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後藤 直樹 院長の独自取材記事

渋谷胃腸クリニック

(渋谷区/渋谷駅)

最終更新日:2021/10/12

後藤直樹院長 渋谷胃腸クリニック main

渋谷駅から道玄坂を上って10分ほど、円山町の入口にある「渋谷胃腸クリニック」。同院はこの地で50年以上、内科・消化器科・胃腸科の診療を続け、地域の住民や働く人々の健康をサポートしてきた。同院が特に力を入れて積極的に行ってきた消化器の内視鏡検査も、以前は敷居の高いイメージがあったようだが、気軽に受ける人もだいぶ増えてきているという。代替わりし3代目院長に就任した後藤直樹先生に、同院の内視鏡検査や診察における思いやこだわりについて、たっぷりと聞いた。

(取材日2019年9月13日/更新日2021年8月23日)

20代から80代まで、幅広い患者のニーズに応える

先生はこの渋谷で生まれ育ったそうですね。

後藤直樹院長 渋谷胃腸クリニック1

クリニックのあるこのビルが生家です。渋谷の町並みもだいぶ変わりました。祖父の代からここでクリニックを営んできたので、その背中というか、様子を間近で見て育ったわけです。それで、小さい頃から自分が3代目となる意識もなんとなく感じてきました。はっきりと医師の道に進もうと決めたのは、受験勉強を始める高校2年生頃のこと。医師とは別の世界を見てみたい気持ちもなくはありませんでしたが、やはり家業として下地がありますので、ずっと頼りにしてくださる患者さんたちのことを考えました。私が引き継ぐことで、周りの方たちに安心してもらえればと思ったんです。

患者さんはどういう方が多いですか?

昔からいらしている方はもう80代にもなりますが、皆さん健康に対する意識が高くていらっしゃいます。また、渋谷のこの辺りは最近IT業界の新しい会社なども増え、若い会社員の方もよくおみえになるようになりました。内視鏡の検査は、曜日により少し早い時間から始める日もあり、予約時間によっては大腸の検査などでも午前中に終えることも可能です。午前半休だけで済むのは、喜んでいただけることが多いですね。同時に若い方たちには、ストレス社会だからなのか、胃やおなかの不調を訴える方も少なくありません。胃の内視鏡検査で、逆流性食道炎が見つかることもよくあります。

こちらは、胃や大腸の内視鏡検査に力を入れているそうですね。

後藤直樹院長 渋谷胃腸クリニック2

そのとおりです。初代の院長が、大学病院でも胃カメラを備えているところが少なかったような頃から胃カメラによる検査に着眼し、胃潰瘍や胃がんの検査を行ったのがそもそもの始まりです。胃カメラという言い方も、最近はあまりしませんね。実際には上部消化管の内視鏡検査であって、咽頭・喉頭や食道、そして胃や十二指腸といった器官を観察し、異常がないかを診ていきます。エックス線装置もありますのでバリウム検査などを行うこともできますが、最近は渋谷区も胃がん検診として内視鏡検査を採用しています。当院も区のがん検診の施設となっています。

胃も大腸も、「つらくない」検査の提供に努めて

貴院の、胃の内視鏡検査におけるこだわりは何でしょうか?

後藤直樹院長 渋谷胃腸クリニック3

鼻の穴から挿入する、経鼻内視鏡検査に対応しています。口から入れる経口内視鏡では、舌が押されるために、おえっという嘔吐反射がおきやすく、患者さんが苦しい思いをされることもあるのですが、経鼻内視鏡ではその心配がないため、比較的楽に検査を受けていただきやすいのです。ただ、女性など、鼻の穴が小さい方の場合は内視鏡を通しにくいため、ご希望があっても経口内視鏡のほうをお勧めすることもあります。その場合は、つらさを軽減できるよう、鎮静剤を投与しながら検査をすることが多いですね。鎮静剤といっても、ごく軽いもので、検査中も意識があり、一緒にカメラの映像を見て、こちらの説明も聞いていただける状態です。

大腸の内視鏡検査については、いかがですか?

大腸の内視鏡検査というのは苦しいイメージをもたれがちなのですが、施術者のテクニックで違いはかなりあると思っています。挿入時におなかが張って苦しくなるのは、施術者が空気を送り込んで腸を広げるのが主な原因です。それを避けるために当院では、無送気で腸を真っすぐたたみながら、腸を伸ばさずに挿入するようにしています。これは経験豊富な医師だからこそ、できることだと思っています。私は2008年から当院で勤務を開始していますが、現在に至るまでも、大学病院などで内視鏡検査や治療を担当しています。そこでも大腸の内視鏡検査に特に注力しており、多数の検査を施行してきました。当院では、新しい大腸ファイバースコープを備えており、外来での大腸ポリープ切除治療も可能なため、気軽に受診してくださる方が多いですね。

そのほかに、工夫されていることはありますか?

後藤直樹院長 渋谷胃腸クリニック4

当院の内視鏡は、特殊光を用いて、より詳細な観察に努めています。通常の光とは波長の異なる、緑の光を用いるのですが、これだと細かい血管などが見えやすいのです。こうした血管は、がん細胞に栄養を送るためにできているものの場合もありますので、通常観察ではわかりにくいような、前がん状態を早期に発見することに役立つというわけです。また、女性医師による内視鏡検査も受けつけておりますので、女性の方にとっては受診のハードルが下がると感じてもらえるのではないでしょうか。そのほか、当院の大腸内視鏡検査では、下剤をご自宅で飲んで、おなかの中をきれいにした状態で来院いただきますので、院内でお待ちいただく必要がありません。時間も長くはかからないため、同日に胃と大腸の両方の内視鏡検査を行うことも可能です。

初期大腸がんの発見にも内視鏡検査を役立ててほしい

胃や大腸について、内視鏡検査を勧めるポイントは?

後藤直樹院長 渋谷胃腸クリニック5

苦しそうだという点に、皆さん躊躇されるのかと思います。しかし実際受けていただければ、かなり負担を軽減しながら受けられるということを感じてくださるのではないでしょうか。また、胃の内視鏡検査では同時にピロリ菌の診断も行えますので、一度調べておくとよいのではないでしょうか。もしも陽性であった場合は、除菌にも対応しています。また、ピロリ菌以外にも胃がんを引き起こすリスクはありますから、定期的に、やはり年に一度くらいは検診をお勧めしたいところです。また、大腸がん検診は、便を採取してその中に出血がないかを調べる便潜血検査が一般的ですが、大腸がんで出血を認める頃には病状が進んでいるということも。便潜血検査だけでは、初期の大腸がんは見つけにくいのです。ただ、大腸の内視鏡検査では、事前に下剤を用いて大腸の中をきれいにしておく手間があり、一般の健康診断にはなかなか含まれません。

大腸がんに備えるには、内視鏡検査がよいのでしょうか。

そのように考えています。近年、若い方の間ではピロリ菌感染率が低下するなど、胃がんの方は減る傾向が見込まれています。相対的に増えてくるのが、大腸がんではないかと考えています。大腸がんは、食生活の欧米化や喫煙習慣などに伴い、現在、日本で女性のがんの死亡率の第1位を占め、2020年には男性でも2位にまで上がってくると予想されています。そう考えると、ぜひすべての方に受けていただきたいのですが、40代以上など年齢や生活習慣およびご自身の病歴・家族歴などからハイリスクと考えられる方は特に、定期的に大腸の内視鏡検査をされるべきだと思います。私は外科出身ですので、検査だけではなく、万が一、がんが発見された場合にも、手術に関するお話もできます。また、その後のフォローも可能です。そうしたことまで考えていただき、ぜひ安心して受けに来てもらえればと思います。

読者にメッセージをお願いします。

後藤直樹院長 渋谷胃腸クリニック6

最近は、インターネットなどであらかじめ病気や検査について詳細に調べられた上で来院される方がたいへん多いです。そのように、知識レベルの高い患者さんですので、ご説明もしっかりとさせていただくよう、心がけています。わかりにくい専門用語は使わず、きちんと伝わっているか。かみ砕いて説明しながらも、決して説明の内容が薄くならないようにというのも大事ですね。幸い、毎年のように定期的に内視鏡検査を受けに来てくださる患者さんも多いので、そうした姿勢を感じていただけているのかなと自負しています。また、胃や大腸の内視鏡検査では、1回きりではなく、経年での変化という点から診ることも大切です。苦しくないという噂や評判を聞くとそちらの医療機関へ、と考えられやすいものですが、ぜひ浮気せずに、同じ医療機関で定点観察的に、受診を継続することをお勧めします。

自由診療費用の目安

自由診療とは

上部内視鏡検査/1万6500円~、下部内視鏡検査/2万7500円~、人間ドック/4万700円~、ピロリ菌の除去/8800円~

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