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秋山 浩教 院長の独自取材記事

秋山歯科医院

(渋谷区/代々木八幡駅)

最終更新日:2025/10/14

秋山浩教院長 秋山歯科医院 main

代々木公園駅前のビル3階、エレベーターを降りると温かな雰囲気の「秋山歯科医院」がある。恵比寿で20年以上診療を続けた秋山浩教院長が、2025年8月にこの地へ移転開業した。「歯科治療は姿勢から」という独自のコンセプトを掲げる秋山院長。噛み合わせが崩壊していく患者を前に「治せなかった」という苦い経験から、全身と噛み合わせの関係を20年以上研究してきた。患者に「とことん向き合う」ことを診療方針に、診療の8割を対話に費やすという。患者のマウスピースの調整では、上下左右の動きを確認しながら首の凝りなども考慮し細かな調整を行い、全身のバランスにも配慮したアプローチを行う。「基本的に人間が生きるために必要なことをやっているだけ」と謙虚に語る秋山院長に、独自の治療哲学と患者への思いを聞いた。

(取材日2025年9月18日)

全身と噛み合わせの調和を追求する歯科治療

恵比寿で長く診療を続けられてきたと伺いました。

秋山浩教院長 秋山歯科医院1

恵比寿では2000年から約25年間診療を続けてきましたが、今年6月に閉院し、8月にこちらへ移転開業しました。実はこのビルには以前、大学の同級生である平岡先生の歯科医院があったんです。彼は勉強熱心で、私も刺激を受けていました。平岡先生が2003年頃から姿勢と噛み合わせの関係に着目していたこともあり、私も同じような時期からこの分野に興味を持ち始めていました。今回、縁があってこの場所を引き継ぐことになりました。

「歯科治療は姿勢から」というコンセプトに至った背景は?

大学院を出て一般の歯科診療所で修行していた時、自分が携わった患者さんの噛み合わせが目の前で崩れていく経験をしました。大学で学んだ理想的な治療ができたとしても、それが必ずうまくいくわけではない。それを実感し、その無力感が今でも忘れられません。当時は歯周病も含めて一口腔単位として治療する流れでしたが、アメリカの有名な教授の講演を聞いても、噛み合わせについてはほとんどスルーされていたんです。なぜうまくいかないのか追求していく中で、ある歯科医師との出会いがありました。「全身を診るんだ」という考え方に触れ、不定愁訴にアプローチするという概念を知ったのが約30年前。その後20年以上、全身と噛み合わせの関係を勉強し続けています。噛み合わせは正しい姿勢がちゃんとできて初めて成り立つという考えです。これが基本となります。

全身のバランスと噛み合わせの関係について詳しく教えてください。

秋山浩教院長 秋山歯科医院2

歯科の症状を突き詰めていくと、姿勢に行き着きます。歯が痛くなった時、その原因は虫歯だけではありません。どんな生活をしていたか、食いしばりがあったか、寝方はどうだったか、普段何を食べているか。これらすべてが関係しているんです。ですから私は「歯を診る」のではなく「人を診る」ことを大切にしています。姿勢が悪いと噛み合わせにも影響を及ぼし、それが頭痛や首の凝り、呼吸の問題にまでつながることがあります。患者さんには日常生活から姿勢を整え、正しい姿勢を維持するために必要なことを実践してもらいます。そこまで同意を得られる方に関しては、とことんお付き合いします。削って詰める治療だけでは根本的な解決は難しいと考えています。全身のバランスと調和した歯科治療こそが、本当の健康につながると思っています。

患者と「とことん向き合う」診療を

噛み合わせの治療はどのように行われるのでしょうか。

秋山浩教院長 秋山歯科医院3

噛み合わせ治療ではマウスピースを使用します。本来の位置で噛み合わせができていないと、顎関節や首に力が入り負荷がかかるため、それをマウスピースを使用することで、力の分散を図ります。当院で作成するマウスピースは全身のバランスを考慮した調整を行います。実際の調整では、患者さんに上下左右を向いてもらい、首の凝りなどにも着目し動きを確認しながら細かく調整していきます。そしてできたマウスピースを夜間に装着していただきます。さらに日中は、患者さん自身が姿勢を維持できるようエクササイズのアドバイスも行います。お子さんの場合は成長期なので姿勢作りが中心となり、咬合誘導という別のアプローチを行います。成人の方は生活習慣の見直しが重要になります。

患者さんと、とことん向き合うという診療方針について詳しく聞かせてください。

診療方針は前から変わらず「患者さんと、とことん向き合うこと」です。初回のカウンセリングだけでなく、日々の診療においても8割方は会話なんです。なぜこうなったかを説明し、問題点をなくしていくために何が必要かを一緒に考えます。例えばストレスという曖昧な言葉も、私は実態を的確にお伝えし、何がストレスなのか自覚してもらい、それをなくすための具体的な方法を提案します。患者さんが自分自身で良い歯の状態を維持できるようになることがゴール。できなければ症状が再発するので、そこでまた原因を説明する。しつこいかもしれませんが、痛みを取るためには必要なプロセスです。歯科医療人として最も大事なのは、患者さんの行動変容を起こせるかどうか。そのための努力は惜しみません。きちんと話を聞くこと、それはお子さんでも高齢の方でも同じです。

先生は日本歯周病学会歯周病専門医でもありますね。

秋山浩教院長 秋山歯科医院4

はい。歯周病治療ではプラークをなくすことが重要で、当院でもプラークの除去を図る基本的な歯周病治療を行っています。歯周病は食べ物も関係しますので、そのあたりのアドバイスなどもしながら、歯周病治療にアプローチしています。また、当院では使用する薬剤の安全性にも特に注意を払っています。化学物質に過敏な患者さんも来院されるので、麻酔一つとっても、保存料や添加物が少ないものを選択しています。体に負担が少ない歯科治療であるべきという思いのもと、使用する薬剤一つ一つにこだわっています。

本当の健康を見据えた診療への思い

診療体制とチーム医療についての考えをお聞かせください。

秋山浩教院長 秋山歯科医院5

私以外に受付助手が1人、歯科衛生士が2人という体制です。チーム医療とは、一つの目標に向かってそれぞれが持ち場を遂行することだと考えています。統一感を押しつけるのではなく、個々の人間性の中でどうやって患者さんと向き合うかが大切です。スタッフも患者さん自身を見て、「人を診る」ことができなければ、コミュニケーションは成立しません。自分が担当する治療に対して、知識と責任を持って対応できることが重要ですね。歯科医院である以上、ある目標に向かって患者さんにも一緒に向かってもらいたい。それには自分たちがどうしたらいいかをとことん考える。私たちは歯科治療を通じて、患者さんが本当の健康に気づき、自分で体をコントロールできるようになることをめざしています。

今後どんな患者さんに来院してもらいたいですか?

困っている人にぜひ来てもらいたいですね。これまでいろんな治療をしたけど改善しない、痛みが取れない、頭痛が取れないなど……。悩みがあればぜひ来ていただきたい。歯のトラブルをきっかけに出会って、健康を維持するためには噛み合わせと姿勢が大事だということに気づいてもらいたいなと思います。患者さんが自分で自分の体をコントロールすることができるようになってもらうのがゴールなんです。私たちがやるのは基本的に人間が生きるために必要なことをやっているだけ。ひたすらそれを伝えるだけです。当院で縁を持って気づいて、自分なりの体の良いパフォーマンスを出しながら人生を送っていただければと思います。また、そういう歯科治療があるんだということを、一般の方だけでなく歯科医師にも知ってもらいたいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

秋山浩教院長 秋山歯科医院6

歯の問題から、本当の健康に目を向けていただきたいです。その入り口として口腔を捉え、全身の健康まで支えられるクリニックとして認知されていきたいと思っています。人が快適に毎日を過ごせるために必要なことがあります。全身と噛み合わせ、噛み合わせと姿勢の関係を理解してもらい、今悩まれている症状の改善に向けて一緒に取り組んでいきたい。私たちは患者さん一人ひとりと真摯に向き合い、温かく丁寧な説明を心がけています。どんな小さな悩みでも構いません。一緒に健康への道を歩んでいきましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース/18万7000円~、咬合誘導/21万7800円~

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