があるわけではありません。重要なのは、そのときの噛み合わせの状態です。歯ぎしりを行うのは、上の歯並びと下の歯並びです。もし歯並びや噛み合わせがずれていると、いわば車軸のゆがんだ車が走り続けるようなもの。力のかかり方に偏りがある状態で歯ぎしりをすると、歯が欠けたりすり減ったり、虫歯や歯周病につながったりする可能性があります。つまり、噛み合わせが乱れた状態で歯ぎしりが繰り返されることで、虫歯や歯周病、顎関節症の原因になるのです。
虫歯治療や矯正と異なり、噛み合わせ治療の重要性を理解している人は少ないかもしれません。

皆さんは噛むときは歯を動かしていると思っているかもしれませんが、実は歯自体は動いておらず、下顎骨が動いています。下の歯が内側に傾いたりすり減ったりして高さが低くなると、噛み合わせに前後的なずれが生じ、また右左の歯の高さに差があると左右のずれが生じます。本来であれば、顎を動かした時に顎の付け根にある関節円板という軟骨がクッションのような役割を果たし、滑らかに動きます。噛み合わせが正常でないと、関節円板が下顎顆頭に圧迫されて前にずれてしまい、顎を動かすと痛みや音などが生じてしまいます。矯正は歯並びをきれいにすることがゴールですが、重要なのは頭の骨と下顎骨が正常な位置にあること。ですから、歯科治療は下顎骨と頭の骨全体を見ながら考える必要があるのです。歯列矯正によって一見きれいな歯並びを手に入れても、骨のバランスが崩れた状態で噛んでいる人は少なくありません。
噛み合わせは全身の健康に影響を及ぼすのでしょうか。
不自然な噛み合わせを放置すると、顎関節症の原因となり、顎の周り・肩・首にかけての筋肉が無意識のうちに緊張します。緊張状態が続くことで筋肉の血行が悪くなり、肩凝りや頭痛などの症状につながることもあるんです。また、顎の周りの筋肉の不調に関連して腰痛や膝の痛みなどの全身症状に見舞われたり、姿勢の悪さを引き起こすことも。最近の研究では、噛み合わせが脳の機能にも影響するということがわかり、悪い噛み合わせが続くと認知症の原因になることもあるようです。ただ、現状の噛み合わせが良いのか悪いのかを自分で判断することは難しいと思います。日常生活の中で、今の状態が普通になってしまっていますからね。何か不調を感じるときだけではなく、一度は専門家のカウンセリングを受けてみると良いと思います。
心身ともに満足してもらえる治療を第一に
噛み合わせ治療の流れを教えてください。

まずは噛み合わせの状態を精密に検査・診断することから始めます。歯の型を採って三次元的に歯並びを確認する「模型診査」では、ご自身の状態を確認することができます。さらにエックス線撮影で虫歯や歯周病だけでなく、顎や頭部のバランスもチェックします。加えて、顎の動きを詳しく調べたり、下顎の位置を計測したりする装置を用いた検査も行いますね。このような検査を通してきちんと噛めているかを科学的に確認し、総合的かつ精度の高い処置につなげていきます。「痛みがなければ治療しなくていいのでは?」と考える方も少なくありませんが、口腔機能が正常ではないことで顎関節症やその他の全身症状を引き起こす可能性もあります。当院では、初診時に患者さんのお困りの症状に対して緊急処置を行い、その後に患者さんご本人の歯型を用いて噛み合わせの状態を詳しく説明しています。噛み合わせの重要性を知ってもらうきっかけになったらうれしいです。
一般的な治療も受けられるのですか?
もちろんです。一般的な治療も幅広くカバーしています。診療内容は虫歯・歯周病治療や歯が抜けたところを補う治療が主な一般歯科、咀嚼器官・噛み合わせ・発音とも関わりの深い矯正歯科、美しく健康な歯をめざす審美歯科、親知らずの抜歯などを行う歯科口腔外科、スポーツ愛好者のケガ防止などを目的としたマウスガードの製作といったことを扱うスポーツ歯科です。状態によっては歯科大学病院や歯科以外の医科など、より専門的な医療機関と連携して治療を行うことも可能ですのでお気軽にご相談ください。
治療の際に、心がけていることを教えてください。

歯の病気だけを治療するのではなく、患者さんの悩みや理想についても把握し、心身ともに満足していただけることを第一に考えています。大学卒業後、国内外にてさまざまな経験を積ませてもらいました。そこで習得した知識や技術を生かし、患者さんの全身の健康にも目を向けられる医療人でありたいです。治療は患者さんのためのものなので、今の患者さんの状態とそれに対する治療方法や費用について詳しく説明を行い、患者さんに十分納得していただいた上で治療に入ることを心がけています。そのためにも、治療の前段階として丁寧なカウンセリングを行うことに重点を置いています。
通いやすさと健康づくりを支える診療
院内設計などにこだわりがあれば教えてください。

待合室は患者さんにリラックスしてお待ちいただけるように、落ち着いた配色にしました。診療スペースはパーティションで区切り、プライバシーを守るために配慮しております。クリニックはオフィスビル内にありますので、一度に多くの患者さんが来院されても極力お待たせしないように、多くの診療スペースを設けております。インプラントなどの手術を伴う治療に際しては、徹底した衛生管理のもと、個室の手術室で対応しています。
今後の展望はありますか?
今までと変わらず、引き続き噛み合わせ治療に尽力して、より多くの方の健康を守りたいですね。昨今の歯科医学の発展には目覚ましいものがありますから、より質の高い医療を提供するためにも、最新情報が得られるセミナーや研究発表会に参加して勉強し続けたいと考えています。
最後に、読者にメッセージをお願いします。

特別なことをするのではなく、あくまで「正常に健康な体に戻す」ための治療をモットーとしています。歯や歯茎、顎の関節に負担をかけない本来の健康な状態をめざしているだけなのです。噛み合わせのずれが原因で、歯科とは一見無関係と思われる生理不順やアトピー性皮膚炎などの症状を引き起こすケースもあります。私の技術でより多くの人の健康に寄与できればと願っていますので、お気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/39万3800円~、セラミックインレー/6万6000円~、セラミッククラウン/16万5000円~、ワイヤー矯正/88万円~、スポーツマウスガード/3万3000円~

