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藤島 圭一郎 院長の独自取材記事

ふじしま内科

(豊田市/豊田市駅)

最終更新日:2021/10/12

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西部コミュニティセンターや図書館が併設された複合施設2階に「ふじしま内科」はある。駐車場は共用200台で車でのアクセスが便利だ。待合室の大きな窓からは明るい光が差し込み、こだわりのスピーカーから流れるジャズやクラシックも心地よい。藤島圭一郎院長は、糖尿病と甲状腺疾患が専門で先進的な検査機器も備える。「来てよかった」と思ってもらえるよう、スタッフは人柄を重視して採用。「地域の患者さんたちを守る、居心地のよいクリニックでありたい」と語る。院長の出身地である長崎のグラバー邸や大浦天主堂、季節の花などが描かれた陶板、亡き父が撮影したモノクロ写真などが飾られた雰囲気の良い院内でさまざまな思いを聞いた。

(取材日2017年4月12日)

糖尿病や甲状腺疾患が専門。根気よく患者と向き合う

2016年に開業されたのですね。

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はい。私は長崎出身で、大学卒業後は長崎や佐世保の病院に、開業直前は名古屋記念病院に勤務していました。妻が名古屋市出身でもあり、名古屋市内で開業しようかと考えていたところ、この場所を紹介してくれる人がおり、豊田市内に糖尿病専門のクリニックが少なかったこともあってお役に立てるかなと思い開業を決めた次第です。この建物は豊田市と企業の第三セクターによる施設で、有料老人ホームや西部コミュニティセンター、図書館、温浴施設などがあります。風邪や発熱のお子さんから私の専門である糖尿病や甲状腺の病気の方、慢性疾患のお年寄りなど患者さんは幅広いですね。館内のお風呂に入ってから来られる方もいらっしゃいますよ(笑)。

先生はなぜ糖尿病を専門にされたのですか?

長崎県諫早市で糖尿病専門の医院をしていた父の影響が大きいですね。父は私が研修医1年目のときに亡くなり、医院は信頼できる先生にお願いしました。父はとても温厚で、人の悪口を言わない、真面目で頑張り過ぎるぐらいの人。「医者になれ」とは言われませんでしたが、父の姿を見て医師の仕事に惹かれ、また糖尿病にも興味を持ち、この道に進みました。

糖尿病や甲状腺疾患の患者が多いのですか?

健康診断で糖尿病やコレステロール、高血圧などを指摘された方などが来られます。甲状腺の病気は30~50代の女性に見つかることが多いのですが、甲状腺機能が低下する病気は体がだるい、むくみやすい、やる気が出ないなど日常生活でよくあるような症状で、育児や仕事の疲れなどが原因のこともあり、本当に病気なのはそのうちの2~3割でしょうか。ただ、その判断にはきちんとした検査が必要ですので、おかしいなと思ったら我慢したり放置したりせず受診していただくのがいいと思います。

いずれも長く続く治療になりますね。

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糖尿病は、根気よく通院していただくことが合併症の予防にもつながります。甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるバセドー病は、寛解(かんかい)といって症状が落ち着き、薬を飲まなくていい状態になる方もいます。当院では糖尿病の患者さんの採血は、毎月あるいは2ヵ月に1回は行い、状態を患者さん自身に把握していただきます。悪くなっていればなぜだろうと一緒に考え、良い結果だと一緒に喜びます。食事療法や運動療法は「○○しなさい」という一方的な言い方では長続きしないと思いますので、できないなら他の方法はないか、どうしたら良い方向に行くことができるか、患者さんとともに考えていく姿勢を大切にしています。また、検査結果を患者さん自身がきちんと理解することも治療を継続するために不可欠です。定期的な通院によって高血圧やコレステロール値、尿酸値などを把握し、ここでも一緒に考えながら治療を進めていくことを心がけています。

先進の機器をそろえ「オーダーメイドの治療」を

先進設備を多くそろえておられますね。

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糖尿病治療に必要な血糖値、HbA1cなどを測定し、数分で結果が出る機器があり、甲状腺ホルモン測定についても大きな病院と同等レベルの機器があります。腎機能、肝機能などの30項目の生化学検査ができる機器や血球の測定機器、また上腕で精度の高い結果が得られる骨密度測定装置もあります。ほかに甲状腺エコー、頸動脈エコーを行うことが可能です。甲状腺については、あまりクリニックではされていない吸引細胞診を行っており、甲状腺がんの診断をつけることができます。患者さんにとっては検査して早く正しい結果を知り、早く治療を開始することが一番のメリットですので、お金をかけてもこれらの機器を導入すべきと思いました。

糖尿病専門ならではの治療が行えるのですね。

インスリン治療の方は特に何かあったとき、大きな病院ではすぐに予約が取りにくいかもしれませんので、身近な開業医である当院にいらしていただければと思います。当院ではインスリンの投与量を一人ひとりの患者さんに合わせ、きちんと決めています。私が大事にしているのは「オーダーメイドの治療」です。飲み薬もその方に合ったものを処方し、その方に合う治療法、目標を設定しています。糖尿病は患者さんご本人が「主治医」として頑張らないといけないこともありますので、そういうこともお伝えし、しっかりサポートしていきます。また糖尿病ばかりでなく、風邪や体調が優れないなどちょっとしたことでも来ていただけるよう「居心地がよいクリニック」をめざしています。

スタッフについても教えてください。

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患者さんに「来てよかった」と思っていただくためには、スタッフの人柄が大事であると考え、開業時に優しそうな人を採用しました。そのため院内の雰囲気は落ち着いていて和めると思います。コンシェルジュの役割を担うスタッフは2人いて、1人はホテルでマネジャーをしていた経験があり、もう1人は患者さんと医師やスタッフをつなぐ立場として診察室の中で、患者さんに不便がないように配慮をしてくれています。看護師は4人で、エコー検査ができる臨床検査技師、管理栄養士もいます。女性のスタッフが働きやすいよう産休、育休制度も取り入れています。

丁寧な説明を心がけ、患者を守り続ける

心に残ったエピソードがあれば教えてください。

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佐世保で勤務していたとき、致死性の不整脈で救急搬送されてきた患者さんがいました。救命に力を尽くしたもののこれ以上は難しいと循環器内科の先生も判断されて、ご家族にもそのように説明をしたのです。翌日、私は休みでしたが、気になって見にいくと改善の兆しが感じられ、ご家族にも連絡し治療を再開しました。結果、回復され、3ヵ月後には歩いて帰られたのです。私はその後すぐ長崎に転勤し、数年後また佐世保の別の病院に勤務したのですが、その患者さんの奥さまから手紙が届きました。私がまた佐世保に来たことを知り、あのときの治療再開に驚いたこと、ずっとお礼が言いたかったこと、ご主人が認知症はあるものの今も元気でおられることなどが、びっしり書いてありました。私もその患者さんとご家族のことを覚えていたので、涙が出るほどうれしかったです。どんなときでも諦めてはいけないことを学びましたね。

患者さんを助けたいと願う先生の一途な性格が伝わります。

自分では結構頑固な性格だと思っています(笑)。例えば、患者さんが必要な検査や薬に消極的なときは、その意思も尊重しつつ、どうして必要なのか一生懸命説明しています。こちらが説明したと思っても患者さんが理解していなければ説明とはいえません。患者さんのお顔を見て話していると、理解されていないと表情が曇ります。そういうときは説明し直しますので、時間がかかってしまうこともありますね。また何でも相談していただきたいと思っているので、最後に「他に聞きたいことはないですか?」とお聞きするようにしています。最近では「先生は話しやすいよ」と言ってくださる方も増え、うれしい限りです。

今後の展望などお聞かせください。

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糖尿病や甲状腺の病気の患者さんは、専門である当院がこれからも丁寧に治療させていただきたいと考えています。私は基幹病院に長く勤め専門性を追求をしてきましたので、基幹病院に負けない診療レベルの維持に努めたいと思っています。そんな中でも私が尊敬する先生がおっしゃった「医師は、専門分野の目新しいことばかりをするのではなく、基本を大切にすべき」という言葉は常に心に留めています。これからも豊田市周辺の患者さんたちを守り、話しやすい、温かみを持ったクリニックでありたいですね。

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