全国のドクター8,986人の想いを取材
クリニック・病院 161,453件の情報を掲載(2020年2月18日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 大阪市阿倍野区
  4. 天王寺駅
  5. みつば会 総合クリニック
  6. 竹内 寛 院長

竹内 寛 院長の独自取材記事

みつば会 総合クリニック

(大阪市阿倍野区/天王寺駅)

最終更新日:2019/08/28

180580

天王寺駅や大阪阿部野橋駅から歩いて5分程のルシアスビル地下1階にある「みつば会 総合クリニック」は、竹内寛院長が2015年に開院した、地域密着型のクリニック。外来診療の他に通院が困難な患者には在宅医療も行い、近隣のクリニックや事業所と連携を取りながら、病気の早期発見や自宅でも高度な医療が受けられる体制を整えている。温厚な人柄が印象的な竹内院長は日本脳神経外科学会脳神経外科専門医の資格を有し、開業までの21年を脳神経外科を中心にさまざまな分野で研鑽を積んできたべテランドクター。現在はかかりつけ医として常に患者と真摯に向き合う姿勢から、「先生の顔を見るだけで病気が良くなる」と慕う患者も多い。地域住民から信望を集める竹内院長に、開業への思いや今後の展望などを聞いた。
(取材日2017年8月2日)

近隣の医療機関と連携し、プライマリケアを実施

クリニックの特色を教えてください。

1

主に各科の一次診療や、地域の方のあらゆる疾患の相談に応じるプライマリケアを実践しています。専門的な医療を提供するというよりも、体に不調を感じた時に”最初にかかるお医者さん”というイメージですね。診療科目は専門とする脳神経外科をはじめ、内科・整形外科・リハビリテーション科・皮膚科があり、レントゲンや尿検査など基本的な検査は当クリニックで行い、MRIや内視鏡検査など精密検査が必要な場合は近隣の検査専門クリニックや病院に依頼して、疾患の早期発見につなげています。他にも通院が難しい患者さまには訪問診療や急変時の往診も24時間応じ、外来と在宅医療の二本柱で診療しています。

なぜこちらで開院されたのですか。

開院する前は、ここからすぐ近くの西成区の病院で院長を務めていたので、今まで診ていた患者さまを引き続き診ることができ、さらに人の多い場所で新たな患者さまも診療したい思いから、天王寺に開院することになりました。少し規模の大きい病院は格式が高いと思われる人が多く、胸の内を話す患者さまは少ないので、地域の方が気軽に通ってもらえる「かかりつけ医」でありたいですね。外来診療の初診は20~40代が多いですが、慢性的な疾患で来られるのは高齢の方が多く、中には90歳以上の患者さまもいらっしゃいます。地域は近隣をはじめ、西成区の生活保護受給者の方が半数以上を占めており、ありがたいことに前の病院の時から、長く通ってくださる患者さまも多くいます。

どのような症状の患者さんが来られますか。

2

肩や首の痛み、腰痛、湿疹、高血圧、糖尿病など、すべての科目で受診されていますね。脳神経外科ですと、頭痛やしびれ、たまに手足が半分動かないなど脳梗塞の症状の患者さまもいて、近くの病院へ救急搬送することもあります。初診は大半の方に尿検査をするので、そこで糖尿病とわかる患者さまも多いですね。検査をしないとわからないのでご本人は気づいていない場合が多く、60歳以上の方は注意が必要ですね。最近の傾向では、脳卒中の若年化も目立ちます。30~50代の男性に年々増えていて、手足のしびれや麻痺を訴えて受診され、脳梗塞と診断する場合があります。若いので快復される方が多いですが、中には後遺症が出る患者さまもいますね。糖尿病と脳卒中は生活習慣の乱れが大きく関係し、食生活を聞くとコンビニの食事などに頼っている患者さんも多いので、当クリニックでは禁煙、バランスの取れた食事、適度な運動など生活指導も行っています。

場所を問わず高度な医療が受けられる在宅医療に尽力

開業までの経緯や、脳神経外科を志望した理由をお聞かせください。

3

実家が医療関係だったので、昔から医療は身近な存在でしたね。父に幼い頃から医師になるよう勧められまして、その思いを引き継いで医科大学に進学しました。あらゆる病気を総合的に診断や予防できる“ジェネラリスト”を志望していたので、卒業後は同大付属病院の脳神経外科に入局し、ほかにも数多くの一般病院などで脳神経外科をはじめ整形外科、形成外科、皮膚科などで見聞を広めました。医師になる前からプライマリケアの病院を開業したいと思っていたので、脳神経外科を選んだのも、すべての分野を網羅できるところに魅力を感じたからです。例えば内科の医師は外科的なことはできませんし、外科の医師も脳のことはわかりませんよね。脳神経外科は手術がメインですが、脳の病気は生活習慣が関わってきますし、救急にも対応できるので、開業医として必要な幅広い知識を得るために専攻しました。

在宅医療についてお聞かせください。

脳神経外科は治癒後に麻痺などが残る患者さまが多いので、通院できない人もきちんと診療したい思いで始めました。患者さまは主に、脳梗塞や脳血管障害の影響で後遺症が出ている方や、パーキンソン病や認知症、骨折などで通院が難しい高齢の方です。近隣の訪問看護事業所やデイケア施設などと連携を取っており、そこから相談を受けてご自宅にお伺いすることがほとんどですね。エリアは西成区を中心に天王寺区、弁天町、今里や鶴橋方面などで、1日あたり4~8人、40人前後を診ています。診療では胃ろうや膀胱留置カテーテルの管理、経管栄養、外科処置など、外来診療と変わらない診療をしており、ターミナルケアにも対応しています。在宅医療はクリニックと違って患者さまの領域に訪ねるので、不快な思いをされないように、清潔感をもって丁寧にお伺いすることを常に意識しています。

在宅医療を通じて感じることはありますか。

4

高齢化が進み、老老介護の増加などで在宅医療のニーズは今後増えてくる一方で、まだまだ医師が家まで来てくれることを知らない人が多いですね。自宅にいても高度な医療が受けられるということを、もっと多くの人に知ってほしいです。あとは、訪問診療で診た患者さまのご自宅に、再び訪問した際には亡くなられていたというケースがあります。これは本当に残念なことですし、それぞれの事業所ともっと連携が取れていたら防げたのではないかと悔やみますね。医師一人で患者さまの生活や体調を管理するのは限界がありますので、今後は地域の事業所との密な連携が重要になってくると思います。

優しく、時に厳しく、患者の気持ちに寄り添う診療

治療の際に心がけていることを教えてください。

5

患者さまが求めているのは何かということを感じ取るようにしています。人によって、ただ話を聞いてほしいという方もいれば、検査を求めている方などさまざまですからね。それを見極めるためにも、患者さまの話にしっかりと耳を傾けることに重きを置いています。あとは、当クリニックは生活保護を受給されている患者さまがほとんどですが、中には生活保護を受けているという理由だけで、他の病院で受け入れを拒否されたり、冷たくされたりしたという方もいます。私自身、患者さまは全員平等だと思っているので、生活に違いはあっても接し方に変化はなく、時に愛情を持って厳しく「お酒とタバコは、やめたほうがいいですよ」と指導をしつつ、「無理せず治しましょうね」と声かけをしながら診療しています。

寸暇を惜しんで診療されていますが、院長の原動力をお聞かせください。

少しの時間でも患者さまの診療に使いたいので、毎日クリニックや訪問診療などで過ごし、自宅でも書類整理など、ほとんどの時間を仕事に費やしていますね。性格的に困っている人を見ると放っておけない性分でして、しいて言えば医師としての使命感ですかね。患者さまの病気が良くなることは強いやりがいであり、ほかでは味わえない達成感がありますから。患者さまの中には、「先生の顔を見たら病気も良くなるわ」と話してくださる方もいて、医師として励みになります。大学時代は軟式テニス部や趣味のレーシングカートで汗を流しましたが、今は時間の関係上、特別な趣味もなく、外食も増えてしまうので、患者さまへ生活指導をする立場にも関わらず、あまり偉そうなことは言えませんね(笑)。

今後の展望と、メッセージをお願いします。

6

今後は総合クリニックの名に恥じないように、専門の医師に協力してもらって小児科を診療科目に加えたいですね。近隣には産婦人科や眼科などのクリニックはありますが小児科は少ないので、将来的に取り入れたいと思っています。当クリニックでは割と軽い症状でも相談に来てくださる患者さんは多くいます。ですので、体の調子が優れない時、「軽度のことだから病院に行っても聞きにくい」と尻込みする必要はなく、どんな些細な症状でも応じますので、気兼ねなく来ていただけたらと思います。

Access